「ニューオーリンズ紀行2007」の巻(その4)
ニューオーリンズ最大の名所は、かの有名なバーボン・ストリートである(写真は全て2007年5月2日撮影)。
24年前(1983年)にもここを訪ねたのだが、その時は、オイスター・バーで生牡蠣を食った、アジア人のウエイトレスが白人の酔漢にからかわれていた、オランダから来たという支那人のバックパッカーと一緒にうろついた、という記憶だけで、この猥雑な雰囲気は殆ど何も覚えていないのだ。実は、アメリカ1周を計画したとき、いったいニューオーリンズに、何を目的に立ち寄ったのか、その記憶さえも定かではない。到着地であるサンフランシスコの次の目的地は、ホームステイ先があるサンアントニオ(テキサス州)だった。経由地はここでなくてもよかったはずだが、強いて言えば、前回紹介した電車が見たかった、というだけだ。
今回の訪問では、このバーボン・ストリートで、地元のケイジャン料理も生牡蠣も食べ、通りの猥雑さも楽しんだ訳なのだが、賑やかさという点では、夏真っ盛りだった前回の方が勝っていたように思う。夜市のように人がいたことは何となく覚えている。
さて、冒頭の写真は、客引きのブラックのネェちゃんたち。疎らな、とは言わないが、余り多くない通行客が、ちらちら横目で見ていくストリップ劇場の怪しげな光は、その閑散さによくマッチしている。客引きの為に店の前に出ていた女の子は、黒人が多かったように思う。近くでは勿論撮れないので、遠くからこっそり撮影したので一寸ピンボケ。こういう光景はこの通りのあちこちで見られる。
これ見よがしに露出をしている女性も結構いる。2枚目は、通りを撮っていたら、勝手に被写体になっていたカップル。
尤も、女一人でここには来ないだろうが、男と一緒でなかったら、好奇の目で見られる、というか、プロの人かと思われるのではないだろうか。
ジャズが響くにぎやかな通りに、このような侘しい店もある。
1杯1ドル⁉ もちろん買ってしまった。隻腕の親父さんが、器用にレバーを下げ、生ビールを注いでくれた。愛想も何もない。だが、こういう欲望渦巻く街には、こういう店が混じっていることで、現実に引き戻される。
さて、飲み食いは終わった。ミシシッピ河を見に行くことにしよう。
拙ブログ『無闇にアメリカに来てはいけない』より「新奥爾良紀行(その4)」(2007年06月11日 01:27付)に加筆修正した。