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「ネバダのミステリーサークル」の巻

 テレビの「SFドキュメンタリーもどき」が好きだった。UFOとか心霊現象とか、笑いながら見るのが大好きだった。矢追純一のとか。そういう番組では、もとのテーマから外れて、様々な超常現象とか怪奇現象を紹介することもよくあった。伝説のビッグフット、ネッシー、チュパカブラ、織田無道。こういうのが、同じジャンルに収まっているのがテレビのそっち系の番組だった。
 そういう中で結構面白かったテーマのひとつに、ミステリーサークルがある。UFOの目撃譚などは、いくらでもでっち上げられるし、映像も怪しげなものが多かったが、ミステリーサークルは、実物を取材に行けるもんだから、ちょっと100%笑い飛ばせないものがあった。これもいたずらだったというが、それにしては手が込んでいるし、大掛かりだし、いたずら以外の現象も(勿論、自然現象も含めて)あるんじゃないのかと、まだ思っている。
 そんなある日(別に、いつもミステリーサークルのことを考えていたわけではないのだが)、出張先のデンバーからカリフォルニアに帰る飛行機に乗って爆睡していたとき、機長の「今、ラスベガスの近くを飛んでる」というアナウンスに眼を覚まして外を見たら、怪しいカタチが、あいたばかりの眼に飛び込んできた(写真は全て2010年4月25日撮影) 。

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 場所もまたネバダ州とは。ネバダ州の荒涼とした風景は、あの「エリア51」を思い出させてなにか怪しい。まぁ、エリア51はニューメキシコなのだが、とにかく怪しい。これこそミステリーサークルではないのか。
 しかし、よく見ると、テレビで見たミステリーサークルと違って、安っぽい。よく見ると円が単純に規則正しく並んでいる。そして、しばらくするとまた違うサークルが見えた、飛行機の窓からだから、はっきりと正体はつかめないが、どうやら農家の人が、何かをふつーに栽培しているのだが、たまたま、耕運機(というのだろうか)が使いやすいように、円形やその他の、上空から見たら変わった形にした…といったところだろうか。しかし、上空からはっきり形が分かるということは、かなり正確に、大きくそのカタチを描いたわけで、何か意図があるのか。

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 その時は半分寝ていたので全く思いつかなかったのだが、落ち着いて考えると、これはたぶん、「センターピボット灌漑」というやつだろう。円形にスプリンクラーを回転させて灌漑するから、耕地も円形になる。それが並んでいるだけでは?
 そう考えると不思議でもなんでもないのだが、上空から見るとちょっとゾクゾクした。

拙ブログ『無闇にアメリカに来てはいけない』より「だからネバダは怪しい」(2010年06月10日 20:20付)に加筆修正した。

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