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絵心

小学校の図工の時間が嫌だった。
工作とか、絵画とか、何も思いつかない。
絵もどうやって描いたらきれいなのか、わからない。
うまい子は木の葉っぱまでうまく描いてたのを覚えてる。
我が家ではピアノは習っても絵画は問題外。
そもそも習えるものとも思ってなかった。

40代でトールペイントを習いに行った。
元々ある下絵に塗り絵感覚で色を付けていくだけ。
私でもできた。多少の技術は身についた。2~3年でやめた。

ある時、水彩絵の具でフクロウの絵を描いた。
このフクロウは長女の旦那さんが撮ったフクロウの写真を見て描いたもの。
絵心ってあるんだか、どうなんだか、知らんけど、
これは意外と気に入ってる。私にしたら上出来(笑)

小学生の時、何度か母が天王寺美術館であった日展に連れて行ってくれた。
沢山の絵を見れば絵心って育まれるのかしらん・・・どうかなぁ。

アベノハルカスでラウル・デュフィの作品展があったとき、一人で観に行った。
これが私の好きな絵だ!って思った。
入口から出口までイヤホンで説明を聞きながらゆっくり見て、もうちょっと見たいと思って、また入口まで逆戻りして、また出口までゆっくり見た。
合計3回見たね。十分元取った。(笑)

広い部屋に大きな椅子があって、その上で寝転びたい。
ここで寝たいと思った。
静かだけど音楽がいっぱい感じられる。
絵を見てると音楽が聞こえるような気がした。不思議な感覚。
オーケストラの絵もあったし、ピアノの絵もある。バイオリンの絵も。

ラウル・デュフィ「オーケストラ」


ラウル・デュフィ「The Blue Mozart]

いや、そういう絵でなくても、デュフィの絵からは軽やかなリズムや音楽が感じられた。不思議だ~聞こえるはずないのに感じる音楽って、なんや?
音楽が聞こえてきそうな絵って見たことありますか?


一部分ちゃんと描かれていなかったりするところに、
自由を感じる絵とか。あ~自由だ~って思わせる絵も。

ラウル・デュフィ「Our House at Montsaunes」

帰宅してWikipedia で調べてみた。
ラウル・デュフィ
彼の両親も二人の兄弟も音楽家だったとわかった。貧しいけれど音楽のある家庭だったと。9人兄弟の長男で苦労人だったこともわかった。
晩年関節リュウマチになったけど、それでも絵を描き続けた。
ますます好きになった。

うちの家にはにデュフィの絵はがきがところどころに飾ってあります。
好きだから。
音楽が聞こえそうな絵。


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