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【アニメ感想】『アンデッドガール・マーダーファルス』怪異と推理のマリアージュ、19世紀ヨーロッパの薫りが鼻腔にぶっ刺さる。
【はじめに】
記事に目を留めて頂きありがとうございます。今回は2023夏アニメ『アンデッドガール・マーダーファルス』全13話を見た感想になります。
マンガやアニメに感想を書くに当たっての私の考え方などをこちらにまとめていますので一読頂けると嬉しいです。
【こんなおはなし】
文章書くのが下手くそなので、あらすじはアニメ公式サイトからの引用をどうぞ。
怪物専門探偵<鳥籠使い>が、体を取り戻すためヨーロッパを巡る笑劇(ファルス)
19世紀末。吸血鬼・人造人間・人狼など、異形な存在がまだ暮らしていた世界。
首から下のない不老不死の美少女探偵・輪堂鴉夜が、“鬼殺し”の異名を持つ半人半鬼の真打津軽と、彼女に付き従うメイドの馳井静句と共に、怪物専門の探偵 “鳥籠使い”として数々の事件を解決しながら、鴉夜の奪われた体を探してヨーロッパを巡る―――。
なお、アニメ公式サイトは ↓ になります。
【感想】
◆鴉夜と津軽の掛け合いが軽快で耳に心地よい
作中のヒロインである鴉夜(あや)は。冷静沈着な知性派で、鋭い洞察力と推理力を持ち、達観した視点と、自虐的な冗談を言ったりするユーモアもあってとても魅力的です(首から上しかないですけどw)
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かたや主人公の津軽(つがる)は、日本の怪異「鬼」と「人間」の混血児で、強靭な肉体を持ち、戦闘シーンではトリッキーな動きで圧倒的な強さを見せつつも、飄々とした態度や噺家の様な心に染みる口調が魅力的です。
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魅力的かつ癖のあるふたりが交わす会話は、どこかダークな作中の世界観の中にあってとても軽快で耳に心地良いです。
どちらかが自虐的な話題を振ればしっかりと相手がその話題を受けたり、いなしたりと、視聴者を飽きさせない楽しい掛け合いがこのアニメの売りの一つと感じました。
◆敵組織として登場する人物達が個性的かつ魅力的
「モリアーティ教授」「切り裂きジャック」「カーミラ」「アレイスター・クロウリー」など、実在した人物や文学作品の人物が作中に登場するのもこの作品の大きな魅力の一つ
それぞれが元々持っている悪の美学を踏襲しつつ、アニメ独自の設定や関係性の中で個性的な活躍をしています。
ほんと、敵組織が魅力的なだけで作品の株がひとつ上がると言っても過言ではないと思っているんですが、この作品
兎にも角にも敵組織の幹部がそろいもそろって格好良いし艶っぽい。
特に、「カーミラ」と「アレイスター・クロウリー」のふたりは独特の存在感があって、ふたりのバトル回は何度も見てしまいました。
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◆ダークな世界観とユーモアのバランスが秀逸
少し前の悪魔祓いのアニメにあった『D.Gray-man』や結構前のプレイステーション2のゲームにあった『シャドウハーツ』が大好きだった私にとって
「19世紀ヨーロッパ」とか「異能者」とか「魅力的なダークサイド」とかの響きはほんとそれだけでよだれものなんですが
この作品、19世紀末ヨーロッパという世界観の中で異能者同士の頭脳バトルや肉弾戦が繰り広げられます(私が大好きなもの全部入ってたw)
また、シリアスなシーンにあっても、鴉夜と津軽のブラックユーモアや軽妙な会話劇(ファルス)が盛り込まれることで緊張が緩和されるため、重くなり過ぎずに楽しめるところも嬉しいです。(まさにこの辺が作中の肝と言えます。)
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◆対照的なのにアニメにしっくりくるOPとED
オープニングはイントロの怪しげなメロディとサビの力強さが印象的で一度聴くとクセになります。(サビの部分とか家族の前で口ずさんでしまってかなり恥ずかしかったw)
また、エンディングはオープニングの軽快な感じとは対照的に、落ち着いたメロディと幻想的な雰囲気が特徴的で、静かに余韻を残すような旋律が、作中のミステリアスな世界観を引き継ぎつつ、どこか切なさや儚さを感じさせています。
【さいごに】
基本的にラブコメ作品が好きな私ですが、それと同じくらい中世ヨーロッパなんかを舞台に独特の雰囲気をもった異能バトルものも好きです。(最近は『魔女と野獣』(死霊魔術師のファノーラがお気に入りです)とかを好んで見ました。)
つまり(何がだよw)、異能バトルものは作画の綺麗さや登場人物の綺麗さで選びがちなんですよね。(かつ、戦う女性がミステリアスで綺麗なら言うこと無いですw)
そんな私なので、食わず嫌いで見ていない作品もかなりあります(まだ見てませんけど、昔のアニメにあった『HELLSING』とかは見てみたい。)
noteで感想文を書くようになったし、食わず嫌いは卒業してみようかなと思う今日この頃でした(以前にも言った気はしますw)