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19-20シーズン Manchester United 総括&ちょっと20-21シーズン展望~終わり良ければ全て良し??~

7月27日、同時刻キックオフの最終節で過去類を見ない長すぎる中断を挟んだ変則的なシーズンが終わりを告げた。欧州サッカークラスタにとっては短いスパンで多くの試合が行われ、夢のような時間であったが、選手にとっては難しく厳しいシーズンだった。

そんな中、我らがマンチェスターユナイテッドは最終節のレスター戦で終始おされる苦しい展開ながらも勝ち点3をもぎ取り、最終節でチェルシーをかわし、3位フィニッシュ。リーグ戦14戦無敗記録を継続したまま、CLの舞台への切符を手にした。これはとても喜ばしいことであるが、今年のCL権争いはとてもレベルの低い戦いとなった。

勝ち点70を下回ったチームがCL権を獲得するのは、資金力で大きな差のあるビッグ6が無様にもレスターに優勝を明け渡した15-16シーズン以来であり、(画像は15-16、16-17,17-18,18-19,19-20シーズンのトップ4のリザルト)まあレベルの低いCL権争いとなった。というのも前半の低調さは目も当てられないものであり、"赤い悪魔"というより"小悪魔系ビッチ"と言ったところであろうか。まあそんな所で各ポジションの選手たちの振り返りをしていきたいと思う。

GK

否が応でも触れなくてはならないのはダビド・デ・ヘアだろう。今季のユナイテッドは失点数36で3位と、守備陣は悪くなく、むしろ奮闘したと言って良いだろう。
しかしここ数年神がかり的なセーブを連発し、幾度となく相手のシュートを防いできた絶対的守護神ダビド・デ・ヘアのミスが大きく目立ったシーズンでもあった。ケパ・アリサブラガa.k.aガバ・ガバガバガバのお陰でなんとなく影に隠れてる感はあるが、デ・ヘアも大概であった。
彼はそもそもポジショニングが良かったり、また強烈なパーソナリティとリーダーシップによるコーチング能力、すなわちシュートを撃たせないということに長けているタイプのGKでは無く、来たシュートに対する反応を売りにしているGKだ。こういうタイプのGKはやはり運動能力や、"目"に頼っている面が大きく、劣化するのが早い。最たる例はイケル・カシージャスだ。
ただ劣化の加速度というのは正直予想よりも早かった。そして出場機会が少なくなれば更にその加速度は上がるだろう。個人的には今夏で売れなかったらなかなか買い手がつかなくなるような気もしないでは無い。捌けるなら捌きたいところである。
来季のGKの個人的希望陣容はファーストチョイスとして、今季もユナイテッドからローンでブレイズに行き、ブレイズの躍進を支え、プレミアリーグ若手最優秀選手賞候補にもノミネートされているディーン・ヘンダーソンをローンバックし、2nd GKはセルヒオ・ロメロという陣容。ディーノに関しては、若いが今季はプレミアリーグをフルシーズンで戦い、そろそろユナイテッドのゴールマウスを任せても良いのではないかと思う。アカデミー出身というのもあって、仮に低調なパフォーマンスが目立っても外から高額で引っ張ってきたケパほど紛糾されることも少なそうだし(小声)。
やっぱバックアッパーはロメロだな。ここ数年の第2GKとしての仕事は本当に申し分ない。文句も言わず出た試合ではキチッと仕事をする。南米人らしからぬ仕事人である。あとグラントとアカデミーのやつ1人プラスくらいの感じでええんちゃうかなー。となると自分の希望的にはデヘアOutってことになるんだけど、噂も無いし、カップ戦とリーグで2人のGKを併用するパターンだろうな。

でもねえ、ディーノ若いけど懸念があってパワー系でイングランド産なんだよね、、、イングランド産、、、パワー系、、、ジョーハート、、、うっ、頭が、、、、、、まあこんな懸念も振り払ってくれることを期待しています。

