「博愛座」という呼び名の由来
最近博愛座を譲ることを巡って揉めた事件がいつくか発生しました。
一つ目は、捷運(台湾の電車)で若者が博愛座(日本の優先席)を譲ってくれないという理由でお年寄りが若い女性を殴った事件が発生しました。もう一つは、お年寄りが席を譲ってくれない若者をずーっと電車で罵りました。
「優先席」はあくまで必要な人が優先して使用できて誰でも座れるというニュアンスです。一方、「博愛座」は「誰が座れるか」という曖昧な名称で知らず知らずのうちに「お年寄りしか座れない専用席」になってしまいました。
なんでそういう曖昧な名称をつけたか、それの由来について話したいと思います。
台湾ではバスに「博愛座」を設置したのは1976年でした。台北バス業者が亡くなった蒋介石を追想し、彼の『博愛仁慈』の精神を知らせるためにバスに「博愛座」を設置したという。マジ呆れる理由です。
当時、独裁者の蒋介石が亡くなっても、息子の蒋経国も独裁政権を続けていました。博愛座の設置は「蒋氏一族が偉い」神格化することを匂わせます。
博愛座という呼び名は意味不明すぎて、その呼び名の由来もあまりにも独裁カラーが強すぎるので早く改名してほしいです。