「尊敬を受けるにふさわしい平和を守る人々」の巻
例によってドジャー・スタジアムの思い出。試合前に、何らかのセレモニーがあるのは、いつものことだけど、この日2004年9月11日(写真は全て同日)はちょっと違っていた。
そう、ただでさえ戦時国際法違反であるテロが、「何でもあり」だということを、世界に知らしめた日、9.11である。
シーズン終盤が近くなり、ディスカウントされていたので、珍しく内野席へ観戦に訪れた。あわよくば選手のサインを……と思っていた筆者の眼に飛び込んできたのは、陸・海・空・海兵の四軍の兵士、沿岸警備隊など、内外の治安維持に当たっている勇士たちの行進であった。
壮観! 観客も総立ちである。筆者も、その恩恵を被っている居留民の一人として、心から感謝の拍手をしたのだった。
この日ではなかったが、球場でこんなこともあった。当時リリーフエースだったエリック・ガニエが外野でキャッチボールをしていると、ひとりの男が声をかけた。横の軍服姿の男を指さし、「こいつ、イラクから帰ってきたんだよ!」。そして、サインペンを振りかざした。ガニエは、それをよこせとジェスチャーをし、ボールにサインをして投げ返したのだった。ガニエのようなスター選手は、滅多にサインをしないので、ちょっと驚いたのだが、軍人は特別だ。ちなみにガニエはアメリカ国籍ではない。カナダ国籍だ。
日本ではこういうことは考えられないだろう。軍人は尊敬されているのだ。当たり前だ、平和を守っているのだから。お経のように憲法9条を唱えたって、銃弾やミサイルを防ぎはしない。
治安を守っている自衛官に感謝すると言った瞬間に、右翼若しくは軍国主義者のレッテルを貼られてしまうに違いない。警察官にだってそうだ。治安を守ってくれている彼らに敬意を表するのは子供だけだ。子供が教室で自衛官に感謝を表明でもすれば、赤い教師に窘められることだろう。
もうとっくの昔に、共産党も社民党も、一部の趣味の人が支持する陳腐なイデオロギー政党になった筈だし、立憲民主党も支持率たった3%なのに、その少数の全体主義者による批判を、なぜかみんなが恐れている。変な話だ。
世界の半分を腐らせた、何億という人を憎悪という毒素で殺害したカール・マルクスのウィルスは、未だにその日本人を後遺症で悩ませている。武漢肺炎ウイルスなんかよりよっぽど恐ろしい話だ。
拙ブログ『無闇にアメリカに来てはいけない』より「Salute!!」(2005年08月07日 06:03付)に加筆修正した。