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学歴と社会経験 急がば回れの人生

 学歴は人生において度々その威力を発揮することもあるが、それを主たる人物の判断基準とすると間違うこともある。学歴は生まれながらのIQの高さももあるだろうが、学生時代にどのくらい勉強をしたかを表す指標でもある。学生の本分は学ぶことなので、遊んでいても試験前にはしっかり勉強して帳尻を合わせてくる要領の良い人たちもいる。人は基本的には怠け者なので、本分である勉強を忘れずに実行する人はセルフコントロールができる人と判断することもできる。勉強することもたいへんなのだ。それ故学歴もその人を判断する一つの基準でもある。

 それは勉強だけでなく、スポーツや芸術においても言えることで、素質や環境、本人の努力によって大きな成果を生み出すこともある。その努力や成果はその人がどのような人なのか充分に語ってくれる。

 一方、学歴とは関係なく社会に出て様々な業界で活躍し成果を上げる人も大勢いる。人生や実社会は机上の難問だけではない。特に人との関係性の良し悪しは学歴では読み取れない。下積みをしっかりこなし、技を磨き、人と上手に連携して、飽くなき進歩を真面目に求めている人は大きく成長していく。しかも仕事人生は結構長いから成長できる幅も大きい。若い時は目立たなくても、年齢を重ねてから成果を上げる人の仕事や人生には興味津々だ。

 若いときの成功や学歴に寄りかかって過ごしていると、いろいろ考えて工夫や努力を重ねてきた人にあっさり実力、収入、立場、人間的な魅力においても追い越されることもある。誰もが迎えるリタイアの時期において、年齢と共にうまくフェードアウトしていく人もいれば、没落感を周囲に印象付けてしまう人もいる。

 バブル期のような経済が上向きの状況ならあまりいろいろ考えなくても、がむしゃらに働けば成果を残せた時代もあったが、膠着状態の昨今は皆苦労する割に成果は上がらない。加えてコンプライアンス、労働環境の改善など社会的な制限も増えて、昔のような剛腕な手法は敬遠される。

 人生の成果をどこにおくかは人それぞれ違うが、いい人生だと納得できるように過ごすには失敗や背負う不可などは少なくしたいところだ。学校での勉強も実社会でお金を稼ぐことも真摯に取り組むのが得策なのだろう。いろんな点で実力、つまり上手にできることを増やしておくことが大切だと思う。成果を上げるには効率より必要な回り道をするのも大事なのだ。

【REG's Diary    たぶれ落窪草紙    8月27日(火)】



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