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【散歩】『スパメッツァおおたか 竜泉寺の湯』(今1番行くべきサウナだそうだ。流山おおたかの森駅から徒歩5分。一日中いられるスパ施設である。)

 読者諸君、素敵な休日を過ごしているだろうか。今日、関東は急に天気が悪くなった。寒いのが苦手な諸君らは、ぬくぬくと読書なり映画鑑賞なりをするといい。寒いのが得意な諸君らは、曇り空の下でラジオ体操でもするといい。かく言う私は、風邪気味で家に籠もっている。昨日、近所の公園で知らない老夫婦とラジオ体操をした。あの時、半袖短パンだったことが災いしたか。兎にも角にもどこ行くにしても、温かい格好をしたまえ。私のようになるぞ。すまぬ。蛇足の多い私だ。さぁ、本題に入ろう。

アクセスの紹介だ

 最近、実家の近くに新しくスパ施設ができた。流山おおたかの森駅から、徒歩5分程度の場所。その名も『スパメッツァおおたか』である。随分と洒落た名前だ。スパ施設の名称というのは『~の里』とか『~の湯』が定番ではなかったか。時代は変わっているのだろう。私は弟と共につくばエクスプレスで向かった。
 そもそも、この流山おおたかの森駅周辺が洗練されている。綺麗な複合型の商業施設、コンクリートの舗装に芝や植物を上手く織り交ぜた広場等、各要素が人々の心を引き寄せている。夜になるとイルミネーションが煌々と輝き出して、何とも幻想的な空間を演出していた。街並みが素敵すぎて困る。私の実家がある松戸市は寂れた住宅街。隣の市でもこんなに差が出るとは。

流山おおたかの森駅周辺

外観である

 かくして、肌に合わない街に恐れ戦きつつ到着した。外観はやはり垢抜けている。いかにも、銭湯や温泉ではなく、’スパ施設’ですよ? と言いたげだ。捻くれた建物である。いけ好かないが、魅力的ではあったので入ってしまった。

洒落た外観だ

ネオン看板が出迎えたのだ

 中に入ると、受付のある2階へ昇ることになる。エレベーターで昇り、ドアが開くと、いきなりピカピカのネオンサインに出くわした。Instagramに使う写真を撮る用なのだろうか。風呂に入りに来てまで映えたい輩が、スパメッツァに巣喰っているならば恐ろしいことだ。
 しかし、おふろパラダイスとはいかがわしい名称である。単語の作りとしてソープランドと何ら変わらない。施設の中には清潔な温泉が広がっていることを願うばかりだ。#Ryusenji no Yuもなかなか受け入れがたい。なぜローマ字にしたのだ。分からぬ。疑問だらけだ。若者の映えスポットには、私のようなむさ苦しい男にはあずかり知らぬ何かがあるのだろう。

出迎えたネオン

決済方法である

 ネオンを通り過ぎ、玄関に入るとすぐに靴を脱ぐ。この辺りは他の銭湯と変わりないので安心だ。下駄箱へ靴をしまい鍵を閉める。この下駄箱の鍵が施設内で使う決済キーになる。要するに、現金やカードは使わず、施設内はこの鍵一つで何かを買ったりサービスを利用したりできるのだ。最後、施設を出る際に、精算機へ鍵の情報を読み込ませ、まとめて支払いをする事になる。施設への入退場も、この鍵を認証部へかざしてゲートを通る作りだった。近所で銭湯を営むおじいさんが見たら、腰が抜けて二度と立ち上がれなくなるかもしれない。テクノロジーは進歩している。やはり安心できなかった。
 入館料に関しては、中学生以上の大人が平日で1100円、土日祝日は3時間コースで1280円、フリータイムで1480円だ。私としては安い気がしたが、読者諸君はどうだろう。(2023年1月時点)

下駄箱の鍵兼、決済キー

施設の素晴らしさを伝えようではないか

 ゲートを抜けた先はあまりにもパラダイスであった。別にいかがわしい意味ではない。気を付けたまえ、勘違いした諸君。さて、まずは温泉施設を紹介しようと思う。
 施設内には15種類のお風呂と3種類のサウナがあるのだ。我々は楽しみすぎて、2時間ほどお風呂とサウナを満喫してしまった。
 中でも気に入ったのが、潤いソルトサウナである。このサウナ内には、アロマの香りがついたミストが充満している。しっとりと良い匂いに包まれつつ、体は心地よく温まるのだ。また、泥パックと塩が常設されているため、美容の意識が高い方へ是非お勧めしたい。我々も、泥パックを顔に塗り、塩を体にこすりつけ、サウナを有効に活用した。サウナで泥と塩と共に、汗を流すこと10分。心なしか、肌がつるつるな気がした。心なしか。
 他にも、ダイナミックなロウリュを見物できるドラゴンサウナ。露天に湧く天然温泉。体をほぐし、疲れを癒やすスーパーエステバス。素晴らしい温泉とサウナが目白押しなのだ。2時間滞在してしまうのも分かるだろう。

スパメッツァ公式サイトより

その他、充実の空間

 お風呂を出た後も楽しみは続く。くつろげるスペースと飲食もまた充実しているのだ。飲み物や軽食を頼めるカウンター、がっつり食事ができるレストラン、ゲームセンター、岩盤浴、常備された15,000冊以上の漫画と書籍等、おそらく何日か住めるぐらいに施設が揃っている。広く取られた畳床のスペースでは、堕落した人間達が、ごろごろ、むにゃむにゃしていた。その日は平日だった。日本は思ったより平和かもしれない。平和ボケではないことを願う。
 我が弟はオロポ、私はブドウとレモンのフレッシュジュースをカウンターで注文し、各々飲みながら30分ほど休憩した。ちなみにオロナミンCとポカリを混ぜた、オロポなる飲み物を私はこの日初めて知った。330円で売られている。別々で買って自分で混ぜた方が安くないかという疑問は野暮なのだろうか。

オロポとフレッシュジュースはここで頼んだのだ


「いやぁ。有休という貴重な時間を削った甲斐があったな。素晴らしい施設だ」


「マジで一日中いれるね。俺、大学入ったらここに友達と来まくるわ」


「別に良いが、堕落した人間になるでないぞ。貴様は前途洋々の若者なのだから。勉学に励みながら利用したまえ」


「今、畳の上で寝っ転がりながらスマホ弄ってる人が何言ってるんだよ。説得力無いよ? フレッシュジュース服にこぼしてるし」


「反面教師と言いたまえ。私のようになるなよ」


「ダメだ、こいつは」

 このように、久々に会った兄弟ともだらだらと素敵な会話ができるのだ。何とも素晴らしい施設だろう。都内からもそう遠くない。例えば秋葉原からならば、つくばエクスプレスで30分だ。帰りに近くの商業施設で食事や買い物もできる。お金さえあれば、スパメッツァ近辺で人生を終えることも不可能ではないはずだ。ちなみに岩盤浴のエリアはまた別料金で入れる。平日は大人料金で800円、休日は1000円だ。ご注意願う。
 読者諸君も、日頃の疲れを癒やしに行ってみてはどうだろうか。身体的にも精神的にも効果は抜群だろう。感想を楽しみにしているぞ。ではまた。


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