微生物に違いはあるの?大アリです。
微生物は目的を持って使い分け。でも・・・・・。
コンポストのEM菌も、土壌改良材に入った好気性微生物とやらも
カルス‐NCRもいわゆる「微生物」なんですが、
リフォレスターでは、
ぎゅっとしっかり固められた鶏糞ペレットとカルス‐NCRの
種類に限定してみなさんに提案しています。
それは、カルス‐NCRの性能が特別素晴らしいから、というわけではなく
集合住宅のベランダという環境に合わせた時、
分解する対象がハッキリしていたのがカルス‐NCRだけだったからです。
実験前の微生物資材のリサーチでは、
微生物資材の中の微生物について、
実際は何にどれだけ効果があるかについては
明確なものがありませんでした。
明確ではないんだけどもある程度効果はある。
今ならそんな「ふんわり効果」でもそりゃ効果はあるだろうな
ってことは理解できますし、
劇的ではないにせよ土の質の改善に確かに
意味があるということに疑いは持ちません。
ただ、改善結果を引き寄せた微生物が何だったのかについては
やっぱりわからない。
それはEM菌も同じ。
そもそも、土壌微生物は何億種類もいるわけで、
耳かきの先ですくった土の中ですら
どれだけの種類の微生物がいるかわからない。
更に、それら微生物一つ一つを同定できる学者は今のところいない。
だって、果てしなさすぎるもんね。
なので、土壌改良用微生物も、EM菌も
数種類はわかっているものかもしれないけど、
その子らの性格、特性までに関しては未だはっきりしたものは
わかってなさそう。
そんな中で、カルス‐NCRだけが、唯一「もみ殻の分解に特化している」
と、目的を宣言していたんですね。
通常稲のもみ殻は分解するまでに3年位はかかること、
燃料としても発熱量が足らず、
その頑丈さから畑の土にすき込んだとしても逆に作物には
良くない影響をもたらせてしまうという超がつくほど厄介者で、
カルスはこの厄介者に特化させることで
最短3ヶ月の分解を実現していました。
私はこの効果を「植物の頑丈な繊維”も”分解するにちがいない」と
拡大解釈し、仮説を立てて実験を行ってきたわけです。
単独ではそれほどでもない
カルスは確かに「植物の頑丈な繊維”も”」分解しましたが
単独では、思わぬデメリットも起こりました。
それが「カルスののろい」。
つまり、生きた細胞は食べなかったんです。
カルスの実力をいかんなく発揮させるためには
鶏糞ペレットに含まれる微生物の力をかりる必要がありました。
鶏糞ペレットに関しては、脱臭のため一度熱処理をして、
硬いペレット状に加工したものを使うのですが、
これにも理由があります。
ほしいのは熱に強く、生きた細胞を好んで食べる微生物でした。
熱処理された鶏糞ペレットには、
熱処理を生き延びた微生物がいると仮定していたんですが。
やはり狙い通り、耐熱型微生物が残っていて、
この目的の異なる、大きく分けて2種類の微生物が揃って
はじめてリフォレスターは成り立つことになります。
実際にはカルスには稲を好む乳酸菌や麹菌、おそらくは納豆菌など
何種類かの稲が好きな微生物で構成されているらしいです。
このことから、EM菌も改良材も復習の微生物を組み合わせたものだと
考えられるし、
米ぬかを使った「油かす」が良いとされて来た理由も見えてきます。
コンポスト、リフォレスター、EM菌も
目指すところは一つかもしれませんが、
アプローチの方法や材料の組み合わせに個性が出るのも
当たり前いう感じがしますね。