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ワタシの地獄、

地獄とはなんだろか。
人にはそれぞれ、地獄の味があるだろう。
ワタシは只今、地獄の中を遭難中。
ワタシの地獄は苦味と喉が焼け付くような辛味。そして、少し、ほんの少しの甘味でできている。これは困ったことに濃霧を出す。
先が見えない。いや、ほんとに、
あまりにも、見えないのだ。少しは姿を見せてくれてもいいじゃないか、とさえ思うほどに。

ワタシはきっと、生きてない。
哀しいかな、現在、ワタシは影である。
生身の体は何処かへ行って、影がワタシの実体となっているのだ。影のワタシは闇夜に紛れて姿を現す。ソロリソロリ。ソロソロリ。
あと何回だろうか。あと幾つの偽の峠を越えたら。影ではなく、生身のワタシが姿を現し、本物の峠を迎えるのだろうか。

ワタシは阿呆だ。期待をする。自分の人生を大きなものだと捉えてしまう。ちがう。
ワタシの人生なんて、きっと意味もガッツも必要ない。そんなものは終わる直前にチョロチョロっと付け足せばいいものだ。
慎ましく、穏やかに。
そして、なにより平凡に。つまらないくらいが丁度よし。人生なんて、それくらいが
素晴らしい。
何かを達成しなくとも、偉業を成し遂げなくとも、それでいい。それが、いい。

とりあえず、地獄からは抜け出そう。
自分のチカラと少しだけまわりの人の手を借りて。抜け出そう。何年かかるか分からない。それでも、なんとか、、

夢をみよう。この夏の終わりと秋の初めに。
   甘くてちょっぴり辛い、夢をみよう、






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