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リフォレスター、プロトタイプの失敗。それは成功の母。

母の苦労で子は育つ?

「失敗は成功の母」というのは
イマドキ古いぜという勿れ、
成功よりも失敗の方が多いのは真実。

リフォレスターに関しても数々の実験や失敗を経て
昨年秋に初めて命名して、世に出すと決めるまで
数々の失敗を経験してきました。

その「失敗」は現在進行形。
針葉樹の木屑を分解できるか実験で
初代の再生箱は休眠状態、2台目は土はふかふかだけれどやや休眠状態。

思惑通りにリフォレストできておらず、
人に勧めることはできないでの「失敗」と書いていますが、
私にとっては
今まさに現在進行形のワクワクする実験、その最中だったりします。
課題が多いほど、その先に見える結果が成功した時の
喜びも、楽しみも増えるというもの。

ま、でもあれこれやっていう過程の方が好きかもしれないな。

リフォレスターに関しては、最初から目標を定めてはおらず、
出てきた結果が常に別の世界へと繋がり、
それを追いかけて一周して初めに戻った時に
「リフォレスター」という、
ベランダでの小さく身の丈にあったリサイクルの仕組みが出来上がっていた。という感覚です。

前回までは、冬の初めから初春ごろまでの
「土の再生」編を書かせていただきましたが、
この頃はいろいろと慎重に進めていたので、
あまり失敗はありませんでした。

プロトタイプでの失敗

リフォレスターのプロトタイプでの一番の失敗は
「水の入れすぎ」でした。

リフォレスターは箱の底にも大きな隙間を作っていて
そこから一番多くの余分な水分が抜けるようにしています。
同時にその大きな隙間をカバーし、
水分が過剰に抜けてしまわないために、
フェルトの底が厚くなるように考えてあります。
(大切な部分は無料で読めます。)

それでも、最初の頃は底から漏れるくらい水を加えていました。
それが微生物を押し流すことに繋がっていると気づくまで
ちょっと時間がかかってしまい、
カルスNC-Rを買い足したりしています。

入れて失敗したもの

厳密には失敗とまでは言えませんが、
「ベランダに特化」という縛りの中での失敗は
みかんとゆずの皮、りんごの皮とタネなどの果物のくず
出汁がらの煮干しです。

果物のくずは糖分が多いためか傷みが早く
その速さのために青カビが発生しやすく、まめに埋め戻したり、
土をかき混ぜる必要があり、
青カビらしく菌の粉が拡散しやすいため地獄を見ます。

出汁がらの煮干しは、
肥料としての骨粉の代わりになるかもしれないと入れてみました。
最終的には跡形もなくなりましたが、
そこに到達するまでにコバエが寄ってきたり、
黒いアイツが出現しました。

どちらも箱の中で定着することはありませんでしたが
出現するだけでもNGです。

キャベツとカリフラワーに関しては、
比較的匂いのあるガスが発生しやすく、
状態が悪いように感じてしまうので
一度に大量に入れないようにするか、
ある程度萎れさせてから入れることをおすすめします。

相性が良かった野菜

根菜、瓜科の野菜、芋類は相性が良いようです。
私は秋口に栗を丸ごと冷凍して、真冬に来るご飯にして食べるのですが
栗の鬼皮も微生物には人気があるようです。

意外なところでは、コーヒカス。
好みの問題ですが、深煎りの豆が好きな私は、
コーヒーカスも入れてみました。
「深煎り」というところがミソで、中、浅煎りに比べ
ポリフェノールが少ないことと、若干の炭化があることで
最終的に250gを分解させましたが、
栽培した夏野菜に問題は出ませんでした。

失敗したと思ったことが成功だったこと

柑橘の皮を入れて青カビが発生してしまったことで
なんとなく箱を開けることが嫌になって2週間ほど
全く触らずにいたのですが、
この間はこの中では
カビと微生物の静かな戦いが繰り広げられていたようで
再び箱の中を覗いた時には何事もなかったかのように
青カビの姿は消え失せており、
土の匂いも下の森の土の香りに戻っていました。
しかも、多少の渇きはあったものの水分も抜け切ることがなく
土はふかふか。

この時に微生物だけに分解を任せることが
思いのほか安定して効率が良いものなのではないかと
考えるきっかけになりました。


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