![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/57138491/rectangle_large_type_2_4faf1e1fc06c9fa272325fd3b27ff834.jpeg?width=1200)
[PJCS2021 7勝2敗] シルヴァディGX入り! フルパワー悪パーフェクション [全文無料]
初めまして。トマトピーマン(@555_metal)と申します。
今回は、惜しくもオポ落ちしてPJCS2021カード部門でday2出場を逃してしまいましたが、7勝2敗という好成績を残すことができた悪パーフェクションについて紹介しようと思います。
最近流行している悪パーフェクションと異なりシルヴァディGXを厚く採用しているなど尖った構築だと思いますので、シルヴァディGXを採用を検討する際などの参考になれば幸いです。
◆デッキレシピ
最近流行している悪パーフェクションとの明確な差別点は
・シルヴァディGXを2-2での採用
・ガラルサンダーV不採用
の二つになります。ぶっちゃけそれ以外はほぼ同じような構築となっているので主に上記2点について重点的に長所、短所、理由、考察を述べていきます。
◆当日のマッチング
悪パーフェクション 先攻 ×
連撃ウーラオス 先攻 ◯
一撃ウーラオスブラッキー 後攻 ◯
炎レックウザ 先攻 ◯
アーマーガアVmax 後攻 ◯
ハンデススイクンV 先攻 ◯
悪パーフェクション 先攻 ×
連撃カラマネロ 先攻 ◯
白馬バドレックスVmax+スイクンV 先攻 ◯
戦績 7勝2敗 98位
◆カード別採用理由
コンセプトとなるアタッカーやクイックボールのようなカードについては長くなるので省略させていただきます。
ゲッコウガ&ゾロアークGX 1枚
2エネで殴れるアタッカーとしてとても小回りが効くアタッカーです。最悪1ターン目にニューラをベンチに置けなくても殴れることを最も評価しています。Vmaxを採用しない連撃カラマネロやスイクンなど、サイドレースに負けないようビートしていきたい対面に対してはニューラをベンチに置けない場合、ミュウツー&ミュウGXかゲッコウガ&ゾロアークGXに手貼りして2ターン目からも殴れるように準備します。また盤面にエネを散らして高打点を出すことができるので、アタッカーが倒されても6エネデッドムーンGXを打てるような盤面を作ることができます。
シルヴァディGX タイプ:ヌル 2枚-2枚
詳しくは後述しますが端的に長所短所を以下にまとめます。
長所
・タッグコールとレッド&グリーンのバリューが高くなる
・長期戦に強くなる
・マリィやリセットスタンプに対して耐性ができる
・デッキパワーの底上げ
短所
・デッキ枠を食う
・タイプ:ヌルをベンチに置くハードルが存在する
個人的にはタッグコールのバリュー上昇、デッキパワーの底上げを重視してシルヴァディGXの採用へと至りました。
マーシャドー(リセットホール) 2枚
大会当日頂への雪道or無人発電所を採用したデッキが増加すると読んで2枚採用しました。このデッキは基本的にガラルサンダーVやアクジキングのような局所的なメタカードをあまり採用せず、デッキパワーの底上げに枠を割いています。その中で数少ないメタカードとなっています。頂への雪道or無人発電所が採用されていないデッキに対しては腐りがちですが、当日2枚なければハンデススイクンと白馬バドレックスVmaxに対して勝てていなかったと思うので結果的に2枚採用が刺さりました。環境的に特性を止めるスタジアムが減りそうならば1枚に減らしても良い枠です。
ミュウ(ベンチバリア) 1枚
連撃ウーラオスに対してのメタカードです。連撃ウーラオスが最大母数であると予想したこと、無くても後1デッドムーンにより先2キョダイレンゲキによる盤面の崩壊を防ぐことができるのですがプレイが難しくなるため(当日のプレイミスを減らすため)採用しました。何より連撃ウーラオスは圧倒的Tier1だと考え、ここに対するメタカードに枠を割いても問題ないと判断しました。
ガラルファイヤー(邪悪チャージ) 1枚
このカードのおかげで盤面にエネが0〜1でも無理矢理6エネデッドムーンGXに繋げることができます。練習段階でも不利対面や押されている状況でも無理矢理返すことができたので上振れ要素として採用しました。しかしながら、本番ではあまりこのカードを使わなかったので要検討枠と考えています。
ボスの指令 4枚
基本的に2ターン目以降使いたいサポートがレッド&グリーンかこのカードだけなので最大枚数採用。シルヴァディGXを採用した上で最大枚数採用したにも関わらず、ボスの指令を引けなくて負けてしまった試合や仕留めきれなかった試合が結構あったので減らせないです。
