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10年のブランク

運転免許がゴールド免許なのですが、実は海外に出てこの10年、1度も運転をしていなかった。普通自動車と中型二輪を持っているけれど、両方とも10年間全く乗っていない。(上海で乗り回していた電気バイクを除いては。)インターナショナルライセンスを取得していない事と、海外で事故を起こしたら色々と大変…という事、更に今まで住んだ国がどこも交通が便利な上にタクシーも割と安いので、自分で車を運転する必要性を感じなかったから。

それでも、運転しなさすぎて全くできなくなってしまうのはまずいと思い、今回の帰国中、やっと実家の車を借りて姉の働く職場まで行って見た。カンを完全に失っていたらどうしよう、すごく怖かったらどうしようと、色々心配したけれども、実際は「ほぼほぼ問題ない。駐車だけ著しく下手になった。」という結果だった。

10年運転しなくてもこんなものか?と正直拍子抜けしたのだけれど、10年のブランクに入る前の私は相当な頻度で運転をしていたので、多分そのおかげもあったのだと思う。高校卒業と同時に免許を取得し、かなりの頻度で乗り回していた。旅行は殆ど車で行ったし、高速、首都高、山道まで相当な経験を積んだ。日本で最後に勤務していた仕事では、1年ほど長野に住み込みだった事もあって、毎日の生活に車が欠かせなかった。山の上のホテルから、どれだけブレーキを踏まずに降りて来られるか。たまに東京に戻る時、休憩をはさまず最短どれくらいで帰れるか。なんて遊びを一人で楽しみながら乗り回していた。あれが無かったら流石に10年の空白は大きかったのではないかと思う。

1度試しに乗ってみて気を良くしたので、週末に友人達と一緒にドライブがてら御殿場まで行ってきた。名古屋方面からの友人も御殿場で合流して、お買い物もそこそこに近隣の神社まで行ってみたりもした。行きも帰りも渋滞があったのだけれど、友人達と一緒だったので全く苦にならなかったし、少し雨が降ったりもしたけれど、全体的に快適な道中で、久々の長距離ドライブを満喫できた。それでも感じたのは、道路標識に対する反応が遅くなった、認識までの素早さが衰えたなーという事。だけどこれがブランクによるものなのか加齢によるものなのかは分からない。

元々、車やバイクが大好きで、乗るのも見るのも楽しんでいた。海外に出て「やめたほうが良い」という理由から随分遠ざかっていた。今回ときめきを思い出してしまったので、少なくとも車のインターナショナルライセンスは取得しようかなと思う。問題は二輪のほうで、本当はこっちが乗りたい。シンガポールの炎天下+突然のスコールという環境では、乗らないに越したことは無いのは分かっている。更に国自体が東京23区の広さしかない。乗ったところで走れる距離はたかが知れている。だけどバイクに乗りたい。車よりも運転歴が短いし、きっとかなり恐怖があってカンを取り戻すのにも苦労すると思う。だけど、乗りたい。

やりたいと思う事を、後から後悔しないように。「やめておいたほうが良い」と思って遠ざけていた事を少しずつ取り戻していきたいと、最近ひそかに思っている。

ところで今回レンタカーを借りて出かけたのだけれど、お店の人に聞いた質問
「どうやってエンジンかけるんですか?鍵の扱いはどうすれば?」
お店の人はきっと不安を覚えただろう。こいつは大丈夫なのかと。
10年の間に車の性能やシステムは随分変わった。もう10年ブランクがあったら次は空でも飛ぶのかもしれない。

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