Week 6
【今週の出来事】
11月4日~8日 授業+LfA French
Academic skills workshop
◇ クリティカル・シンキングについて①
テーマに対して5W1Hを突き詰めて要因を分析。
ワークショップでは、グループごとにポスターが割り当てられ、
ポスターについていくつかの疑問を立てる
→疑問に対する答えを探す
→それらの答えをまとめる
→ポスターの要約
→各グループごと発表
という流れの作業を行った。
Leading & Managing Change
Lecture
◇ 組織改革について
チェンジとは何か?
チェンジの種類とスケール
チェンジに対する障害
チェンジ・マネジメントの学説
組織改革の導入・概論的講義。今後の授業で、これらについて詳しく掘り下げていくとのこと。
Seminar
◇ チェンジとは何か?
◇ チェンジのきっかけ
◇ 組織改革の成功(失敗)要因について
グループごとに、チェンジの定義と、どのようにしてチェンジが起こるかについて意見を出し合い、その後、ケーススタディを通じて組織改革が成功(失敗)する要因を分析した。
まだまだ導入部分なので細かいところまで学べていないが、組織改革においては「中間管理職の主体的参加意識」が一つの必要条件のように感じた。
トップダウンにしろ、ボトムアップにしろ、その間にいるのは中間管理職である。組織改革の必要性を認識し、それを上司や部下と共有して、一緒に改革を進めていかなければならない。
「上が言うから仕方なく」だとか、下から上がってきた組織改革の提案について「面白そうだね、やってみな」という意識の課長・係長たちではいけないようだ。
Theories of the Policy Process
Lecture
◇ The Multiple Streams Framework (MSF) について
アメリカの政策研究で注目され、現在でも多く引用されている考え方。社会の問題として認識されているものに対して、なぜ一部の政策は優先的に実施され、一部の政策は後回しにされるのか、社会全体の「流れ」と「タイミング」に注目して政策策定のきっかけを学問的に分析する手段。
MSFの構造
3つの流れ
問題提起の流れ(Problem stream)…世間の関心
政策的な流れ(Policy stream)…政策議論
政治的な流れ(Political stream)…政治的関心
政策の窓(Policy window)…限られたタイミング
政策請負人(Policy enterpreneur)
「問題提起の流れ」と「政治の流れ」が同時に起きているタイミングで、「政策の窓」が開く。政策の窓が開いている時間は限られており、世間が関心を失ったり、政治的な状況が変わることにより、政策の窓は閉ざされてしまう。「政策請負人」は、政策の窓が開いているうちに「政策の流れ」を起こし、または流れを汲み取り、「政策の窓」に流し込むことにより、政策が実現するという考え方。これを用いることにより「政策は一定の条件がそろったタイミングでしか実現しない」ということを説明できる。
Seminar
◇ 各流れの要因
◇ MSFの応用
グループごとに「3つの流れ」について具体例を出し合って話し合い、MSFについて理解を深めた後に、MSFを応用できる例があるか考えた。
私は、現在の日本の「103万円の壁」問題を適用できると思った。
1、問題提起の流れ
⇒ 労働時間の調整等、以前より問題として認識されていた
⇒ 「問題提起の流れ」は以前から生じていた
2、政治的な流れ
⇒ 自公政権はこれまで「103万円の壁」解消に消極的
⇒ しかし先の総選挙により議席を大幅に減らす
⇒ 躍進した国民民主党との協力を模索
⇒ 「103万円の壁」問題に対する政治的関心が生じる
⇒ 「政治的な流れ」の発生
3、政策の窓
⇒ 上記1&2により、「問題提起の流れ」と「政治的な流れ」がそろったことにより、「政策の窓」が開いた
4、政策請負人
⇒ 国民民主党(玉木代表)
(5、政策的な流れ)
⇒ これまでの議論
⇒ 国民民主党の選挙公約
⇒ 今後の自公税制調査会
⇒ 今後の財務省内での議論 など
「政策の窓」が開いている今のタイミングで、「政策請負人」である国民民主党(玉木代表)が、どこまで議論を進めることができるかで「103万円の壁」解消できるかどうかがかかっている。
一方で、同じコースの日本人の学生の方は、「日本は官僚主義的で『政策的な流れ』だけで政策を実現してしまうケースもあるし、政権交代もほとんど起きないので『政治的な流れ』も発生しずらく、日本はMFSを適用して説明できるケースが少ない。」と話していて、なるほどと思った。
Global Governance
Lecture
◇ 国際開発について
世界銀行の歴史と役割
アメリカの影響力
中国の立ち位置
途上国へ融資を行う国際機関=世界銀行であるが、実はかなりアメリカの外交の道具に使われているという指摘。特に分割政府のときに起こりやすく、大統領主導の外交において、議会の同意が不要かつ迅速に資金を拠出できる、世界銀行からの融資を働きかけることにより、特定の外交目標の達成を目指すという。
一方で近年、世界銀行やIMFで「高リスク」と判断される借手に対して、中国が直接投融資を行うケースが増え、世界銀行と中国との間に競争関係が生じている。
Seminar
◇ 開発銀行について
◇ 国際開発における覇権
今回はペアで議論する機会があった。…が、議論できるほどの国際開発の分野の知識を持ち併せていなかったので、主に相方の話を聴きながら、ときどき質問する、というスタイルだった。
幸い、相方はトルコ財務省の官僚で、各種の国際的な開発銀行とやり取りしてきたというキャリアの持ち主。日本のJICAの存在も知っていた。
国際協力や国際開発は、表向きは「良いこと」だが、裏にはやはり各国の利権が絡み合う。相方に、これを植民地主義的だと思うか訊ねてみたら、「現実的には債務国もバランスを考えて借りたり、援助を受けたりしているが、一歩間違えたら植民地になりかねないよね」と言っていた。そして「ネオリベラリズムだね」と付け足した。
LfA French
◇ 冠詞
◇ 疑問形容詞
文法がどんどん難しくなっていく~
「性」という概念があるせいで、覚えなければいけないパターンが多く、ぼーっとしているとすぐに置いていかれる。
授業中、私、アメリカ人、イギリス人の3人でグループワークをしたが、スパニッシュスピーカーでもあるアメリカ人の学生はどんどん吸収していくのに対し、英語ネイティブのイギリス人と日本語ネイティブの私はかなり苦戦を強いられている。やはり、既に習得している言語によって、新たに習得を目指す言語の難易度は大きく変わるということを、身をもって学んだ。
Week 6 総評
今週一週間、太陽を見た記憶がない。
そして、授業の出席者の数がぐーんと減った。みんなそれぞれの時間を有効に使うようになっただけだとは思うが、とある講師は「ドロップアウトが出始める時期でもある」と話していた。
かくいう私も、膨大な量の課題への嫌気と、自分の能力の限界を感じ、諦め&怠惰ムードに入りかけていた。しかし、ちょうどそんなタイミングで、私が勝手に「お師匠」と呼んでいるころのすけさんがこんな記事を書かれていた。
さすが、お師匠。すごすぎる。
大学院生活がはじまって、たったの6週程度で諦めたり怠けたりしている自分がとても恥ずかしくなった。
前を向かなければ進むべき道は見えないのに、私はここ最近ずっと自分の足元ばかりを見ていた。
ころのすけさんの記事から、大きな気づきとエネルギーをいただけたので、今が大変だとしても、しっかりと前を見て、頑張って進もうと思う。
旅路は始まったばかりだし、まだ行き止まりじゃない。
ころのすけさん、とても素敵な記事をありがとうございました。
今後も「お師匠」と呼ばせていただきます。
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