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【 Dialogue】他国をみる際のバイアスに関して

シンガポールのCOVID-19対策に関して共有していると、シンガポールはすごい、比べて日本は東京は…という風に言われることは少なくありません。今回は入村しているネットワークで「他国の話を聞く際のバイアスをなんとかしたい」というコメントをもらい、返信がちょっと長くなりそうだったので別途noteに書いてみます。

私の考えはあくまで「現行の法律や環境で生きていくと思っていることが前提」です。世界を変えてやる、政治をかえてやる、という意気込み等は考慮していませんので予めご了承ください。

私個人の考えとしては「何事も一長一短であることを見る」「自分がどう生きたいと思っているかを知る」事が最初の一歩かなと思っています。著しく国が貧しい、内戦をしている、法律がヤバい等の極端な例を除けば、どの国とどの国を比べてもどちらかが全てにおいて、全ての人にとって、秀でている事は無いのではないかなと。

シンガポールの統制力はすごいけれども「明るい北朝鮮」と揶揄されるほど全ては管理下にあって見た目の自由度は言ってみれば嘘っぱちです。多くの日本国民が「個人情報が~」と不安を抱く個人番号での管理が完全に徹底されていて、携帯、銀行口座、仕事、税金、出国入国、ボランティア、今となってはどこのモールにいつ入館したかも、全ての情報はこの番号に紐づいて政府の手の内です。街中はカメラだらけで常に監視されていると理解しています。私はその統制力によって得られているメリットは小さくないと感じているので、高い生活費を払っても今はここにいようと思える。それでも人によってはもちろんこれを良しとせず不満に思っている人もいるわけです。

国外に出てみて良かった事は、単純に外の世界を知るという事よりも、良い面悪い面を自分なりに理解した上で自分が何を選ぶか選択する力を得た事、そして自分が選んだという自分の責任において、その法律、生活習慣、文化をリスペクトして生活していくという考えを持てたこと、かなと感じています。

一度海外に出て何年も生活した人でも、やっぱり日本が良い、と言って帰国する人は少なくありません。色々問題や課題は多くとも、その人の中で「やっぱり日本が良い」と判断するポイントがあるからだと思います。比較をしようとしている先の長所短所を知った上で自分が何を望んでいるかと照らし合わせ、その上で出した答えなのであればバイアスは偏りではなく「自分の判断」と呼べるものになるのではと思います。

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