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天皇陛下 歴代天皇の名前に関する浅い考察

 現在の天皇陛下は今上(きんじょう)天皇と呼ばれる。今の上様という意味で、特定のお方を指す言葉ではない。今上天皇は第126代の天皇徳仁(なるひと)陛下である。明治以降は「天皇一代につき一元号とする一世一元の制」になったため、崩御または退位後に新天皇が先帝に元号を用いた呼称を贈るようになった。以前は災害などにより元号だけが変わったり、天皇が変わっても元号が変わらないこともあった。(令和は248個目の元号)
 古代の天皇は大王(オオキミ)と呼ばれ、初めて天皇という呼称を用いたのは天武天皇だと言われている。
 昔は諱、和風諡号、漢風諡号、追号と個人の名前には種類がある。
諱(いみな)とは本名こと、忌み名とも称されるからドキッとするが、位の高い人や死者を本名で呼ぶことを避ける風習に由来にしている。日本の天皇の崩御後の称号には諡号と追号がある。諡号には和風と漢風(漢字二文字)がある。諡号は生前の業績を賛美して命名されるが、追放されたりすると諡号が与えられない場合もある。追号は生前の縁の地名や皇居名、山陵名、元号が用いられた。院政の時期からは院が最後につく院号も用いられた。
 これらはそもそも中国大陸より渡って来たものが元となり、和風の考えも取り入れ、廃絶や復活などもしながら時代によっても変わっている。明治より前の天皇の称号ははこれらのいずれかによるようだ。
 諡号や追号は戒名みたいなものだから、間違っても平成天皇とか令和天皇とは呼んではいけない、失礼この上ない。
 また加後号というものもある。追号を決めるにあたり、縁を考えると是非に称号としたいが、もう既に使用されている場合は、称号の前に「後」を付ける場合がある。これには様々なケースがあり、皇位の正統性をアピールしたり、自分の尊敬する天皇の名前の前に後をつけて、この追号にせよと生前に自ら指定しておられる方もいらっしゃる。
 日本の長きに渡る天皇制は世界からも注目されており、皇統が現在まで続いているのは日本だけである。日本は島国であり他国からの侵略が殆ど無かったこともあるのだろうが、信長も秀吉も家康も天皇になろうとはしなかった。それだけ日本人にとっての天皇は大きな存在なのだ。
【REG's Diary   たぶれ落窪草紙      2月23日(金)】


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