DF

CBのファーストチョイスは今季加入し、キャプテンも務めたハリー・マグワイアとビクトル・リンデロフのコンビだった。マグワイアは全試合出場という鉄人っぷりを発揮。パフォーマンスも何個かやってはいけないミスを犯したが、基本的にはそつなくこなしディフェンスリーダーとしての役割を果たすとともに、埒が明かない時はボランチの横まで出ていきビルドアップに参加。移籍金の高さから評価が別れるところではあるが、まあよくやったと思う。
対するビクトル・リンデロフだが、今季も強度不足や安定感の無さが見えた。集中力が高い時は素晴らしいカバーリングやインターセプトを見せるものの、精彩を欠き、無謀な縦パスにトライしたりする場面も多く見えた。なにより強度が正直もうひとつ欲しいところ。下位チームが必ず1枚は持ってる、ガチムチ身体能力全振りFWとのデュエルで負け、そこを狙われることも多くあった。
SBのファーストチョイスはLSBにルーク・ショー、RSBにアーロン・ワンビサカの2人。前者は今年も自他ともに認めるルーニー体型を維持した。しかしあの体型からは想像できないほどの運動量を見せた。まあ守備の粗さは相変わらず目立つものの、保持時の位置取りやインナーラップなど攻撃、ビルドアップ面での貢献は非常に大きかった。対するアーロン・ワンビサカも1シーズン目にしては上々の出来であろう。持ち前の対人守備の強さで名だたるサイドアタッカーを手玉にとった。DAZNでサイドバックの対人守備の動画が作られるのは特別なことであり、彼の存在感の大きさを表している。守備のポジショニングの部分であったり、ビルドアップにおける貢献度が著しく低いところは大きな課題であるが、まあまあ及第点を与えていいだろう。
問題は不甲斐なさすぎるバックアッパーだろう。CBのバックアッパーはバイリー、PJ、など怪我がとても多くシーズンを通して全く計算できなかった。そして出たら出たで、ビルドアップ、守備の面でも共に、なんだか浮き足立ったプレーが目立った。マグワイアが鉄人っぷりを発揮せざるを得なかったも、一重に彼らバックアッパーの不甲斐なさであり、なにもこの記録は単純に喜ばしいと言うだけのものでもない。
SBでもブランドン・ウィリアムズはアカデミー出身というところ以外ポジティブ要素が見つからないくらい酷かった。とくに中断明けにおいて、ショーが抜けたあとのプレーは、彼が攻撃的な能力が高いからか、サポートのポジショニングやオーバーラップのタイミングなど、酷すぎて見てられなかった。ダロトも同様。ポジティブな面を見つけることができなかった
今まで出ている情報を見る限り、補強ポイントの優先順位としてはそんなに高くなさそうな感じがする。というのもスモーリングが帰還すればまあ頭数的にはなんとかなるのではないか。欲を言えばSBのバックアッパーを補強したいところでもあるが、前線のタレントを揃えることを優先して、お家芸である"アカデミー出身者でお茶を濁す"気がするなあ。

MF

いやーこの章は長くなりそうでなかなか書く気は起きない。まあまずは主に守備的な仕事をこなした選手から振り返っていこう。まずはアンカー、ボランチのレギュラーを張った、ネマニャ・マティッチ。再開前は見ていないのでよく分からないので、アレだが再開後のパフォーマンスはまあ好印象CBの前で刈り取ることはもちろん、ビルドアップ時は最後尾のラインに入ることもあり、そこからの持ち味である持ち上がりも相手の脅威となった。ただ、稼働率が上がった時著しく精彩を欠くのは気になるところではある。

 同ポジションであるフレッジ、マクトミネイは微妙。前者は持ち前の展開力を発揮しチームが不調であった前半戦で気を吐いたが、タッパ不足や、プレーのムラの激しさから、やはりポグバ復帰後はレギュラーに留まることはできなかった。マクトミネイはタッパこそあるものの、乏しすぎる展開力によってビルドアップ時のねらい目になることも多く、また守備時のポジショニングも粗さが目立つ。ペレイラはなんか私が後半戦見るまえにはなんか構想外みたいになってた。

 そしてこの男である。ポール・ポグバ。良くも悪くも多くの話題をさらった男。前半戦は足首のケガ(真偽のほどは不明)によりプレーを拒否。「もうユナイテッドではプレーしない」との噂が流れ、移籍も取りざたされた。しかし中断後、ピッチに帰ってくると圧倒的な存在感と高いクオリティを見せつけ、懸念されていたブルーノとの共存も難なく成功。相手への脅威となった。彼が本調子を取り戻せばこのくらいはやってくれるだろう。昔から幾度となくファンの胸を躍らせてきた選手だが、問題は継続性であるケガの多さとパフォーマンスの不安定さ。不調時には活発なSNSも批判のやり玉にあがることもありちょっと過剰な批判を受けて居るとも思えなくはないが、来季シーズンを通して終盤のようなプレーが見せられるかが見どころである。

