尾瀬あきら『ぼくの村の話』を読む 下

二点目は、少年行動隊ってどうなん?ってとこです。まあ、「少年行動隊」って何さってことなんですが、青年達の空港建設反対グループの少年版です。農村の18~20代の青年たち(※中○派や社学○、赤○派などの新左翼ではない)が空港建設を妨害するために「青年行動隊」を組織するんですが、なんやかんやあって少年版「少年行動隊」も作られたりするんですよ。、小学校3年~中学3年生で。小学校3年生っていったら8歳ですよ。少年革命家ゆたぼんなんか目じゃないっすよ先輩

でね、5巻で実際の成田建設公団with警察の機動隊の土地収用に対抗して、少年行動隊を送り出すんですよ。

小中学生にヘルメット(初期はハチマキ)に白手拭いにジャケット+ジーンズの学生活動家みたいな格好させて。
機動隊とかバリバリ出てくるとこだからすっげー危険じゃないですか?なんかあったらどうするんですかって思った。
あとは、反対運動って平日もやってるんですけど平日って学校ある日でしょ?当然自主休講やるんですが、当然問題になります。で、反対同盟から「同盟休校」ってお墨付きを貰うんですが当然問題になります。欠席者、小中学校生107名ってなかなかの数字じゃありません?当時はマンモス中学校とかあった時代とはいえ。

教師たちと反対派同盟の保護者たちの面談会が開催されるんですが、主人公の母が「そんなことあたりまえでねえか!」って訴えるんですよ。

思わず「マ、ママー」ですゆ。確かこの漫画が描かれた同時期に放映されていた富野アニメ機動戦士Vガンダムの親もこんなテンションだったような

機動戦士Vガンダムのリガミリティア(神聖軍事同盟)、じゃなかった少年行動隊の問題として8~15歳までの少年少女を当校させず、成田闘争に参加させるってのを思いっきり美化してるのがありますね。しかし、農作業の延長と捉える意見でもあり、このころには生活とすっかり一体になってしまった成田闘争の根の深さを感じさせます。繁忙期には農作業は一家総出、そういった素朴な感情の延長なのでなかなか複雑な話ですが。


でね老人隊にしろ、少年隊にしろ大体美化しすぎなんですが 誰が組織したか?なんですよね。なんやかんやあって農民の中から自発的に発生したみたいに書かれてますが、話が上手くないかな?って思うんですよね。まあ物騒な時代だったんですが。

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