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第26回 GⅢ エルムS
函館 ダ:1700m 右回り
エルムSは札幌競馬場で行われるダート重賞。今回は五輪開催の影響により函館を舞台とした変則開催。それも実績馬が多数参戦しており例年以上にハイレベルで面白い戦いになりそう。
小回りな函館が舞台なだけにコースの適性が大きく問われるレース。昨年までの札幌データでは比較出来ない為注意が必要。函館コースは4コーナーから下り坂が続く為、逃げ先行馬が有利になりやすい。後方から捲るタイプの馬なら、向正面から差を縮めていく必要があるだろう。
参考レースは、マリーンSや駒場特別などになりそう。
20年駒場特別:ソリストサンダー
【06.9-10.9-11.7-12.3-12.4-11.9-12.5-12.3-13.4】 1:44.3秒(良)
21年マリーンS:スワーヴアラミス
【06.9-11.1-11.6-11.8-12.1-12.1-12.5-12.7-12.9】 1:43.7秒(稍)
【函館ダート1700mのレコードタイム比較】
ロードゴラッソ 1:42.8秒 36.9秒 稍
オメガレインボー 1:43.3秒 36.3秒 不
ダンツキャッスル 1:43.3秒 36.1秒 不
タイムフライヤー 1:43.6秒 37.3秒 良
スワーヴアラミス 1:43.7秒 37.9秒 稍
ソリストサンダー 1:44.0秒 36.2秒 不
ウェスタールンド 1:45.0秒 35.9秒 良
※エルムS登録馬のタイム比較です。
もう一つデータを紹介しておく。軸馬の選定に役立つかもしれないので要チェックだ。
過去10年のデータから抽出すると、1番人気馬の勝率が30%、複勝率が70%とそこそこ信頼が出来る結果。となると推定ではあるがアメリカンシード、ソリストサンダー、スワーヴアラミスの3頭が有力候補。そんな人気馬の中でも、さらに前走がマリーンSもしくは大沼Sなどに出走した馬。ダート1700m戦を使った馬が好成績だ。前走1700mの成績は【7-3-3-45】の勝率12.1%、複勝率22.4%。前走1700m未満の成績は【0-2-0-19】勝率0%、複勝率9.5%と厳しい結果。このデータに当てはめるとスワーヴアラミスが推せる人気馬。逆にソリストサンダーが危険な人気馬となる。ではアメリカンシードはというと、前走1700m以上を使った馬の成績は【3-5-7-37】で勝率5.8%、複勝率22.8%という結果に。現時点で人気馬はこの上記3頭だが推奨順に並べると◎スワーヴアラミス○アメリカンシード△ソリストサンダーとなる。人気は薄いが個人的に注意しているのは☆オメガレインボーか...
※推定人気はネット競馬を参照しています。
有力馬考察から好走馬を導き出したい。印や買い目は枠順発表後に追記予定です。(8/8 00:00)
①ダンツキャッスル
五走前の伊丹Sでブリンカーを着用してからレース振りが改善された。立夏Sではメンバー最速の上がり35.8秒で勝ち上がると、大沼Sも勝って2連勝。前走マリーンSでは頭数が増えた事で難しくなり3着。3勝クラスを勝ってからオープンでも好走しており、前走の勝ち馬スワーヴアラミスとは0.1秒差。大沼Sでは逆に勝っている。内容からも重賞で好走するだけの能力は備わっていて、先行有利と言われる函館開催であっても、8/1の函館ダート1700mでは差し届く展開も見られた。ハイペースの展開になり、上がり37.0秒台を使える脚が有れば通用する。
③アメリカンシード