 続いてはポグバと並び、いやポグバをはるかに超えるインパクトを残した、ポルトガルからの刺客ブルーノ・フェルナンデスについてだ。これといった長所はないものの、創り、ムービング、ラストパス、フィニッシュ、守備強度、セットプレー、なにをやらしても80点以上をたたき出す、極めて現代的なトップ下。ユナイテッドが後半戦破竹の勢いで勝ち点を積み上げたのはひとえに彼の加入によるものであろう。最終盤は過密日程による疲労の蓄積によって少しパフォーマンスは落ちたものの、来季シーズンを通して”ブルーノマジック”が見られるのは楽しみである。

 その他の選手にも触れておこう今季加入のダニエル・ジェームズは前半戦でその韋駄天ぶりを遺憾なく発揮し、不調なチームの中で一人気を吐いたが、後半戦はパターンを読まれ沈黙。本職ではないグリーンウッドにスタメンを取られるという屈辱を味わった。マタ、リンガードも悪いほうにインパクトを残してしまった。

補強ポイントとしてはアンカーとウイングだろうか。マティッチのサブというか、併用できる選手が欲しいのと、圧倒的な個でサイドを打開できるor内側でプレーしながら攻撃を創れる選手といったところだろうか。

 ファンデベークはどちらにも当てはまんないけど、まあ若いしブルーノポグバ以外は圧倒的にクリエイティヴィティ不足なので悪くはないんじゃねとは思う。あの監督は普通に三人同時起用しそうだからキャリックにアンカーに魔改造してほしい。

 

AT

 もう長くてムカついているであろう。私もだ。長すぎてムカつくな。まずはマルシャル。キャリアハイの17ゴールを記録。だがしかし決定機逸やロスト後のリアクションの遅さなど目につくところも多く、エースストライカーと言えるかというと微妙なところではある。次にラシュフォード。彼も17ゴールを記録。CF、LWGとして負傷もあり苦しいシーズンとなったがルーニーの10番を引き継ぎユナイテッドを引っ張った。またピッチ外でも食糧難の子どもに食料を配るのをやめないよう政府に提言、これにより政府は立場を一転させ、子どもへの給食配布の延長を決定。一人のフットボーラーが一国を動かした。そしてイガロ。加入当初、スクランブル補強であり、能力には疑問符がついていたが献身的なプレーや姿勢、ユナイテッドにはいない純正CFとしてしっかりと仕事を果たした。

 そしてFW陣でおおきなインパクトを残したのはグリーンウッドである。両足から放たれるパンチ力のある一発、ゴール前での自分のパターン、飄々としたプレーぶり、18歳離れしている神童はウイングとして起用されているときはやりずらそうであったが、幅取り仕事をSBに任せ、一つ内側のレーンを主戦場にするようになった最終盤でゴールを量産し来季に向けて大きなインパクトを残した。CFで使うのか、中に入るタイプのサイドアタッカーとして起用するのかは難しい所ではあるが、向こう5、10年楽しみな選手が出てきた。

 補強ポイントはあわよくばCFか。基本ウイングストライカータイプが多いので純正CFが欲しい所ではあるが、アンカーやSBほど補強順位は高くなさそうなので、サンチョが破談になったいま、誰かが新たにやってくる可能性は低いと思いたい。ただバ〇フロントは商業目的で普通に前の選手持ってきそうだけどね。

 来季展望

先に言っておく。スールシャールはシーズン途中で解任される。ブルーノという飛び道具があったからこそ延命したが、現状、クソアホ間抜けオーナーのせいで、戦力の上積みはなく、来季の前半戦は厳しいものになるのではないかと予想する。CLを見ててやっぱ負けてる時の手立てだったりというところの乏しさは本当に痛感した。まあそもそもレジェンドお茶濁し監督なのでそれはそうなんですが。また開幕前、スカッドが確定したら変わるかもそれませんが、現状来季もCL圏に入れれば御の字といったところですかね。


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