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「基地の中にもスタバ」の巻

 在米時代、陸軍に属していたことがある。もちろん職場は基地だった。それ以前に、民間企業でセールスの仕事をしていたときも、某空軍基地に出入りしていた。これはその基地内の「秘密写真」(2008年6月18日撮影)だ。実際、職場だった陸軍基地の写真など1枚もない。だからこれは貴重な1枚なのだ。
 大げさではない。やはり基地内で堂々と写真をとることは憚られる、というか、本当は違法行為なのだ。被写体が何かという問題ではない。
 さて、驚きなのは、基地の中にもスターバックスがあるということだ。アメリカでは当時、スターバックスの「寡占」に批判が高まっていた(これはちょっと大げさだが)。「アンチ・スタバ」的な言動が結構みられた。一番面白いのが、「スタバのコーヒーは焦げ臭い。ダンキン・ドーナツのコーヒーのほうがおいしい」という批判なのだが、これなど、フレンチ・ローストが好きか嫌いかの問題で、スタバの問題ではない(余談であるが、沖縄でキャンプ・ハンセンの中に入ったことがあるのだが、そこにはダンキンドーナツもスタバもあったような気がする)。スタバのコーヒーのディキャフは、マクドナルドのレギュラーコーヒーに匹敵するカフェインが入っているという批判もあった。これも好みの問題で、批判することでも何でもない。嫌なら飲まねばよいだけだ。そもそも、カフェインが嫌なのになんでコーヒーを飲むのか。理解に苦しむところだ。カフェインを悪者扱いするのもアメリカの特徴で、日本でもその傾向がある。妊婦はカフェインをとるなというが、昔日本では妊婦だって子供だって、みんな緑茶を飲んでいたのに、何か問題があったのだろうか。
 それにしても、基地の中にまであるとは。恐るべし、スタバ。
 他にもこの基地の中には、アジア食品の店もあるし、土産物屋もあるし、ピザ屋もある。何らかの理由で基地内に入れた民間人も、そういう店で買い物をすることはOKだ。でもユニフォームなどの衣料品を扱っている店とPX(酒保)での買い物はできない。因みに基地内には郵便局もあるのだが、郵便料金には軍人割引がある。
 まぁ、基地内に入れても、中枢部に潜入できるわけではないので、写真だけでは、うらぶれた田舎のショッピングセンターと区別をつけるのは難しい。それをしてくれるのは、静態保存されている、この輸送機(2008年7月30日撮影)だけだ。そしてその後方には、バーキンの看板が……。

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拙ブログ『無闇にアメリカに来てはいけない』より「秘密基地じゃなかった基地の秘密」(2010年06月10日 10:42付)に加筆修正した。

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