「斉藤朱夏」を語る。「器用」で「不器用」、「強く」て「弱い」。「裏表」でなく「両極性」の彼女の魅力。
こんにちは、レです。
ラブライブ!のライブレポの記事が続きましたが、今回は手法を変えて、
スクールアイドルグループ、Aqoursのメンバーであり、アーティスト、斉藤朱夏さんについて語ってみよう!ということで。
1.はじめに
彼女を知る人に、彼女のイメージを聞いた時、
なんて答えが来るだろう。
「最年少でみんなの末っ子」。
うん、分かる。
「そうは思えないくらいしっかりもの」。
うんうん。
「いつも一年生組とかとふざけてて可愛い」。
わかる!!
「ドが付くくらいクソ真面目」。
それも、分かる。
「彼女を一言で表して!」
よく聞かれるんですけど、その度に
「無理!!!!」
って答えてます。
「器用」で「不器用」で、
「強く」て「弱い」、
ステージが「なによりも大好き」で、ステージが「なによりも怖いところ」。
そんな「両極性」。
「裏表」とか「二面性」とかじゃなくて、
どちらも「斉藤朱夏」として内包されてる「両極性」。
そこが彼女のなによりの魅力だと思っています。
今回はそんな切り口から彼女について、語っていきたいと思います。
2.Aqoursの中で
リーダー、伊波杏樹。
最年長、逢田梨香子。
そして「末っ子エース」の斉藤朱夏。
そんな2年生組であると個人的に思っています。
第一回Aqoursセンターポジション総選挙、第一位、渡辺曜。
2ndシングル「恋になりたいAQUARIUM」を渡辺曜役としてセンターを務め、
最年少にしてグループ黎明期からグループ全体を引っ張る存在を全うした彼女は、
まさに「末っ子エース」。
リーダーと最年長、W主人公の高海千歌役、桜内梨子役の伊波杏樹さん、逢田梨香子さんの2人が務める「君のこころは輝いてるかい?」。
その2人を支えつつ、Aqours初の大技シンクロギミックである「馬跳び」を決める彼女の姿を、始まりの場所「メルパルク」や1stライブで見た時の衝撃は、当時、胸に大きく刻まれました。
特に1stでは、初披露となる自身センター曲の「恋になりたいAQUARIUM」や、得意のダンスを「武器」として全面的に押し出した「夜空はなんでも知ってるの?」など、
グループを引っ張る数々のパフォーマンスでステージの上を縦横無尽を飛び回り、
ライブの最後には花道の端から端まで猛ダッシュする姿もAqoursの「元気印」として印象的でした。
また、Aqoursのライブイベントでの最後の挨拶は、2年生組は
「逢田梨香子さん→斉藤朱夏さん→伊波杏樹さん」の流れで行われることが鉄則です。
感情をありのままに、他のメンバーが言えないような心の奥の奥の言葉を紡ぐ逢田梨香子さん。
リーダーとして、高海千歌として、9人や会場中を巻き込んで、Aqoursの夢を次のステージに進める言葉を叫ぶ伊波杏樹さん。
そしてその間を「アイスブレイク」のように明るい言葉で繋ぐ斉藤朱夏さん。
そんなイメージも印象的です。
時々勢い余って、次の伊波杏樹さんが笑いを堪えきれないまま話し始めてしまうことまであるほど、「Aqoursの元気印」な「斉藤朱夏」らしいエピソードのひとつだと思います。
そんな「明るく」、「元気」、「パワフル」な一面もありつつ。
1st後のインタビューでは、「(1st後に)より上がってくるハードルを超えていかないと」といった内容の誰よりも「冷静」なコメントを残し、
前述のメルパルクに関しても「ダンスで失敗し、後悔」という感想を残している「完璧主義者」な一面も強く印象的です。
幼い頃からのダンス経験において、「発表会なのでは失敗は許されない」との掟を自分に課しており、特にこの「メルパルクの後悔」は、4th東京ドーム初日序盤のセットリストである
「君のこころは輝いてるかい?」→「Step!ZERO to ONE」→「恋になりたいAQUARIUM」でリベンジを果たすまで、ずっと心のしこりとして残っていたようでした。
そして、約3年半ぶりの夢の舞台、6th LoveLive!KU-RU-KU-RU Rock'n'Roll TOUR <WINDY STAGE>東京ドーム公演に関しても、
「次は、魔物が住む東京ドームに食われないように」と4thで立った夢のドーム公演でさえも冷静に客観的に見返して、それを越えるべく、前に突き進んでいくような発言を残しています。、
「明るく」、「元気」かつ、
「冷静」で「沈着」な。
Aqoursの活動の中でも、彼女のパーソナリティを知れば知るほど、その「両極性」の魅力に落ちていきます。
3.ソロワークの中で
2019年6月12日、Aqoursの劇場版後のライブ、5thライブから程なくして、SACRA MUSICより待望のアーティストソロデビューが決定。
自身の誕生日直前の2019年8月14日に、初のEP.「くつひも」をリリースし、ソロアーティストとして活動していきます。
斉藤朱夏 1stEP.「くつひも」。
