#32 ルキンフォー
今回は2007年4月18日に発売されたスピッツの32ndシングル『ルキンフォー』を見ていきたいと思います。
”ルキンフォー”とは何ぞや?…というと、”looking for”ですね。
中学レベルの英語ですから、意味は当然分かりますよね…?
この年、スピッツは結成20周年を迎えました。
そういう背景もあって、この曲のMVは過去のMVからの要素を少しずつつなぎ合わせたようなものになっていて、いわば「20周年記念」の曲のような立ち位置になっています。
そしてこの曲のテーマも「今までとこれから」だと思います。
例えば1番のBメロ。
疲れた目 こすった先に
探し求めていた 灯りを見た
『ロビンソン』や『チェリー』などで大ヒットしたスピッツですが、そもそもスピッツはロックバンド。
やりたい音楽と世間のイメージが一致せず、一時は解散も考えたようです。
しかし、10thアルバム『ハヤブサ』(※)で自分たちのやりたい音楽を目いっぱい表現すると、以後も現在に至るまで様々な楽曲を提供してくれています。
この『ハヤブサ』は、スピッツ年表を作ったときに重要な転換点としてフォーカスされることでしょう。
ここの歌詞には、ちょうどその頃のスピッツを重ね合わせているのかもしれません。
(※『ハヤブサ』には、シングルで言うと『ホタル』、『メモリーズ』の記事で触れた『メモリーズ・カスタム』の2曲が収録されています)
その点で言うと、2番のサビにある”燃えカス時代”というワードも、世間の人たちから見た「全盛期」は通り過ぎたけれども…という、言ってみれば「スピッツは昔のバンド」などと揶揄するような人たちに向けた(そんな人がいるのかどうか知りませんが)皮肉だととらえてみると面白いですね。
あとはサビに出てくる”君”。
これはもう僕らファンのことですよね。
これからも僕らにたくさんの歌を届けてほしいですし、熱い心をつなげてほしいものです。
と、まぁ、この曲はスピッツの歴史を踏まえながら聴くとより味わい深いのではないかと思います。
僕もそこまでファン歴が長くないので、まだまだ知らないことも多いのですが、こうして曲のことを考えたり、それを言葉にしたりする過程でどんどん新しいことを学んでいます。
2007年に20周年を迎えたということは、当然2017年には30周年を迎えているわけで、いわば「30周年記念」みたいな曲もあるので、それはまた追々紹介できればと思っています。
MVはYouTubeで見れますし、サブスクでも聴けるのでぜひ。
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