漫画とギャルとジミヘンと
断じて、三日坊主だった訳ではないんです。
という訳で、久しぶりにnoteを書きます。
僕は高校時代、音楽コースのベース科に属していて、午前中は数学やら何やらの授業を受け、午後になると学校と提携しているスタジオに行きベースを弾く……という日々を送っていました。
周りは中学やそれ以前から楽器をやっていた人ばかり。一方の僕はと言うと、鍵盤ハーモニカとリコーダーくらいしか楽器に触れたこともなく、中学時代は3年生の総体(部活の大会)が終わった途端に燃え尽き症候群に罹り、毎日のように深夜アニメを見てはお昼過ぎに給食を食べに登校するというクソみたいな生活をしていて、芸術的な感性も完全に死滅し、もはやベースを弾く素養など皆無だった為、高校に入学してから1年間は自分で選んだ『音楽コース』が嫌で嫌で仕方がありませんでした。
が、何がきっかけだったかは覚えていませんが、いや、思い当たる節はあるんですけど、果たして『それ』だけがきっかけだったのかは定かではないので敢えて語らないんですけど、兎に角、何か色々あって、音楽コースが楽しくなって、ベースも上手くなったんですよ。2年生の後半には一番上手い先輩が居るクラスで授業受けてましたし。
3年生になって、夏も過ぎてくる頃には進路についてアレコレ考える訳です。音楽コースの連中の大半は、専門学校に進むことを選んでいたと記憶しています。
で、当時の僕は天狗になっていたんですよ。1年生の頃は周りが『デキる奴』ばっかで、もう授業に行きたくなくてしょうがなかった、ベースなんて見たくもなかった、そんな僕が急に覚醒して2年の時には学校で一番上手くなってたんだから。あと外バンのライブとかでも手応えあったしね。バチバチに井の中の蛙でした。図に乗るな。
そして進路相談があったある日、ベース科の先生に言う訳です。
「俺これで食っていきたいッス」
正直『このバンド続けていけばマジでロックインジャパンとか出れちゃうんじゃないの』くらいの盛大な勘違いをしていた十代の僕に、先生(超がつく程有名なスタジオミュージシャン)は言いました。
「お前が努力してんのも上手くなったのも分かるけど、実際この業界は金とコネだよ」
僕は進学を決意し、大学に行きました。
それから十数年経ち、未だに「あの時音楽に振り切ってバンドやってればなー」とまではいかなくても「またバンドやりてえなー」と思っている、バンド欲だけは無駄に残っている僕に、ある漫画との出会いがありました(ここまでのクソ長い自分語りは前振りです)。
その漫画とは、『シオリエクスペリエンス』。
twitterのタイムラインを追っている時に、誰かのRTで1話がまるっと見れる公式ツイートが流れてきたのをきっかけに知りました。
シオリエクスペリエンス第1話全92ページ、驚異の全21ツイートにて大公開!
— シオリエクスペリエンス(ジミ&ヘン) (@shiorijimi) April 5, 2019
この魂の叫び(ブルース)を今すぐ体験(エクスペリエンス)!!
その1 pic.twitter.com/631KC9oiyQ
気付いたら、Kindleで全巻買ってました。
この漫画のね、とあるキャラクターが僕は大好きなんです。
吹奏楽部の顧問、すばる先生。
はじめ、僕は彼女のことを『敵役』とか『嫌な奴』というポジションを振られた、この手の物語に必要なギミックとして認識していました。
だからまあ、その内主人公側と和解するとか、実は良い奴でした~みたいなことも起こりうるんだろうなぁと、中学時代から深夜アニメに親しんでいた僕は、穿った見方をしてしまった訳です。
しかし、彼女は『吹部のすばる先生』というキャラクターのまま、ドンドン魅力的になっていくんですよ。これって実は結構新しいと思っていて、単純に読み手に手のひらを返させない……ともすれば、すばる先生を嫌いな人は嫌いなままなんだろうなっていうストーリー。その『狙ってない感』を狙ってやっているとしたら、間違いなく作者さんの演出は天才のそれだと思います。グダグダ書きましたけど、なんでも良いから読んでほしい一作です。
で、最近は他にもギャルがキーパーソンの漫画に色々とハマってるんですが、シオエクについて書いてたらクッソ長くなっちまったので、記事タイトルには『ギャル』って入ってますけど、それはそれでまた今度。