◆シルヴァディGXの採用理由、最近不採用となっている理由の考察について
最近流行している悪パにおいてシルヴァディGXが不採用となっている理由の考察
考察を語る前に悪パーフェクションというデッキの歴史を簡単に紐解いていくと、悪パーフェクションとは双璧ファイターに収録されたガラルファイヤーVによって圧倒的な強化を受け、3月の愛知CLで一躍数を増やしたアーキタイプです。6エネデッドムーンGXは現環境最強の技と言っても過言ではなく、このガラルファイヤーVのお陰で6エネデッドムーンのハードルが大幅に下がりました。その後4月のシティリーグではTier1デッキとして君臨し各地で好成績を残しました(筆者も4月の石川シティで予選全勝しベスト8に入賞しました)。この結果を受けて、悪パーフェクションに有利が取れる無人発電所を採用したムゲンダイナデッキが数を増やし始めました。その後、苦手なゲンガーVmaxも新たにカードプールに追加され悪パーフェクションは数を減らしていきました。
しかしながら、およそ6月くらいにそれらの苦手デッキを克服するためにガラルサンダーV+闘エネorオーロラエネルギーを採用し、シルヴァディGXを不採用とした悪パーフェクションが再び勢いを取り戻しました。その後6月末から7月上旬にかけて台頭してきた連撃カラマネロやジュナイパーにも勝てるようにアクジキングやバッフロンなどが採用され始め、シルヴァディGX不採用の悪パーフェクションが主流となっていきました。
ここまでの話の流れからなんとなく察しはつくと思いますが、シルヴァディGXが悪パーフェクションから抜けていった理由はおそらくガラルサンダーVやアクジキングなどのメタカードを採用するための枠を作るために抜けていったと筆者は考察しています。シルヴァディとタイプ:ヌルで4枠を占めいているわけですからそこを抜くことでだいぶ自由枠ができます。
シルヴァディGXの採用理由
上記の考察を踏まえて筆者がシルヴァディGXを採用した理由を述べていきます。それは今回のJCSの環境ではこれまでとは比較にならない種類の強力なアーキタイプが存在し、それら全てにメタを貼るのは不可能であり、あらゆるアーキタイプと対戦する可能性があるならば局所的なメタを貼るよりデッキパワーを底上げした方が良いと考え採用しました。
私は特に枠が空いているならシルヴァディGXを採用すべきであり、採用することで悪パーフェクションというデッキのデッキパワーの底上げに繋がると考えています。先程長所として挙げたようにタッグコールとレッド&グリーンが実質ドローソースとなるのでこれらのカードのバリューが跳ね上がります。
また、悪パーフェクションというデッキの特徴上2ターン目や3ターン目に大まかな決着がつくことが多く、シルヴァディGXを採用しなくともデデンネGX2枚、クロバットV1枚採用することで2ターン目3ターン目までハンドが繋がれば良いという考えはよく理解しています。しかしながら、近年流行しているシルヴァディGX不採用のレシピは筆者も実際に組んで回しましたが、3、4ターン目以降ハンドが止まってしまう弱点も抱えています。つまり長期戦になればなるほど自分はその場のハンドで戦うしかなく、スタンプやマリィなどのハンド干渉もかなり刺さってしまいます。筆者は今回のPJCSのような大型大会では長期戦となるマッチも少なからずある予想し、長期戦でも戦えるようにしたのもシルヴァディGXを採用した理由の一つとなっています。
シルヴァディGX採用の副産物としてハンド干渉に強く、しっかり有利な状況から逃げ切ったり山札を掘れるため、ボスの指令を引き込みやすくなるなどの長所もあります。1ターン目にタイプ:ヌルを出すハードルはありますが、それを補って余りあるメリットがあると考えています。
◆ガラルサンダーVの不採用理由について
ガラルサンダーVの不採用理由は、連撃ウーラオスの増加によりゲンガーVmaxとムゲンダイナVmaxが当日減ると予想したからです。また、ムゲンダイナ側はガラルサンダーVのメタとしておおきなおまもりを採用していることが主流であり、しっかりとムゲンダイナに対してメタを貼るならばツールジャマーまで必要となります。減少傾向のデッキに対して、ガラルサンダーV+闘エネ+ツールジャマーの3枠も割けないと判断しガラルサンダーVを不採用としました。切ったといってもキツイ対面であることには間違いないですが絶対に無理!というわけでもないと考えたのも一因です。アクジキング不採用もジュナイパーは切ったこと、連撃テンタクルもなくても戦い方で十分に戦えること(キツイことには間違いないです)から不採用となりました。
