14.素材/ロレックスデイトナ アイボリーダイヤル化プロジェクト
ロレックスのステンレス素材は、他社に先駆けスーパーステンレス「904L」を古くから採用しているのは有名な話です。
しかし、ケースからベルトまでオール「904L」ステンレスになったのは割と最近なのは知られていません。オール904Lステンレスになったのは、Ref. 116520デイトナのある時期からでした。
そこで今回Ref. 116520デイトナを通してロレックス・ステンレス素材の移り変わりをお伝えいたします。
脱線:(ほぼ)コピペ時計記事・動画って必要かー🙄
ハッキリ言って、この手の要調査なマニアック系情報は掲載サイトの数が少なすぎる。(まぁ興味ない人が多いのでしょうが…)それにどれもコレもコピペ記事ばっかです。他と全く同じソースを元にしているから、これもういいよ!的な内容しか書いてません。
例:ロレックスが高い理由👉三大発明〜…知りたいの歴史じゃないし!もっと深い情報出せやー!
そんな毒にも薬にもならないプレスリリースのコピー記事・動画を仲良くみんなで量産して何になるか?私にはさっぱり分かりません。
これこそ、私がコツコツ記事を書いてるモチベーション・理由でもあります。(そのためどうしても調査に、相当な時間やお金が掛かるため、一部有料記事になってしまうのはお許しください…)
自分自身がお気に入りになるようなサイトを目指して、自分ならここまで知りたい!と思う事を調査して書いているつもりです。
どこよりも詳しいRef. 116520の情報コンテンツをを目指している116520 P.D.P.はこう言ったマニアックな情報をこれからも記事にしていきます!
なぜなら、その微細なディティールが将来の資産性の明暗を分けることになるからです。
※最近、大々的なタイトル▶︎うっっす〜い情報のYouTubeやWebサイトに当たる事が本当に多い。その事で少しイラッとしてしまい、かなり脱線してしまいました。
本題に戻ります!すみませんでした…
高級腕時計に使用されるステンレスは316Lスチール
ほとんどの腕時計がステンレスに高級な316Lスチールを使用しています。※このスチール素材の詳細は、他のサイトに山ほどあるので割愛。
ロレックスも1985年までは304スチールを使用していました。しかし、更なる耐久性を目指しまずはケースから高価な904Lステンレスへ変更されました。
ただブレスレットに関してロレックスは、全体重量のバランスを考え316Lスチール中空タイプを採用していました。他には加工性の悪い904Lはコストが圧倒的に掛かるため採用を見送ったかもしれません。316Lの中空中駒→316L完全無垢と変更していき、販売価格へのコスト転嫁の準備を地道に進めていきました。
ついにオール904Lスチールモデルがドロップされる
オール904Lは2007年発表の2モデルから採用が始まりました。
🔵Ref.116400 ミルガウス
🔵Ref.116710LN GMTマスター2
そして、2018年からロレックスはオール904Lのモデルの事を「オイスタースチール」と呼ぶようになりました。
デイトナ116520ではいつからブレスに904Lは採用されていた?
実はデイトナは特殊で、モデル初期から一部ブレスに904Lが使われていたようです。
●2000〜2007年頃
・ベルトNo.78490=バックル・クラスプ部分のみ904Lを採用。駒はまだ316Lスチールなので、実はロレックス唯一のハイブリッドステンレスブレス。超レアなプロトタイプブレスなんですよ。
※私の動画でもお伝えしましたが、このタイプは10年後には市場で、超レアなプロトタイプブレスとして高騰すると個人予想しています。
●2008年頃〜
・78590のオール904Lブレスへ変更された。
他の先行モデル同様、イージーリンク付フライス加工されたブレスレットが904Lへの変更タイミングです。
ちなみに、2015年〜フライス部分が梨地▶︎鏡面仕上げに変更され現在に至る。
これを知っておくと、将来78490のプロトタイプクラスプモデルが高騰した際、クラスプだけ交換したようなガチャブレスが出てきても、素材で見抜くこと出来ますね。(一体型だからブレスナンバーですぐ分かるけどね…)
※これは現在分かっている情報です。もしかしたら、超初期に、フライス加工バックルの316L版が見つかったりするかもしれません。
904Lスチールは今の高級路線ロレックスになくてはならない素材
ロレックスのステンレスは、鍛造により素材の密度が高いため磨くと本当に美しく光ります。
太陽光の下でふと目をやると、ロレックスは本当に光り輝き目を奪われる美しさがあります。他のそれとは違う存在感に一役買っているのは間違いなくこの鍛造904Lステンレスのお陰です。
見た目変わらないのにどんどん定価が上がってると思う人もいるでしょうが、細部を見ると316Lを全て904Lに置き換えているのですから、そりゃ上がりますよね!※加工性の悪い904L素材は歩留まりに影響し製造コストがかさみます。
ただし、2021年8月の価格改訂は世界と日本の価格差乖離が大きすぎる事への是正だと思います。これまで日本の定価は安すぎでした。もう今後、日本国民の所得に合わせた価格設定はしないでしょう。ロレックスとしても、日本は中国向けの拠点として捉えているはずです。
ちなみに2022年1月の価格改訂は世界の2次流通高騰価格へ合わせる形で、約10%SS中心に行われました。これは今後も頻繁に調整されていくでしょう。
今月の定点観測です。
つづく。
※この企画のスピンオフ動画を公開しました。お時間あればご覧ください。