モニター心電図を毎日診ていて気づくこと
こんにちわ。
僕は出勤日はほぼ毎日外来心リハをやってます。
少なくても半日はやってますね、特にこのコロナの時期でもあるので…
そうなると、毎日モニター心電図を何人分も診ていることになる。
外来の患者さんだから、何度も診ていて慣れてくるということもあるけど、なんとなく誰の心電図なのか、わかるようになってきました。
つまり、モニター心電図にも個性があるんですよね。笑
たぶんセラピストなら
あー、あの膝の内反が強い人ね
あー、めっちゃ代償使って肩上げる人ね
いつも右に曲がって歩いていく人ね
みたいに、なんとなく個性をとらえて患者さんを認識することってあると思います。
それと同じで、心電図にも個性があるんです
心電図の個性に上がりやすいもの
では、どんな心電図が個性的な印象を与えてくれるのか考えてみます。
1.めっちゃ頻脈
安静時からHRが100近くて、運動したら簡単に150を超えてしまうような心房細動の患者さん。
やはり、あまりの頻脈さに印象を持つ。
同時に、心房細動だからリズムがバラバラなので目につきます。
2.めっちゃSTが低下している
これは虚血じゃないですよ。
ストレインパターンっていう、左室肥大に多い所見です。
多少の低下であれば、それほど気になりませんががっつりダウンスローピングタイプの方はやっぱり目立ちます。
虚血じゃないってわかっていても、なんとなく嫌な感じだし・・・
何より、実際虚血になったらこの人の心電図はどうなるんだろう?
と思ってしまいます。
ちなみに、STがどれくらい下がっているのかを測るのは心電図モニターで可能です(当院の心電図はできます、おそらくどこの心電図でもできるかと思います)
アラーム、トレンド辺りです。
1分ごとの平均的なSTの低下を瞬時に見れるので、下がってきたのかどうかの判断も簡単にできます。
3.T波が高い
これも目立ちますね。
ダブルカウントにもなりやすいですし。
ダブルカウントのT波増高についてはこちらでも解説しています。
4.波形がよく分からない
これは重症心不全などで多い印象ですが、なんとなく波形が全体的に不整であって、いわゆる我々が習ったような心電図波形ではないんですよね。
また今日の心電図に上げますが、心拍数も測りにくいし、何度電極を張り替えてもうまくできない、やっかいなやつです…
そして、運動耐用能は低く息切れを伴いやすかったりと症状も境界線。
少なからずの心室内伝導障害を持ち合わせていると思います。
まとめ
まだまだいろんなタイプがあります、とにかくたくさん見ているとわかってくることです。
レントゲンやCT、MRI画像と同じで数をこなすことでしかわからないことって、ありますよね?
やはり、経験値っていうのはすごく大事であって、経験を積むためには多少ハードに動いた方が良いと思います。
普通にのほほんと仕事しているくらいの経験知では成長が遅れがちです。
僕も若いころはすべての病棟を無駄に回って、心電図を眺めて「おや?」と思ったやつはとにかく波形記録してました。
またこういう記事書いていきますので、よろしければいいねをお願いしますm(__)m
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