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震災から生まれたデザインMade in Local 石巻工房

武蔵野美術大学大学院造形構想研究科
CL特論II:オンライン授業11回目
2020/7/27
芦沢啓治建築設計事務所代表
芦沢啓治さん
<山崎先生担当>


オンライン授業も11回目となり、受講する側としては慣れてきてましたが、特別外部講師として他大学でのオンライン授業を担当することになってみてゲストの先生側の準備の大変さも改めて実感しました。もちろん、まとめる機会にもなり、気づきもたくさんありました。以前ゲストに来てくださった社会人として博士課程に通われている井登さんの回で感じた学生眼線のお話には親近感もあったので、受講生側と同じ学生眼線で話すことができたり、これまで登場されたゲストの先生方のそれぞれのやり方も参考にしながら、実践することができました。(大学院の宣伝のような内容でしたが!笑)

今回は石巻工房に、震災後ハーマンミラー経由で以前ワンルームマンションSIDE by SIDEや大学の研究室で使っていた、スペースに合わせて、広げたり閉じたりできるモバイルワークステーションパズルを寄付した先でつながりました!こどもワークショップ↓の上から二枚目の右奥に写っているのが、ハーマンミラーさんが運んでくれたモバイルワークステーションパズルだと思われます↓

石巻に9人泊まれるゲストハウス作ったそうなので、東京から出られる様になったら、路面に作った建築事務所からアネックスのショールームやお寿司屋さんなどのファーサードのつながりを見に、泊まりで行ってみたいです。
今回はスライドのタイトルを手書き(風?)にされているのが新鮮でした!海外の活動を紹介する動画の中でも、スケッチしながらコミュニケーションされている様子が伝わってきました。文京区小石川のオフィスにもそのうち見学に行ってみたいです。(最初の写真はラストの質問コーナーでZoom背景として見せて説明して下さったディスプレイを使わせていただきました!)

<お話の流れ> 
まず、興味がありそうな話題からスタート

プロダクトデザイナーは、どうやってお金をもらっているか?

①月ごとにお金をもらう方法
②売れたらもらうロイヤリティ
(みんな夢を見ているけど、日本では10人位)
100個グッドデザインしないと日本では生きていけない
ブランディング 
なぜ家具の仕事をできるようになったか
カリモクとか、石巻工房をつくったワケ

DESIGN FEE  50% OFF NEIGHBORHOOD DISCOUNT
歩ける距離に限って 成功例は1個 連れていきたいお店を増やす為に
近所の店もせっせとしていきたい 仕事もしやすいので
街の中に広がっていくために

DESIGN KOISHIKAWA GALLERY  2016-2018 2年間限定

中古のマンション1室で2年間限定で 
コンサートをやってくれたり・・・

2011.3.11 何をしていたか覚えている1日 twitterから目が離せない日
クライアントのところにも津波が来たり、火事も
大きな橋の上まで水があがった 
松竹というレストランの改造  建物チェックに行ったのが最初
月に1回か2回くらい通うようになり、すき焼きーぶたしゃぶーなど
地元の人やボランティアが集まる場となり・・・

●自分だけでできることも限りがあるので公共工房を作ったらいいのでは?
石巻工房(グラフィックにもオモイをこめてデザイン)
ベンチ 40台のデザインしたのが最初の大きなプロジェクト
野外映画館やったりして今でも使っているそうです。

復興バー ソールバー 日替わり店長が独特な
自分の好きな場所を作りたい 大正解 好きな場所になった
海外にもつながっていって、アメリカのハーマンミラーも
家具のボランティアに
ハーマンミラーさんからお話をを聞いて、中古のsystemではありましたが、石巻で使ってもらおうと寄付したのは、こちらのプロジェクトだったのだと
伝わってきました!


家具をあげるのは簡単だけど、家具の作り方を通して DIYを伝えていく
ワークショップを一週間やって 手伝ってくれたらあげる
縁台 全部で500台くらい → 仮設住宅に縁台が流行っていった
踏み台7台作って1台持って帰るとか・・・
今は、IRORIというcafeスペースで

●Volunteer → Business
最初はボランティアだった どこかでビジネスに切り替えていかなくては
と、SUSHI CHEF に工房長をやってもらったそうです。
自分で作ったスツールを売る様に 

 ●2X6 2X2
建材をうまく使ってデザイン キット 
イギリスのV&Aにも入っているそうです!

