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ジャズはなぜ即興演奏を重視するのか?〜ライブ・ハウス開業準備中ノート ⑤

自分はジャズ・ファンだ、と言うと、ときどき、こんな質問をされます。

「ジャズはなぜ即興演奏を重視するの?」

この質問の答えには、もちろん定説はないのですが、越智はこんなふうに考えています。

「壊れかけの楽器で始まった音楽だから」

一般的にジャズは、南北戦争後、敗れた南軍軍楽隊の楽器が安く市場に流れ、それを手に入れた黒人たち中心になって、はじめたものとされています。

軍楽隊、しかも負けた側のお古ですから、メンテの行き届いたものは少なかったでしょうし、また値段も高かったと推測されます。黒人たちが手に入れたのは、いつ壊れてもおかしくない、危なっかしいものが多かったでしょう。

そうなると、昨日出た音が今日も出る保証はありません。どんなにしっかり楽譜を書いても、「レバーの調子がおかしくなったから、今日はこのフレーズ、無理」という事態もふつうに起こったでしょうし、逆に「なんか移動中にぶつけたら、壊れてたバルブ、直っちゃったよ」なんてこともあったかもしれません。

そんなことが続けば、ミュージシャンが考えることは二通りでしょう。

  1. 完璧な演奏環境が手に入らないなら、もう演奏活動なんて止めてしまえ

  2. 完璧な演奏環境が手に入らないなら、その場、その時の状況に合わせて、即興でやってしまえ

この2番目の人たち——いい加減だけど、とにかくポジティブな人たちによって、ジャズの血統は後世に繋がっていったのではないか、というのが越智の想像です。

最善の環境を求めることは重要だが、それが手に入らなくても、簡単に投げ出さず、完璧でない環境の中でベストを尽くすのが、ジャズ・スピリット

これが越智の座右の銘、のようなものです。はい、ちょっと格好つけてみました。では、本題。

ライブ・ハウスというのは、ふつう飲食を提供するお店です。と言うことは、食品衛生責任者と防火管理者を定める必要があります。これらは資格が必要で、それを取得するのに、講習を受けなければなりません。

防火管理者講習の方は、ふつうにネットで申し込みできました。ところが、食品衛生責任者の講習は、「ダウンロードした申込書を印刷して、必要事項を記入し、切手を貼った返信用封筒を同封して、郵送する」というアナログな手段でした。「申込書PDFをネットでダウンロードする」というところ以外は、半世紀前と変わらない感じ。ちなみに、越智の家のプリンタは、だいぶ前から壊れたままなので、コンビニで印刷する必要があります。めんどい。

今週は、暑さで目眩・立ちくらみに襲われたりしてますので、簡単に、ここまでとさせていただきます。

また次回。

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