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あかまつ学校が生まれた理由(前編)

必要なのは、「勇気」「知恵」「仲間」。
自信を持って自分で立つために、「突破口」を作ろう。
そしてフリーランスとして走り出そう。



昨日から始めたnote。まだ恐る恐るですが、伝えたいことだけは満載。
本日も勇気を出して書き始めます。


私は、神奈川県鎌倉市にある、
フリーランス・個人事業主を目指す人たちのためのあかまつ学校の
校長、石井さやかと申します。

あかまつ学校は、個人事業主を目指している人のための講座を開講し、フリーランスの人たちが集まるコミュニティの核となる場です。

では、あかまつ学校とは一体どんな学校?
まずはそんなお話をしてみたいと思います。


すべてはキッチンからはじまった


実は、「学校」を作ろう、「講座」を開講しよう、「コミュニティ」を作ろう、という計画が最初からあったわけではありません。

「あかまつ学校」は、仲間たちとの活動が発展していく流れの中で、ある種の必然として生まれてきた、自然発生に近い場です。

すべての始まりは2021年11月。
私、校長石井さやかの実家が空き家になったことと、家族が「お菓子を作って販売したい」と言い始めたことが重なりました。
それならば、ということで実家をリフォームして、
菓子製造業許可・飲食店営業許可・そうざい製造業許可・そのほか食品の製造加工の届出のあるキッチンを作りました。

そのキッチンを拠点に、「お店を持たないお菓子屋さん、ケーキ屋さん、コーヒー屋さん」たちと一緒に、販売する食品(ケーキ、クッキー、グラノーラ、ハーブティーなど)を作り始めたのが、すべての始まりでした。

キッチン内部の様子

キッチンのご利用者が増えていくにつれ、いろいろなタイプの仲間たちに出会うことになりました。

中には、ご自身の工房を作ったり、販売スペースを作ったりして、キッチンを「卒業」していく方が出てきました。

ただ、その一方で、キッチンをやめ、お菓子を作ることも売ることもやめてしまう方も。

やめる理由はさまざまでした。
「家族の事情で引っ越すこととなった」「出産と重なった」というような、人生のやむをえない理由でやめる方も、もちろんいらっしゃいました。

でも、多かったのは

「まったく儲からない」
「マルシェに出ても、材料費・キッチン代でいつも赤字。もう続かない。」
「マルシェ用に作っても、雨が降ってマルシェが中止になったら全て在庫で廃棄。足の早い自分のお菓子は次のマルシェまで取って置けない」
「自分のお菓子に自信が持てなくなった」
「開業の学校、カフェの学校、コミュニティーへの参加費として、まとまったお金を使ってしまった。もう手持ちが残っていない。あったお金も無くなった」

つまり、「資金がなくなり、続かなくなった」という理由です。
中には、「キッチン代が高すぎる。お前ばっかり儲けて。キッチン代のせいで赤字でできない。お前のせいだ。」とおっしゃる方もいらっしゃいました。

「はじめる」だけなら誰でもできる。「続ける」にはどうしたら?


せっかく希望と夢を胸に「はじめた」のに、「あっという間にやめていく」「やめざるを得ない状況に追い込まれる」人々。

彼らに共通していることは、

  • 開業する(→儲ける)前に、かなりの金額(数十万から300万)を講座・専門学校に投資しており、手持ちの資金がかなり減っている状態からのスタート。

  • いい意味で夢と理想を持っていて、職人気質。自分の作るものにはこだわる。「良いものだから知ってほしい、伝えたい、伝われば売れる」「良さをわかってもらえたら売れる」「自分のこだわりの世界観があれば売れる」となんとなく、根拠なく、思っている。

  • 販売を開始したら全て売れて、初月から黒字になる、という幻想を持っている。

  • 「好きなことで自己実現」のためにやるのか、「それで食べていく」収入の柱を作るのか、はっきり決めていない

  • 今まで続けてきた他の仕事をすっぱりやめている(第二の人生として好きなことをやる、と決めている)

このような考えで始めてしまった場合、どういう結果が待っているかというと

  • 初月の赤字でびっくりしてしまう。
    「作って売ればプラスになる」と思い込んでいる。「収支がマイナスになるのは困る」と思っている。
    だが、食品店舗ビジネスの常識では、「修行し、技術を身につけ、頭金を貯金し、事業計画書を作成し、日本政策金融公庫に開業資金を借りて、運転資金を手元に残し、いわば資金的にはマイナスからスタートする」のが通常のかたち。
    「店舗を持たないお菓子屋さん」は、開業時の投資をしないで「食品販売を始めた」だけ。「売れる」理由がないのにもかかわらず、なぜか初月から「売れて利益が残る」と思っているから、最初の赤字でびっくりしてしまう。

  • 広告・宣伝・セールスの重要性を知らない。または、何を、どのようにやれば良いのか、わからない。
    製品を完成させるまでにお金を使い切ってしまう。
    製品を完成させるための学校の授業料、こだわりの原材料費、最初のショップカード、チラシなど印刷物に資金を使う。
    そのため、販売開始後のプロモーションにお金を回せない。セールスプロモーション活動がまったくできないまま、売り上げが伸び悩む。

  • 会社員のビジネスマインドのまま開業し、理不尽な扱いに苦しむ。
    雇われ人、組織に守られたサラリーマン気質をそのまま持ち越していて、個人事業主・フリーランスとして自分で立つための基本的なマインドを持たないまま「なんとなく」スタートしてしまう。そのせいで、起こるべくして起こってくる問題に準備がなく、対処できず、結果やめていく。

「知っていればできたのに」
「知っていれば間違えなかったのに」
「最初からわかっている壁だったのに」
「壁を越える方法を知らなかっただけ」
など、事業が走り始めてからも勉強を続けることが、事業の継続には必須であることを実感しました。

今までの自分の経験を活かして、コンサルタントになる、とか、独立する、とかではない場合、こういった状態になりやすいです。
「趣味が昂(こう)じて」「第二の人生、今までとは別のことをやりたい」「好きを仕事にしたい」。
一昔前だったら、贅沢言わないの、と言われて一笑に伏されたことも現代ではどんどん叶えられる。そんな可能性にかけてみたい。

それはそうなんだけど、それには対処しないといけない、越えなくてはいけない壁が、確実に存在します。

次回は、あかまつ学校が生まれた理由(後編)に続きます。

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あかまつ学校 石井
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