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フィンランドの教育はなぜ世界一なのか

フィンランドの教育はなぜ世界一なのか 岩竹美加子

出版社 ‏ : ‎ 新潮社

人口約五五〇万人、小国ながらもPISA(一五歳児童の学習到達度国際比較)で、多分野において一位を獲得、近年は幸福度も世界一となったフィンランド。その教育を我が子に受けさせてみたら、入学式も、運動会も、テストも、制服も、部活も、偏差値もなかった。小学校から大学まで無償、シンプルで合理的な制度、人生観を育む独特の授業……AI時代に対応した理想的な教育の姿を示す。

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フィンランドにテストはない。一人ひとりの子どもの関心や目指すものは、異なる。子どもが自分らしく発達していくことが大事なのであって、それはテストで測ることはできない。他の子どもと比較したり、順位を競ったりすることには意味がないという考え方による。


人の尊厳は、人の特徴や能力にかかわらず、人の存在そのものに価値を認めることを意味する。人は、それ自体で価値がある。


子どもに向けての助言もある。

「いじめる人は、一人かもしれないし、グループかもしれない。先生や学校の職員のこともある。もし、あなたがいじめられたり、いじめたりしている時、あなたには助けと支援を受ける権利がある。もし、いじめに気づいて誰かに話した時、告げ口したと言われたり、いじめられそうになったりするようなことから、あなたは守られなければならない。学校の大人には、いじめに介入する義務がある。いじめる子の親と先生が知り合いだとか、親の地位が高いから先生がいじめについて話しにくいとか、そいういう理由で気付かないふりをしてはいけない。もし、先生が何もしてくれなかったら、あなたには学校のカウンセラーや、居住地の医療センターに助けを求める権利がある。あなたは、一人ぼっちではない」


すべての子どもが、自分は大切で価値がある存在だと感じ、自己肯定感を持つことが大事だという。そのために、保育園時代から、大人は子ども達全員とポジティブな関係を作る必要がある。また、いじめは幼児期に大人が介入することで防げるという。保育園で、いじめについて話し、どんなことがいじめなのかや、他人との関わり方を体系的に教える。大人がすべきことは、ルールを作ることだという。


フィンランドでいじめは、法的な問題であり、法に基づく処罰もありうる事として認識されている。


ロマンチックな愛は、一緒にいること、パートナーであること、平等な関係であることから成る

ロマンチックな愛は、親しいこと、愛情を示すこと、日常の小さな驚きから成る

ロマンチックな愛は、相手がいない時でも、人を開花させ、人生のすばらしさを感じさせる

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フィンランドの生活が豊かで素敵だと思って、

どうやったらそんな考え方になったんだろう?

そんな国の教育ってどうなっているんだろう?と思って気になったので読んだ本。

目から鱗!


まず、”テストがない”ということ。

”子どもが自分らしく発達していくことが大事なのであって、それはテストで測ることはできない。他の子どもと比較したり、順位を競ったりすることには意味がないという考え方による。” 

この考え、個人的に賛成です。テストを否定するわけではないけど、”自分らしく生きる”ことの大切さを重要視しているからこそ、幼い頃にテストで劣等感を抱いてほしくないと思う。私、双子なんですけど、母から大人になって「比べないようにしてた」と聞いて、確かに比べられたことなかったなと気づきました。相方の方が頭が良かったんで、確実にテストの点数に差があったんですけどね。もしそこで比べられてたら、劣等感を抱いていたかもしれません。

最近知人と話して納得したのが、数学国語理科社会とかの勉強も自分の幅を広げるという観点では大切だけど、その勉強は頑張っても点数で打ち切りされてしまうことがある。言い換えれば、受験などでは80点取った人は合格で、79点の人は不合格になるというたった1点で、それまでの努力が報われないことがある。その点金融リテラシーは学べば学んだ分だけ人生においてプラスになる。無駄になることがない。だから、親が子供に教えるべきは金融リテラシーだと思う。生きていく上で必ず必要なのに、誰も教えてくれないから親がきちんと教えるべきだと思うという意見を聞いた。金融リテラシーは私なりに勉強して良かったと思うことです。今思うのは、知らないまま生きていたらきっと将来にずっと不安を持っていたかもしれません。


つぎに”いじめ”について

もしいじめが法的な問題であり、法に基づく処罰もありうる事として認識されていたらどうなるのだろう?少なくとも、少なくなるのではないかとは思う。いじめはその人の人格形成において、自己肯定感が低くなったり、そのせいで自分のことを尊重できなくなってしまったり、大きな影響を受けると思う。いじめる側も根底には別の問題があるのかもしれないけど、「子どもがすることだから」と片づけるものではなく、ケーキの切れない非行少年たちという本でも、「人を傷つけてはいけない」ということを知らない人がいるということを知って、【人を傷つけてはいけない】ということをまず教えることは大事なことであると思う。

そして、どのこどもたちも【自分は守られるべきである】と知ることが大切だと思う。いじめた側にもしかしたら別の問題があって、そのストレスを発散することがいじめに繋がっていることもある。その子にも【守られるべきである】という権利がある。誰に言うのかを教えておくということも時には大切だと思う。


また、ロマンティックな愛についても、平等であるべきということ。

"ロマンティックな愛が平等"というイコールを今まで思ったことなかったけど、パートナーシップにおいて個人が尊重され、平等であることは大切だと思う。そして、『相手がいない時でも、人を開花させ、人生のすばらしさを感じさせる』という言葉。少し前に『自立した2人だからこそ、恋愛関係がうまくいく』という言葉にであったとき、納得しました。相手に依存するほど、相手のことが好きというような考えもありますが、私はこのタイプではなく、好きだから一緒にいる。けど、依存はしない。というスタンスでいることを心掛けています。

自分の機嫌は自分でとるし、自分の心は自分が満たします。本を読んだり、音楽きいたり、運動したり、長風呂したり、好きなことをして、好きなもの食べ、友人と会ったり、好きなこと心地よいことをして過ごして、自分のすきなことをして満たします。そんな自分が好きなことをする時間を過ごしている私を好きでいてくれるパートナーに出会えたことは、ほんとうに幸せなことだと思います。パートナシップは人生において豊かさを大きく左右すると思うからこそ、平等である方がよりよい関係になるのかなと思います。


私が述べているのはただの理想論であるかもしれないけど、私はフィンランドの教育方法に賛成。個人を尊重し、自分の好きなところを伸ばす。そうみんなに生きてほしいと思うから。人は幸せになるために生きているから。

この本を読んで、フィンランドの豊かな暮らしの原点が見えました。でも、その反面、日本にはない兵役についても書かれていたり、国によって歴史があり政策が異なるということ。日本は憲法第九条があるから考えられませんが、憲法第九条のおかげで平和に暮らせているということ。ありがたいことです。

私が想像してた以上に考えされられることが多く、新しい視点をくれました。読んでよかったです。

#フィンランドの教育はなぜ世界一なのか #岩竹美加子 #新潮社 #萌本棚

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