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私のフォーカルジストニア体験記その1

なんか指が強張る

 私は、フォーカルジストニアという疾患を知りませんでした。
今思うとそれも症状を悪化させてしまった原因の一つだと思います。
指の最初の違和感は「強張り」でした。
でも、なんとか弾けていたので私の練習の仕方が悪いと思い込んで、さらに練習時間を増やし必死になっていたら最初の違和感から約3年後に右手がコントロール不能になりました。そこで初めて、フォーカルジストニアという病名を聞いたのです。病院も何箇所か行きましたが、今ほど情報もなく、先の全く見えない状況に心が壊れそうでした。

「どうして神様は、大切なものを私から奪っていくの?」

 フォーカルジストニアを発症する約10年前に8歳の愛娘が難病で天国に旅立ちました。それからの私は、うつ病、パニック障害、摂食障害で苦しみました。
ピアノもほとんど弾かなかった時期もありました。
というか、ピアノと向き合えなかったと言ったほうが正しいです。
今思うと、生きてることに必死だった気がします。
しかし、ある日、通院する車中で聴いていたピアノ曲に涙が溢れて止まらなくなりました。そして、想ったのです。
こんなにボロボロな私の心を癒してくれるピアノって本当に素晴らしい!
もう一度ピアノと向き合って、私の心が癒されたように、私もピアノで心を癒せるようになりたい!この想いがキッカケで私はレッスンに通いだし、日々の練習に励み出しました。それから、2年弱くらいで一番最初の違和感「強張り」が出ました。だから、フォーカルジストニアが発症してしまった時は私の中で「どうして神様は私から大切なものばかりを奪うの?」という気持ちが強かったのです。

初期段階での無理のしすぎ

 なんかおかしいという違和感「強張り」を感じたにもかかわらず本当に自分の練習の仕方が悪いと思い込んでいたことに今は逆に違和感を感じています。
それには、私の性格と当時の心の状態も影響していると思います。
当時の私は、いろいろな想いから逃げるようにピアノと向き合ってしまったところがあるので、元々ある「探究心、向上心、集中力」などが裏目に出てしまったのです。だから、何回も弾けない部分を異様に反復練習したり、練習の仕方にも柔軟性がなく視野も狭かったと思います。そして、多角的な練習ができていなかったとも感じます。「頑張ればなんとかなる」この想いも悪化させました。良いこともやり過ぎは視野が狭くなって良い結果は出ない、何事もバランスが大切だということを今は身にしみて感じていますが、その頃は全くできてなかったです。
とにかく、当時の私には心の余裕がなくて焦ってばかりいたのです。
早く結果を出したい、早くなんとかしたいって。
きっと、自分の存在価値を見出したかったのだと思います。
だから、自分で自分に物凄いプレッシャーをかけていたのです。
なんか、自分で自分を振り返っているとフォーカルジストニアを発症してしまうことをやっていたな…と感じています。

現在、私はNLPカウンセラー、教育現場・子育て家庭支援専門コーチとして心理支援の活動をしているので(少人数のピアノ教室も続けています)当時の私をプロの視点から客観的に分析してみると心の状態もフォーカルジストニアにはとても影響があると感じています。これからnoteで、自分のフォーカルジストニア体験も書いていきたいと思います。現在フォーカルジストニアの症状は、8割ほど回復しています。発症前より心も体も良い状態でピアノが演奏できることを目指していきたいです。



現在、アレクサンダーテクニーク教師の土橋健一さんと「フォーカルジストニア快福堂」を共同主催しております。私は、心のケア(カウンセリングやコーチング)を担当させていただきます。無料のライン相談室もありますので、お気軽にご連絡ください。

●こちらは音楽家のジストニア、フォーカルジストニアにお悩みの方専用の無料ライン相談室です。フォーカルジストニアでお悩みの方でご質問やご相談がある方は気軽にメッセージしてください。
https://djq30f6d.autosns.app/line







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