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祭壇のあるお家#2

前回からの続きです。
まだの方はそちらを先にお読みください。

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祭壇のあるお家#1



◆暗い室内


宗教。予言。。。
なんだか不穏な空気。嫌な予感は倍増www
聞いたこともない宗教だし、読み込んでみても内容もよくわからない。

いろんな疑問が頭を駆け巡るが考えてもしかたない。
価格が安いから売り出すことができればすぐに買い手はつくだろう。
これも仕事だと言い聞かせながら物件に向かう。

不安は拭えぬまま現地に到着。

今日はなんと風向きがビンゴ。
外にいると鼻を取り外したくなるレベル。
これはきつい。

タバコを吸ってコーヒーを飲んで歯磨きをせずに寝て起きてきたばかりのおじさんの口臭といえば伝わるだろうか・・・
う○こを拭いた雑巾を食べたの?というくらいのおっさんのアレだ。

鼻で呼吸をすることをやめて口呼吸に徹して玄関口に向かう。
停めた車から玄関までは少し遠い。
息がキツくなる。
幸いなことにインターホンを鳴らすと鏑木さんはすぐに室内に招き入れてくれた。ドアを閉めるときに誰かに見られていないか周囲を伺う感じで急ぎめに閉める。んですぐに施錠。
その仕草がとても異様な感じで不安が増幅。。。


室内は湿っぽいカビくさい匂いがするが外よりは数百倍マシだ。


かなり暗い。
外の天候がわからないくらいに分厚い遮光カーテン。

密閉されすぎて空気が澱んでいる感じがする。


まずは玄関からすぐに上がれる2階に促される。
階段を登ると全ての部屋が真っ暗。
どの部屋も生活感がなく家具もほとんどない。
家族と同居しているという感じではなさそうだ。

お化け屋敷とかは怖くないタチだけどこの家はなんか怖い。
なんていうか空気が怖いw

普通、室内を見て回るときは
「綺麗ですね〜」
「状態がいいですね〜」
「あ、ここは補修が必要ですね〜」
とか言って物件を褒めたりしながら補修箇所をとかを指摘して会話の空気をだんだんと暖めていくけど。。。

今日は終始無言。
だって鏑木さんは喋んないし薄暗くてよく見えないしwww


とある窓に少しだけ隙間があったので久しぶりに外を覗きたくなった。

隙間から見えた目線の先には昨日もとに戻した場所におばあちゃんがいて、昨日置いた時と同じ感じで電柱に話をしている。外の悪臭をものともせずに普通に電柱と話すおばあちゃん。。。ある意味怖いwww

鏑木さんが外を見ている私に気づいたらしく
「もう2階はいいですよね。」
と言い残しすぐにカーテンの隙間を閉める。一筋の外界からの光を閉ざされた・・・
おばあちゃんをみてほっこり?してたのに。。。
臭くてもいいから外に出たい気持ちが強くなってきた。

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沖縄の不動産という独特な世界に迷い込んでいます!明るい外の世界の事は忘れました!これからも深海をはいずります!