シルヴァディGX採用理由の項でも述べたように、今回のPJCS環境はかつてない種類の強力なアーキタイプが存在します。そのため、局所的なメタを貼るよりその枠をデッキパワーの底上げに繋がるカードを採用することで、あらゆるアーキタイプと当たっても強力な自分の動き(6エネデッドムーンGX→ボスグリードクラッシュ)をなるべく通せるように構築しました。極力メタカード減らし、デッキの動きを強くするカードに枠を割いたのが今回のフルパワー悪パーフェクションのコンセプトとなっています。
◆対連撃カラマネロ戦について
対カラマネロ戦についての戦い方について知りたいとの要望があったので追記させていただきます。(7/28)
まず前提として悪パーフェクション側にアクジキングやリセットスタンプのようなハンド干渉を行うカードが入っていない限り不利マッチだと個人的には考えています。しかしながら、絶望的に無理かと言われればそうでもなく立ち回り方で(悪パ:連撃カラマネロ)=(4:6)まで持っていけると思います。実際練習した立ち回り方を実践することで、JCS8回戦目で対戦した連撃カラマネロに勝利することができました。
先に殴れる場合(サイド先行できる場合)
先に殴れる場合は基本的に悪TAG team→マニューラGX or シルヴァディGX→ブラッキー&ダークライGXという順番で殴り、サイド3-2-3プランを押し付けていきます。悪TAG team(ゲッコウガ&ゾロアークGXは除く)は超抵抗を持っており、連撃テンタクルでワンパンするのに必要な枚数が8枚になり、なかなかワンパンが難しくなります。1体目のポケモンが倒されたら次はシルヴァディGXかマニューラGXで殴りにいきましょう。ガラルファイヤーVは自傷ダメージで相手のれんげきテンタクルでワンパンするのに必要な枚数が5枚になってしまいますので、緊急時を除いてガラルファイヤーVでは殴らないようにしましょう。2体目のポケモンが倒されたら、ブラッキー&ダークライGXの追加効果デッドムーンGXでサイドをとり、返しにワンパンされないor非ダメージを出来るだけ抑えましょう。ちなみに相手の盤面が整ってないうちに追加効果デッドムーンGXが打てるのならばそこで打った方が効果的です。
このように、連撃テンタクルでワンパンするのに必要な高い要求を押し付けていき、どこかでワンパンされないターンができれば勝機は見えてくると思います。逆にいうとハンド干渉の札が一切ないため、要所要所で返しにワンパンされ続けるとかなりキツい(上手なプレイヤーはデッドムーンGXもしっかりケアしてきます)マッチです。そのため、ワンパンされるかされないかはお祈りするしかないので、そういう意味でも不利マッチだと考えています。
対連撃テンタクルの全体的な注意事項としてはまずフィオネケアが大事だと考えており、フィオネによって相手に効率良くサイドを取られないように常にケアしていきましょう。他には相手の連撃カラマネロがインテレオン型だと仮定すると、基本的に相手はオクタンやジメレオンにデッキエンジンを依存しています。盤面と相手のハンドを考慮して、オクタンorメッソン、ジメレオンを倒せば相手の動きが止まりそうな場面があれば優先してボスの指令を探しに行きましょう。盤面にマーイーカorカラマネロが1体しか置けていない場合ももちろんそこが狙い目になります。また、相手がオドリドリGXを出してくれるとだいぶ楽になります。グリードクラッシュで積極的に狙っていきましょう。
先に殴られる場合(相手にサイドを先行される場合)
この場合はかなりキツくなります。まず大事なことは先に殴られそうな場合は、サイドを1枚しかとられないポケモンを壁にしましょう(フィオネケアは忘れずに)。このようにサイド1枚先行された場合は、非Vガラルファイヤー→悪TAG team→悪TAG teamの順に殴っていきサイドプランを1→1→3→3を押しつけていきましょう。序盤はフィオネケアがしやすいのでこの順番がオススメです。後は基本的には先に殴られた場合とは変わらないと思います。どちらにも共通して言えることですが常にフィオネケアを忘れずに相手にとってキツいサイドプランを押し付けていくことで勝機を見出せる可能性があります。
◆PJCS総括
マッチングを見てもらえると分かる通り、読み通り様々なアーキタイプと当たりそれらに対して自分の動きを通し勝つことができたので、デッキパワーを太くするチューニングが上手くいったのかなと思います。また、マーシャドー2枚採用のおかげでハンデススイクン、白馬バドレックスに対して勝てることができここも読み通りとなりました。上手くメタが刺さったとは言えますが運も味方してくれたと思います。しかしながら、ミラーに関してはプレイングで差が出る、ガラルサンダーVの有無はあまり影響しないと考えていましたが、2敗がどちらとも悪パーフェクションであり、正直ミラー戦に対する考えや認識が甘くミラー戦を舐めていたと思い反省点となりました。
