天才・楳図かずお大美術展は凄かった!/真野愛子
マンガ家・楳図かずお先生の27年ぶりの新作が体感できる『楳図かずお大美術展』に行ってきました。
感想は……天才すぎて圧倒されました! 大満足です!!
わたしは小学生の頃から楳図先生の大ファンで、先生の恐怖マンガを読み漁ってきました。
きっかけは、親の本棚です。
ふと手に取った『赤んぼ少女』のタマミちゃんです。
わたしの世代的にはもちろん楳図先生はクラシックですが、天才はヒョイと時代を超えて刺さってくるので、わたしはすっかり射抜かれてしまいました。
美少女たちが恐怖におののく一連の作品群をはじめ、『漂流教室』『わたしは真悟』『14歳』、そして怒涛のギャグ漫画『まことちゃん』……全部魅了されました。
おかげで女の子を描けと言われたら、河下水希風でもなく、桂正和風でもなく、武内直子風でもなく、楳図かずお風のギョエ~~~な女の子しか描けません(笑)。
▲適当にチラシの裏に描きました
そんなふうにわたしを改造した楳図先生が、101点の連作絵画として新作を発表しているのが、今回の『楳図かずお大美術展』です。
絵が素晴らしいし、物語が引き込まれるし、世界観が独特で、ちょっと笑っちゃうところもありました。あまりに楳図してて(笑)。
フランスで開催された「第45回アングレーム国際漫画フェスティバル」にて遺産部門(LA SELECTION patrimoine)に選ばれた『わたしは真悟』の続編ともいえる作品です。
会場に流れている映像で、楳図先生が今回展示している何点かの絵について見所を解説しています。これは絶対見た方がいいです。
なにより、85歳の楳図先生がお元気なのがうれしい!
そして、天才はいつまでも天才だということがよくわかりました。
『楳図かずお大美術展』は2022年3月25日(金) まで六本木・東京シティビューで開催しています。オススメです。グワシ!!
【追記】2024年11月5日
楳図先生が天に召されました。
生前たくさんお仕事をされたので安らかに眠ってほしいです。
いくつもの名作をありがとうございました!!