彼女は頭が悪いから
出版社 : #文藝春秋
横浜市郊外のごくふつうの家庭で育ち女子大に進学した神立美咲。渋谷区広尾の申し分のない環境で育ち、東京大学理科1類に進学した竹内つばさ。ふたりが出会い、ひと目で恋に落ちたはずだった。渦巻く人々の妬み、劣等感、格差意識。そして事件は起こった…。これは彼女と彼らの、そして私たちの物語である。
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うーん。なんと感想を述べたらいいのか憚れる作品だった。
でも、このもやもやする感覚から自分はどうすべきかを考える。
東大生のような立場の話を聞くことがあって、話を聞いてるとそんなにモテるんだと驚く。学生時代全く見向きもされなかった人でも、今の職になって引く手数多。中には相手の女性「それは確信犯だわ。怖!!!」と思うほどの人もいて。そんな環境に慣れてしまうと感覚おかしくなるんだろうなと思ったりする。だからと言って、人を軽視していいわけでは決してないけど、彼らの女性軽視のような感覚を作りだしたのは彼らと遊んでいる女性たちではないかと思う。その他にも親からの影響もあると感じる🤔
もちろん彼らがしたことは悪いことだし、許される事ではない。だが、学歴というブランド主義から生まれた弊害がもたらしたものだと思う。つばさのお兄さんみたいに自分で「他人を見下している」という感覚に気付けないときっといつまでも自分のことを棚に上げながら変わらずに生き続けることになるんだと思う。人は権力を持つと本性が表れるというけど、まさにそう。この男性たちの感覚が悪いんだけど、悲しいことに世の中にはそんな感覚を持っている人がいるわけで、被害に遭わないために女性は自分の身を自分で守るための行動をとる。傷つきたくないなら、そんな人には近づかない。何かあってからでは遅いから。
色んな人の立場で色んな考えがあるんだと思った🤔
きっと彼らに対してのもやもやが生まれるのは、自分にはない感覚で、その感覚に対して反発したいからだろうな。
このもやもやは読書するから得られる感覚で、本を通して考えるきっかけをもらってます🐢
いやー、しかし、作家さんってどうしてこんなに他の人の考え方を言語化できるんだろう!尊敬するなぁ。視野が広いんだろうなぁ。
最後にココシャネルの名言を。
「お金がなければ男に頼るしかない。
でも嫌な男しかよってこなかったら・・・。
そんな人生は嫌だ。地獄と一緒だ。
だから私は、自分で稼ぐことにした。」
シャネルの強さは、今の女性に必要とされているのではないかな。
うん。次は幸せな気持ちになれる本を読もう🌸
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🌸:百合
「純粋」「無垢」