◆最後に
ここまで読んでいただきありがとうございました!シルヴァディGX入りの悪パーフェクションで結果を残すことができシルヴァディGX入りもまだまだやれるぞ!ということを示せたのではないでしょうか。もしシルヴァディGX入り悪パーフェクションを試したことがない人がいたら是非試してみてください。また、悪パーフェクションというアーキタイプ自体は環境に合わせてチューニングすることでまだまだやれるデッキだと思います。今後の参考にしていただければ幸いです。
※質問や誤字脱字がある場合スクショと共に@555_metalにご連絡ください。
◆おまけ(PJCSに出場した感想など)
※注意 ここから以降は大会に出た感想などくだらない自分語りも含むのであくまでおまけということでよろしくお願い致します。
私がPJCSで選択した悪パーフェクションというデッキは、Tier1の黒馬バドレックスに有利をとれ連撃ウーラオスにも5分前後、だいたいのTier2〜3のデッキにも有利をとれ、3すくみの輪から外れて弱点を突かれてキツイということもないという競技的な思考から選択したデッキではあります。しかしながら、それとは別に大変思い入れのあるデッキでもありました。というのもブラッキー&ダークライGXのスターターデッキが発売されてからGX技のぶっ飛んだ効果がめちゃくちゃ魅力的で、さらに元々悪ポケモンが好きということでSM末期から好きでデッキを組んで遊んでいました。
A〜Cレギュ(SM末期)でよく遊んでいたマニュガエン悪バレット
B〜Dレギュで組んだ悪パーフェクション
1枚目のデッキは爆発力も高く全然シティ以上の公式大会でも全然やれるようなデッキではありましたが、安定面が怖く公式大会での使用には至りませんでした。2枚目のデッキは今の悪パーフェクションの土台となったデッキですが、エネルギー加速がレッド&グリーン、ダークライプリズムスター、ターボストライクしかなく安定性と爆発力に欠け、個人的にはカジュアルデッキ止まりでした。そこから悪に簡単な加速来たら簡単にデッドムーンGX使えちゃうしそんなカード来るわけないよな...と思いつつ、ついにはBレギュも落ち加速手段がレッド&グリーンしかなくなりもう悪デッキもしんどいな〜て考えていた矢先の出来事でした。
!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?
毎ターントラッシュから加速!?ベンチに出した時だけじゃないん!?
前述のように悪ポケモンはエネコストが重い代わりにデッドムーンGXやグリードクラッシュ、レッドバイキングなど壊れ技(エネコストに見合っていると言える)が多いので悪の容易なエネ加速を刷ると壊れると思っていたのでマジで驚きました。マニューラ系統のデッキに入ってなくてもガラルファイヤーVの単体性能高すぎ。マジでバケモン。そして双璧ファイター発売からすぐにCL愛知が開催されガラルファイヤーVが搭載された悪パーフェクションが大暴れしました。実際に組んで回してみるとまあ強い強い。早速4月のシティリーグで使用し予選全勝ベスト8という結果を残し、悪パーフェクションのポテンシャルを実感しました。
そして来たるPJCS2021。競技者目線から見ても悪パーフェクションは非常に良いデッキと考え好きな悪デッキを使うならここしかない!と思い選択に至りました。そして結果は7-2、好きなデッキで勝てることほど嬉しいことはないですね。ちょっと感極まって泣きそうになりました。とはいえ7-2ラインの約半数がday2にあがる中、私はオポ落ちでday2を逃しました。正直めちゃくちゃ悔しかったし、day2の配信とか悔しくて見たくもなかったです。今なお悔しいです。
ここまで連れて来てくれたデッキと悪ポケモン達には感謝しかないです。
今回のPJCSは自身にとって実に1年半ぶりの大型大会でもありました。勝てたのもありますが、こういうご時世の中、なかなか会えない県外のポケカプレイヤーの知り合いや友達に会えたりで久しぶりの大型大会めちゃくちゃ楽しかったです。
また、PJCSに向けて一緒に練習してくれた人たちやなかなか新弾のカードが手に入りづらい現状で譲っていただいたり、売っていただいたりしてサポートしてくれた方達に今一度この場を借りてお礼申し上げます。本当にありがとうございました。
以上になります。ほぼ自分語りになっちゃいましたけどおまけだし全文無料だし許して🙏
改めてここまで読んでいただき本当にありがとうございました!
※ ご要望により対連撃テンタクル戦について追記しました(7/28)。