全曲LIVE LAB.のハヤシケイさんが作詞を手がけたこの作品は、斉藤朱夏さんとハヤシケイさんと話し合いを重ね、今まで以上に、「素顔」を曝け出すような歌詞を綴り、
「丸裸」ならぬ、「丸裸足」のソロデビューが始まりました。
彼女のソロ活動は、まさに、「素顔」で「裸足」なソロ活動。
特に前述のAqoursでの活動を知ってる人ほど、そのギャップに、心をギュッと掴まれる想いをする人も多いのではないでしょうか。
1st EP.「くつひも」や、自身の生き写しとも言える1stアルバム「パッチワーク」の収録曲では、見たことなかった、彼女が見せてこなかった姿がたくさん描かれます。
前述のAqoursの中での彼女のイメージ、
「笑顔」で「明るい」。そんなイメージの正体が
ハヤシケイさんの歌詞の中で「裸足」になっていきます。
撞着語法(どうちゃくごほう)。
修辞技法のひとつで「賢明な愚者」「明るい闇」など、通常は互いに矛盾していると考えられる複数の表現を含む表現のことですが、
ハヤシケイさんの歌詞の中では多く利用されます。
「泣かないことが強いことなら」→「人は地上で一番弱い生き物だ」の
「強い」→「弱い」。
「僕がよく笑う理由は」→「泣きそうになるから」
「笑う」→「泣く」。
他にも
ハヤシケイさんの紡ぐ歌詞にはこの「相反する今の二つの言葉を同じ文脈に入れる」という、「撞着語法」が非常に効果的に使われています。
そして、その技法こそが、
「器用」で「不器用」で、
「強く」て「弱い」、
ステージが「なによりも大好き」で、ステージが「なによりも怖いところ」。
そんな「裏表」ではなく「両極性」な
「斉藤朱夏」という人間を、これ以上なく、表しているんだと思います。
歌詞の技法がそのまま、「斉藤朱夏」という人間を表すような言葉になっているのが、
まさに「ことばの魔法」。
ここまで「斉藤朱夏」を「裸足」にしてくれるハヤシケイさんと、音楽を通して、出逢ってよかった。と紡がれた歌詞を見るたびに思います。
「泣くことは、恥ずかしいことだと思っていたけど、違うんだね!」
そう叫ぶようになった彼女は、
「強く」て「弱い」。
「弱く」て「強い」。
ステージ上では完璧であろうとしていた彼女、
でも時々泣き崩れたり、感情の全てをそのままに置いていくような、今の「裸足」のままの斉藤朱夏さんこそ、「強い」。と思っています。
4.最後に
今回は、「Aqoursの中」、
そして「ソロワーク」の2つの面から
「両極性」の彼女という切り口から迫ってみました。
そして、そんな彼女だからこそ、一言じゃ決して表せられないし、こんな記事一つじゃ決して書ききることはできないです。
今回は、自分のTwitter(@regzamaru610)上でのラジオ企画『語レ!』とさらいんさん(@nanoha1007)さんの「#SUKI_for_Aqours」、「Aqoursキャスト推し座談会」の企画とのコラボとして書かせていただきました。
「語り尽くす!!」と意気込んだものの、
「語りきれない!!」ってなるのが彼女、彼女たちだな、って改めて思ったり。
最後に、おすすめの斉藤朱夏さんに関する音楽作品、映像作品を紹介して終わります。
・ライブBD『ラブライブ!サンシャイン!! Aqours First LoveLive! 〜Step! ZERO to ONE!!〜』
Aqours初の大型ワンマンライブにして、センター曲「恋になりたいAQUARIUM」初披露、
ソロダンスが光る「夜空はなんでも知ってるの?」など、まずはこれを見て欲しい!という作品。
・1st.EP『くつひも』
ソロデビュー1作目。ハヤシケイさんの「撞着語法」が光る、マストな一枚。
・2ndシングル『セカイノハテ』
「自身の壁」に向き合った一枚。
ライブではこの「時代」に立ち向かうような、そんな力強さを感じるまさに「ライブアンセム」。
初回生産限定盤の特典映像である自身初のライブ映像化作品である「Online Mini Live“Your Way My Way”」も必見。
・1stアルバム『パッチワーク』
彼女の「生き写し」とも言える、まさに「斉藤朱夏」が詰まった一枚。
初の自身作詞(ハヤシケイさんと共作)の「ワンピース」、「よく笑う理由」をはじめ、1st.EPやりもさらに踏み込んだ「素」が詰まったファンマストな一枚。初回盤のライブ映像「斉藤朱夏レコ発ワンマンライブ 『セカイノハテ』」も初のフルライブ映像化。自身の活動やAqours含め、一年越しの有観客ライブにおける、前述の「セカイノハテ」の爆発力は必見。
・ライブBD「斉藤朱夏 LIVE & DOCUMENT 朱演2021-つぎはぎのステージ-」
初の単独パッケージでのライブBD、そして初の長尺ドキュメンタリーや、ライブCDもついた、
ここまで読んでくださったあなたに一番見てほしい作品。
特にドキュメンタリーは彼女の「両極性」の魅力がたくさん、たくさん詰まってるはず。