#98 便利な言葉
最近とても便利な言葉の存在に気付いたのだ。
それは「いい意味で」
コレを付ければ相当のことが言えてしまう。
魔法の言葉と言ってもいいぐらいだ。
「いい意味で馬鹿だよな」
「いい意味でだらしない」
「いい意味で優しくない」
「いい意味で変態」
等々。
それを言うことによって"褒めてんだかんね"のエクスキューズとなり、後に続く言葉が辛辣でもその棘を取ってしまう。
(本当にアホやな)
と思っていても魔法の言葉を加えると相手は「へへ・・」なんて満更でもない様子で、申し訳なくさえ思う。
逆に褒め言葉をつなげると何やらシ二カルな色合いを帯び始める。
「いい意味で素晴らしい」
「いい意味でお上手です」
「いい意味でいい」
もうワケが分からない。