言葉の品格
出版社: #光文社
何気なく口にする一言に、その人の品格が表れる―言葉が人を表すのであれば、このぎすぎすしがちな時代に私たちはどのような言葉を用いるべきだろうか―日々の生活で目にし、耳に入ってくる言葉をていねいに掬い取り、古今東西の故事や時事とも照らし合わせながら、言葉に付き従っている感情を探っていく韓国の大ベストセラーエッセイ。
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言葉には心がこもっている。言葉は心の音だ。
言葉が積もり積もって、1人の人間の品性となるわけだ。
私が何気なく言った一言に、品性が表れる。
自分だけの香り、自分が持っている固有の人香は、明らかに自分が使っている言葉から匂い立つものだ。
人生の知恵はしばしば聞くところから始まり、人生の後悔はたいてい話すところから始まる。
相手の心に入りこみ、相手の痛みを感じ、さらに相手の立場と目線で物事を見つめる姿勢こそ、共感力で、コミュニケーションの真髄ではないか。
言葉という楽器を美しく奏でるのではなく、ただ鋭くとがった武器として使っているのではないかということを…。
人の口から生まれた言葉は、口の外に出る瞬間、ただ拡散するだけではない。回り回って、いつしか言葉を吐き出した人の耳と体に戻ってくる。
渋谷昌三(心理学者)によれば、他人をけなしてばかりいる人は、自分が褒められたいのだ。相手よりも自分が上だということを誰かに認められたくて仕方ない。ところが現実は違うので、陰口によって相手をけなして自分の水準に引きずり下ろすことで、心の安定を得るのだという。
人に品位があるように、言葉には言葉の品位がある。
言葉と文にはその人の人柄が潜んでいる。何気なく口にした一言に、人の品性が表れる。言葉は品性だ。品性が語り、品性が聞くのである。
時にはカッコよく負ける必要がある。
過去が未来を壊すことを放置してはなりません。未来が過去に縛られるようなことはあってはなりません。いまこそ未来への扉を開くべきです。これこそが、私たちが後世に与えることができる最大の贈り物なのです。
心を通わせるために本当に必要なのは、単なる言葉の技術ではなく、言葉の裏に込められたその人の「品格」、つまり相手を思いやる気持ちである。
外に出よう。そして隣人たちと直接触れ合おう。あなたのまなざし、あなたの体温は、むしろ沈黙しているときにこそ、相手の心に真っすぐ伝わるに違いない。
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素敵な本に出会えた。「時に人は話す事より、口をつむぐことの方が大事だ」という言葉に出会い、その一節でその本を読もうと決めた本。題名にも惹かれ、届いてすぐ読みました。
今まで私が生きていく上で大切にしたいことを学んできて、その「品格」を相手に伝えること、相手に届くこと、相手をおもいやること。相手へ送る言葉を前向きな優しさに溢れた言葉にしたい。そう思える本でした。
🌸:#桜
花言葉「精神美」「優美な女性」「純潔」
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