良くも悪くも世の中は、コロナ前には戻らない
2019年の年末、中国の武漢市で原因不明の肺炎のニュースが伝えられる。2003年にSARSの騒ぎがあり、この後パンデミックなるものが話題になり映画や関連本、特集番組なども目にした。まさか当事者になるとは。
年が明けて、WHOはこれを新型のコロナウイルスである事を公表。日本でも神奈川県で武漢への渡航歴のある感染者を初めて確認、以降世界各地で感染者の報告がされる。1月末には日本で新型コロナウイルスを感染症法に基づく指定感染症二類相当に指定する。
最初は他人事であったコロナも連日報道されるようになる。2月に香港から横浜港へ入った大型客船ダイアモンドプリンセス号で感染者が確認され、船内隔離、死亡者の発生などで状況は一変する。また札幌の雪まつり、都内の屋形船、和歌山の医療機関の院内感染など小規模感染集団(クラスター)が確認され、その感染力は世の中を震撼させる。国内でも専門家会議や様々な対策チームが立ち上がり、情報収集と対応に追われる。
私は年度末で忙しい毎日を送っていたが、WHOが新型コロナをパンデミックと認め、改めて事の重大さに驚かされ、世の中どうなるのか不安だった。
感染予防としてマスクの着用や密を避けること、集会をしないなど生活に大きな影響を及ぼす。コロナの実態もつかめない中、国は新型インフルエンザへの特別措置法を改正して、これに基づき対策を行うことを決定。
この間にも感染者は増えて、医療機関はパンク状態となる。3月末には志村けん氏がコロナで亡くなったことで、この状況の認識レベルが上がった。
4月には緊急事態宣言がされ、学校が休みになるという前代未聞の事態が起こった。世界ではロックダウンが施行された国もあり、まさに戦時下の戒厳令そのものだ。マスクが超貴重品になり、外出や営業が自粛となり、あらゆる集会が姿を消した。後に語り継がれるであろう出来事となった。
コロナは日本の社会生活を大きく変えた。五類相当になった今でも爪痕を残していると思われる。リモートで働くという概念や人の動きはコロナ前よりも鈍くなったように思う。都会でもそれを感じることもあるが、地方においては顕著に現れている。悪い面だけではないのだが、外出自粛で家で過ごすことに慣れてしまったのかもしれない。
【REG's Diary たぶれ落窪草紙 3月21日(木)】
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