見出し画像

心の中に確たるものがあるうちは……

もう来ない、と頭ではわかっていても、それでも後ろ髪が引かれて、去るに去れない。「待ち合わせの場所」に約束の時間、待っている方がいらっしゃらなければ、貴女はどうなさいますか?

これは何もおひととの待ち合わせの場合のみとは限りません。例えば、貴女が神様とお約束しておられた「ある時期」。そのときになっても、思うような状況が訪れていなかったら、貴女はどうされますか? もうどうせダメなんだ……とあきらめてしまわれますか? それとも、「もう一度、明日、出直してきます!!」と言って、とりあえず今日はその場を去る? どうなさいますか?

待って待って、もう随分と長い間待って、それで「今度こそ!!」と思って待っていた、そのときに至っても、約束は果たされない。そんなとき、大抵のひとはもうあきらめてしまわれると思います。「ここまで待ってダメなら、もういい加減、あきらめどき、なんだよ」「ここまで散々粘ったけれど、今回もダメなら、もうおしまいだね」。でも、貴女の中に、まだ "YES!!" と叫ぶ声があるのなら、貴女はどうなさいますか?

後ろ髪引かれて、その場を去るに去れない。そういうときは、わたくしなら、もう少し、待ちます。心の中の叫びが消えるまで。絶対自分で納得出来ない限り、次にはゆけないから。そのへん、わたくし、とっても頑固なんです。

大事なのはやはり心の声だと思うんです。どんなときも。たとえ、天地がひっくり返っても、地球上のありとあらゆる人々から「あんたは頭がおかしい」と後ろ指をさされても。それでも、自分の中にどんなにかすかでも "YES!!" の声がある限り、わたくしはやはりどうしてもどうしてもあきらめきれません。たとえそこからまた10年待つのだとしても。それでも、わたくしは自分の中に確たるものがある限り、どんなに弱気になっても、どんなに不安になっても、どんなに落ち込んでも、それでも絶対、芯のところではあきらめきれないと思います。そこらへん、ほんと、往生際が悪いんです。

目の前のことはやがて全て移ろいゆきます。目の前のことが全て、そして、永遠ではない。たとえ、今はそれが「真実」かもしれないけれど、時移ろえば、またその「真実」さえひっくり返されることだってある。だから、心の中に何か、まだ確たるものがあるのなら、それはきっとあきらめてはいけない、ということ。だって人生は一度きり。あとになって悔やんだって、そのときではもう遅いから。

どんなときも自分に対して正直に、誠実に。もし、自分が思う通り生きて、最終的にダメだったしても、やるだけのことをやってダメだったらあきらめもつきます。でも、やるだけのことをやらずにあきらめるのは、違うと思うんです。あくまでもわたくしの場合。だから、心の中に何かがある限り、それを信じて、これからも歩み続けてゆくだけなんです。

勿論ね、現状維持ではいけないから、目指すところに向かってゆけるように、そして、「待つ、理想の未来」にふさわしい自分になれるように、日々精進、精進、です。いつもいつも前向きに明るく頑張れはしないけれど、それでも、可能な限り、そうありたいと思います。だって人生は一度きり。天国に行ってからの後悔だけは絶対にしたくないから。

貴女にはずっと信じておられるもの・こと、大切に待っていらっしゃるもの・こと、状況がおありですか? どんなに目の前の状況が厳しく思えても、それでも、貴女の心の中に確たるものがあるならば、あきらめないでいてください。あきらめなければ、思いは、志は、未来へと繋がってゆく。未来へと繋がるその意志の先に何が待っているかは、あきらめずに歩き続けたひとにしか見えないんです。信じて待ち続けたひとにしかわからないんです。後悔だけはしないように。一度きりの人生、精一杯生きましょう!