ダート転向後3連勝も、重賞に挑戦したここ2戦は連敗中。二走前は落鉄があり度外視出来る結果。注目は前走の平安Sで、大外枠から前半1000m、59.1秒のハイペースで逃げて、この馬得意のスピード競馬を展開した。直線の勝負どころでオーヴェルニュに並ばれると最後は厳しい展開になり、勝ち馬に1.0秒突き放されてしまったが、従来のレコードを上回る時計で2着に粘り込む高い能力は見せた。今回は直線の短い函館開催。この馬のペースで逃げることができれば押し切り勝ちも見えてくる。差し馬が届く展開でも3着以内に粘れる見立て。ただ、点も速くはなく揉まれ弱いという弱点。この3枠3番は少し怖い。
④スワーヴアラミス
前走マーリンSで勝利。3番目の好位につけて追走し、最終コーナーから直線に向くところもスムーズに出せた。1:43.7秒とペースも流れた事でタフな展開に。この馬の強みを活かすスタミナ勝負になった事が良かった。1700mを最後までしぶとく粘れる脚力とスタミナは素直に評価。二走前の大沼Sでも差し追い込みが有利の展開の中で、前目に付けて1:45.6秒と、勝ち馬と0.1秒差の2着。斤量も59kgのトップハンデなら負けて強しの内容。斤量は前走から1kg減って56kgと好材料。函館小回りコースもプラス。不安はレース間隔が詰まっている事...あとは集中力が持続出来れば面白い。
⑤タイムフライヤー
前走のマリーンSでは12着と大敗。敗因は明らか。前半のハイペース展開に巻き込まれる形になり、道中で息を入れる事が出来なかった。近走では結果が出ていないものの、昨年には函館開催のマリーンS、札幌開催のエルムSを勝利している実力馬。今回叩いた上積みと斤量1kg減で改めて。
⑥ウェスタールンド
前走のプロキオンSは前が残る展開で、この馬には条件が合わなかった。体重も影響したか498kg+18kgでの出走。直線で進路が開くも自慢の末脚が使えず7着。それでも3着とは0.2秒差なら大きく評価は下げなくても良い。前走からの叩きと函館への輸送で馬体も絞れるだろうし、当日の馬体重と気配を確認したい。
⑦ソリストサンダー
前走のかしわ記念では、向正面で挟まれる不利を受けたが、カフェファラオやカジノフォンテンなどダート実力馬相手にハナ差の2着。二走前のGIフェブラリーSでは8着と大敗するも昨年の駒場特別から【3-2-2-1】と充実しており、安定した成績を残している。過去には函館1700mでの勝利経験もあり、函館への適性に不安はない。斤量も前走より1kg軽くなる56kgもプラス材料。このメンバーなら十分通用してもおかしくない。
⑧トップウイナー
前走プロキオンSでは14番人気で2着と大健闘。スタートも良く理想のポジションが取れた事で、揉まれずに実力を発揮する事が出来た。もともと交流重賞でも4、5着と実力を見せてきた馬で休養を挟みながら状態面のケアをしてきている。前走の結果が人気にどれ程影響するか分からないが、揉まれない外枠に入るなら、函館の小回り1700mでも軽視出来ない存在だと思う。
⑬オメガレインボー
前走のマリーンSは勝ち馬とハナ差の2着と惜しい内容。元々2勝クラス、3勝クラスでは逃げ先行の脚質を持っていた馬。オープンに入ってからこの脚質で行き詰まる事も増えて苦戦。三走前のマーチSでは、逃げ先行の策をとらず、最後方に控える競馬をし脚質転換を試みる。この策が上手くハマり、16番手から上がり36.7秒の末脚で追い込み4着。その後、二走前のアハルタケSでも同様、後方から差し競馬で勝利をあげた。函館ダート1700mの適性もあり脚質転換で本格化したこの馬に注目。
《その他注意馬》
⑩レピアーウィット
【買い目】
単複 ⑬ 1点
馬単 ⑬⇄①④⑧ 6点
①→③④⑦⑧ 4点
3連複 ⑬−①④⑧−①③④⑤⑥⑦⑧⑩⑪ 21点
※万馬券狙い
⑬=①④⑧→①③④⑤⑥⑦⑧⑩⑪ 48点
本線は単複+3連複or馬単+3連複。3連単は万馬券狙い。馬券構成の基本として、単系を複数買う(単勝+馬単のような...)のは良策ではありません。