「狂牛病と無縁だったアメリカの吉野家」の巻
武漢肺炎を起こす新型コロナウイルスのから騒ぎが止まらない。なぜ政府は、この病気を第2類のままにしておくのだろう。第5類にすれば、保健所の介入がなくなり、近所の医者でも治療ができる。つまり、自宅療養の人が放置されずに済むのだ。ただでさえ少ない死者がもっと少なくなるだろう。うつること自体は、インフルエンザと同じだ。ゼロ・コロナなど不可能に決まっている。また症状が出ない検査陽性者を「感染者」とするのは全くの愚行だ。
察するところ、自民党の圧力団体である日本医師会が反対しているのだろう。自分たちが武漢肺炎の面倒を見る気がないのに、テレビでさんざん危機を煽っている会長の経営する病院は、GWもお盆もしっかり休診だったというではないか。何が医療危機だ。聞いてあきれる話だ。みんなコロナウイルスに脳をやられたのか? と思ってしまう。まぁ、緊急事態宣言のおかげで、筆者は時短になっているから、知ったことではないけど、休業に追い込まれたり、失業したりした人にとっては、笑い話では済まないだろう。早く誰か影響力のある人が、「馬鹿じゃないの?」と言ってくれないだろうか。
武漢肺炎に限らず、他の感染症騒ぎも今世紀に入ってからでさえもいろいろあった。「感染症」という訳ではないが、狂牛病狂騒曲、2004年のBSE問題を覚えてらっしゃるだろうか。吉野屋他、牛丼チェーンから牛丼が消えたというショッキングな出来事だった。
いわゆる狂牛病は、実は羊の病気だった、と聞いたことがある。つまり「狂羊病」だったのだ。その病気で死んだ羊からとったたんぱく質を飼料として牛に食わせたことが原因で、牛にも発生するようになったとか。人にはうつらないはずだったのに、結局うつった。そういえば鳥インフルエンザは豚にもうつるらしいが、牛丼を豚丼にかえても実は同じだったかもしれない。というのも、狂牛病を起こす異常プリオンは、豚にもうつるらしい。しかし、豚の場合には、出荷されるまでの日数が早いから、「狂豚病」に罹っている豚の肉かどうかは判別できないからだ。
豚の糞を鶏に食わせることがある。そうすると、「狂鶏病」も発生するかもしれない。じゃぁ、ベジタリアンになるしかない? ところがベジタリアン御用達の有機栽培には鶏糞を使う。野菜も危ない。「狂野菜病」だって……。
BSEに罹った牛は、カナダからのものだったし、特にカリフォルニアには、蟻のように牛がいて(「蟻のように牛がいる」の巻をご参照ください)、よその州からのものを食っているとは思えない。だからアメリカでは誰も気にしてなんかいなかった。牛の数が違うから、当時日本政府が要求していた全頭検査なんてできっこないと思っていたが、今はどうなのだろうか。
ようやく冒頭の写真だが、日本で牛丼が消えた時でも、アメリカの吉野家は元気に営業中だった。遠い昔の話だが、日本の吉野家は一度経営危機に陥ったことがある。その時本体を助けたのがアメリカの吉野家だったという話を聞いたことがある。ちなみに、アメリカの吉野家一号店はカリフォルニアやニューヨークではなく、コロラド州のデンバーにあったはずだ。それはともかく、狂牛病騒動の真っ只中の2004年1月23日、当時住んでいたLAで、近所(ヒスパニック街)の吉野家へ昼食を買いに行った。
うっかり中身を食べた後で撮影したので、外側だけの写真になってしまった。ビーフ&チキン照り焼きコンボとドリンクのセット。クーポンがあったので、2セット買って半額の5ドルちょっと。普通の牛丼は日本円で300円足らずで、日本よりも量は多い。味は、日本のよりも少しあっさり目、のような気がする。チキンの方も悪くない味。醤油とガリ、一味唐辛子もテイクアウトの為に用意されている。
昨今は武漢肺炎の影響で日本の牛丼チェーンでもテイクアウトは多くなったが、アメリカの吉野家は、マックと同じくファストフードなので、当時からテイクアウトは多かった。ドライブスルーも当然のようにある(2004年7月23日撮影)。
因みに、アメリカの吉野家では、吉野屋グッズを販売していた。Tシャツ、キャップ、湯のみ、箸、紫色の牛のマスコットなど。今もあるのだろうか。
もちろん、ファストフードの王様はハンバーガーであることは間違いないが、牛丼や中華も負けてはいない。ファストフードに近い各国料理店も多い。「うまい・安い・早い」は吉野家のキャッチコピーだったが、アメリカではファストフードがしのぎを削っているので、大手チェーンだけでなく、自分の街の「うまい・安い・早い」が結構あるのだ(ちなみに筆者は、サクラメント時代はベトナム料理店がお気に入りだった)。
拙ブログ『無闇にアメリカに来てはいけない』より「がんばれ、吉野家!」(2005年07月11日 03:50付)に加筆修正した。