Week 4

【今週の出来事】
10月14日~18日 授業+LfA French


Academic skills workshop

◇ 引用・参考文献の表記方法について

学術論文のリファレンスの方法にいくつかの様式(APA、シカゴ、バンクーバー etc. )があり、大学や学部ごとに使用するものが異なる。

ヨークの政治学部ではハーバード式を用いるとのことで、その方法について教示を受けた。書籍や法律はもちろん、Youtubeやポッドキャストの引用の方法、同時に複数の書籍から引用する方法、使用できる略称など、細かい決まりごとがそこそこあるようで、正直ちょっとめんどくさいと思ってしまった。


Leading & Managing Change

Lecture

◇ 組織内の力学について(Little P)

  • パワーの源泉

    • 身体的能力

    • 資源(情報、予算など)

    • 組織構造、職位による権威

    • 専門性

    • 人間関係

  • 組織統制(パワーのコントロール)

    • 情報の供給・統制

    • ルール・規制

    • 集権・分権

    • 監督

    • 懲罰・報奨

    • ナラティブ形成

先週まで「外部的な政治」の影響を学んだが、今週は「内部的な政治」について。行政に限らず、どのような組織でも内部の紛争=政治が行われる。マネージャーたるもの、組織内の力学を理解し、政治的スキルを高め、自身のチームが能力を発揮できる環境を整えなければならない。

Seminar

◇ パワーをどのように理解し、どのように使うか

「自身が行政組織のマネージャーとなり、新しく組織されたチームを率いることになった」という仮定のもと、「チームに必要な予算を獲得するためにはどのようにパワーを理解し、使うべきか」についてグループで議論。大まかに言うと「人的ネットワークを使った働きかけ」という意見が大多数を占めていたが、細かく分けてみると、予算部局へ「最短ルートでの到達」を目指すものや、多少遠回りしても「権威・専門性のある人物」から予算部局へ働きかけてもらうといった方法などなど、「誰を使うか」という点でアプローチが異なっていた。


Theories of the Policy Process

Lecture

◇ Institutionについて

Institutionと言う語には様々な定義がある。「協会」「組織」「制度」「伝統」「慣例」「法令」などなど。日本語に訳しずらい英単語の一つであろう。

◇ Historical Institutionalism

  • Path dependens

    • 新規の政策決定は、過去の政策や方針の影響を大きく受ける。

    • 一度政策を実施すると、大きな方向転換や後戻りが、著しく困難になる。

    • 政策決定は将来のルート選択でもある。

  • Critical juncture

    • 長期的な戦略・方針・政策過程における、決定的なポイント

個人的に結構好きなアプローチな気がするので、修論で使うと思う。

Seminar

◇ プレゼンテーション

今週は、私とトルコ人学生のペアでプレゼンの当番だった。
時事ニュースを政策の観点から分析するというもので、我々は「イギリスの石炭火力発電からの撤退」について発表した。

このプレゼン自体は成績評価には全く反映されないので、「形になればいい」という程度のモチベーションでやった結果、内容もいまひとつのものとなった。

個人的な反省点としては、内容云々よりも、発表の原稿を作って本番でそれを読んでしまったこと。英語力のトレーニングという観点では、原稿を読むだけでは大してアウトプットにならないし、スライドを見て言うべきことを思い出しながら(頭を使いながら)発表した方が、自分のためにはなっただろうな感じた。めったにない「英語でプレゼンする」という絶好の練習の機会を、ちょっともったいない使い方をしてしまったなと反省。

まぁ、とりあえず発表は終わったので、リラックスしている。

◇ ケーススタディ

アメリカの"The Patient Protection and Affordable Care Act"、いわゆる「オバマケア」についてのスタディ。クリントン政権で失敗したものが、なぜオバマ政権になって成立させることができ、のちのトランプによる廃止の試みも阻止する事が出来たのか。

「立法過程における政党のリーダーシップがかつてより強化された」「政策実施後の国民による政策への評価が比較的好意的だった」というおおまかな要素はなんとなく掴めたのだが、具体的にどう変化したのか、課題の論文を何度読んでも理解が出来ない…。英文読解力がまだまだ全然だなと実感。


Global Governance

Lecture

講師の事情で講義がキャンセルとなり、その代わりオンラインで昨年の講義の録画が配信された。正直、これはこれで楽だし、融通が利くから、講義はずっとこの形態でもよいのでは…?と思ってしまった。

◇ 国際的な租税枠組みについて

  • タックス・ヘイブンとは何か?

  • OECDやG20による国際租税枠組み(BEPS)

タックス・ヘイブンと言うので、私は真っ先に「不公平」という言葉が頭の中にテーマとして浮かんだのだが、講義ではどちらかと言うと金融の「秘匿性」に焦点があてられているようだった。

Seminar

◇ タックス・ヘイブンで誰が利益を得て、誰が損を被るか?
◇ OECDやG20による取り組みは、グローバルガバナンスのどのようなコンセプトで説明できるか?

金融の「秘匿性」が、マネーロンダリングの温床となり、犯罪組織やテロリストグループの経済活動を支えている、とか、資源の乏しい小さな国々は、タックス・ヘイブンとなるしか生存戦略がない、といった至極当然の意見が聞かれた。少し専門的に踏み込みすぎた内容だったためか、今回は中東系の学生たちも控えめで、いつもより議論も盛り上がらなかった。

小さなグループに分かれて議論する時間も設けられたので、私もちょっとしゃべってみたが、デキる学生に「Sorry, I don't see your point.(ごめん、あなたの言っていることの要点がつかめないのだけど。)」と言われてしまい、へこんだ。
英語力不足ももちろんだが、それ以前に論理的思考力のなさを実感させられた。やはりただ喋ればよいというものではない。


LfA French

◇ フォーマル or カジュアルなあいさつ
◇ 動詞の性と変化

本格的に文法に踏み込んだので、難易度的には前回より上がったが、ペースは少し落ちて、ゲーム形式で勉強する場面が増えたので、前回よりも楽しめた。会話をする機会も増えたので、少なくとも気分転換にはなるかな。


Week 4 総評

とりあえず、Theories of the Policy Processのセミナーの発表が終わってホッとしている。あまりエネルギーかけなかったとは言え、発表準備にそれなりに時間は取られたので、他の課題やリーディングがおろそかになってしまった。
一つ気づいたことは、ちょっと忙しいくらいの方が、ダラダラせず集中して勉強できるということ。(間に合ってはいないのだが…)

あとは、授業も本格的、かつ具体的になってきたせいか、私の英語力不足もだいぶ際立ってきた。上述の通り、スピーキングはもちろん、リーディングもままならない。そのうち始まるライティングも大いに不安である。
…とはいえ焦ったところで急激に英語力が伸びるということはないので、日々ちょっとずつ積み上げていくしかない。じれったい。

そんなわけで、今週は「Nightsleeper」を観ましたー。

ハッキングによりトレインジャックされた電車のコントロールを取り戻そうと戦う乗客&国家情報セキュリティセンターの職員たちのドラマ。1日1話だけと決めて観ているが、さすがサスペンスものはちゃんと続きが気になる終わり方をするので、「次のエピソードを再生する」をクリックしないように必死だった。


【来週の予定】
10月21日~25日 授業+LfA French

早いもので、来週が終わるとSmester 1もほぼ折り返しである。



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