●野外スツール 
AAスツール スツールでありながらテーブルの下にもなる
ハンガーになったり・・・

●石巻工房と世界 そして Made in Local

●SCP LONDON 展覧会 輸出していた

●Made in Local PROJECT
輸出していたのがポンドの価値も変わり・・・
Made in Local の転換となったそうです。
コピー商品もあるけど ローカルで作ってブランドロイヤリティとデザインロイヤリティをもらうというスタイルに。

●ロンドンから世界へ 
ベルリン フィリピン インド スカンジナビア etc

●ロンドン ソファーを作る技術があれば作れるのではとか・・・

●ベルリン AAスツールが好きすぎて作りたいと連絡があり・・・
ドイツで販売する権利を 
WOOD STORY
ゲストハウスにも泊まっていたことがあるスイス人のデザイナーと友達で ベンチにおくクッションもMade in Localにしている例

●マニラ カメラマンと奥さんがやりたいと
マニラチームが素晴らしいのは、レンタルもしたり、ワークショップしたり石巻工房と同じようなことをしていること!
ワークショップに必要な工具のスケッチも!
カメラマンだからインスタも美しいそうです!

●Made in Local デトロイト 
ミシガン大学 ブライトモアスペース 貧困層の高校生にDIYを教える
ボランティア デザインは寄付 手が届く範囲でビジネスやってください
コロナも大変 インスタにも出ている

ロゴ 右上があいているのは、扉があいてますという意味
 by karimoku

●家具メーカーのカリモクと Made in Local 
AAスツール  
家具屋さんはハードウッドで重くなるので、少し細めの家具に仕上がった 軽やかさと強度があって 塗装も塗装が上手なカリモクバージョンに! 
オフィス空間やお店で使える様になりFLYMEeでも販売しているそうです。

●教育 
フランスでもランドスケープファニチャーの動画も紹介されました。
スケッチしながらコミュニケーションされているシーンが印象的でした。 

●立命館大学の建築学生と一週間かけて学内に自分たちの家具をつくるのも
 伝統になっているそうで、学内から学外に出て屋台にしたり・・・

●東京理科大とも 喫茶ランドリー 家具を総入れ替えしたり・・・


●ゲストハウス 事務所の2Fにあり、研修したり仕事してもらっている
4つの部屋があるそうです!

●なんちゃって石巻工房の写真まで(許可なく)紹介されてました!

スライドはここまで
ここからは、質問者はチャットやマイクをONにしてQ&Aタイムへ

Q Made in Local プロジェクト 大切にしている点やコアを伝えたか?
→ 現地で求められたものも一緒に作っていく柔軟性で対応 
  現地デザイナーを通じてカルチャー色がでていく

Q 広がり方が自分でというより、共感されて飛び火していった印象
→ 震災以外のストーリー 工房の仲間の温度感合わせ
  どこのブランドでも持っているストーリー たまたま震災後だっただけ
  ブランドを通して記憶を残していく語り継がれ方を考えていた

Q Aスツール ライセンス契約で作ってもらうのに突然変異したい場合
    Design in Local になったら?
→ 最初に1サイズだったのを、いいと気に入ってもらったら勘違いしてた
  それもいいねと、なし崩し的に出来上がっていった 
  さらにインスパイヤされてヤグラにしたり クリエイティブ同士で認め
  あっているのではと!
  オープンな感じがした

Q ワークショップの語源は工房なので、なるほどと思った
  なんちゃってができているのもブランドらしいのかと!
→ そもそもDIYの家具 
  DIYはみんなのものなのにブランド作ったのずるいと言われたことも
  偶然もあるだろうし、競合になってくると問題の線引き 
  それ以外は面白がってみている
  色々なファンがいて、DIYのファンは家の家具すべて使っていたり

Q 縁もゆかりもない地域の人たちを巻き込んでいくポイントは?
→ 自分で家具って作れるのねと楽しくなっちゃうお母さんとか 
  能動的にさせるとか考えるのではなく、
  どういう人たちが集まるかによって端材を集めて動物を作るとか、
  目的をもっての工夫ぐらい 
  大学でのワークショップは課題だったり、フィードバックもあるから
  本棚を寂しいエリアに置いてみようとか・・・

さいごにー芦沢さんが今後どうするのか? by 山崎先生
→ 石巻工房はやっていくと思う 

●報告 2021年で10周年に向けて本を作っている
スイスの出版社と日本語と英語で
震災から生まれたデザイン
次のステップにつなげていきたいそうです!

<さいごに一言>
石巻工房は、自分に時間があったから
(建築の仕事がなくなって時間が余るからできた)
写真をはじめたり(カメラ買って)下手くそでも
こういうタイミングじゃないとはじめられないことを!

というメッセージもいただきました。
実際に3.11がきっかけとなり、非常時を意識して階段を使うようになったり
コロナ禍の STAY HOME 期間も、住宅空間をオンラインに適する様にしたりライフスタイルを見直す時間となっています。
新しい生活様式として、ニューノーマル デザインに向き合いながら取り組む時間もとれていると思います。
オモイをカタチにして共感でつながっていく例として、参考になりました!
ありがとうございました。



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