#28 スターゲイザー
今回は2004年1月21日に発売されたスピッツの28thシングル『スターゲイザー』を見ていきたいと思います。
この曲といえばやはり『あいのり』でしょう。
と言っても僕は見たことがないのですが。
僕の中ではどちらかというと車のCMのイメージですね。
夜に車を出して星を見に行く、みたいなシチュエーションがこの曲にぴったりですごくよかったなぁという記憶があります。
で、まぁ『あいのり』の曲なわけですが、草野さんも主題歌のオファーが来て初めて番組を見て、「告白の返事を待つ間の一晩」を思い浮かべながら書き上げたらしいです。
ですからAメロに出てくる、
明日 君がいなきゃ 困る 困る
というフレーズは読んで字のごとくといった感じですね。
告白した相手が今日急に死んだりどこかに消えてしまったりするなんてことはまずありえない話ではありますが、確かに答えがイエスかノーか以前に返事が聞けないと意味がないですからね。
それから、Cメロのこのフレーズも印象的ですね。
ありふれた言葉が からだ中を巡って 翼になる
明日”君”がいるかどうか…なんてところにまで不安を感じているような”僕”ですから、当然告白の言葉だって凝ったものじゃなく、シンプルな言葉で伝えようとすることでしょう。
そんなシンプルな言葉に想いを乗せて、”君”の元へと届けたい…
これは「告白をした瞬間」の”僕”の感覚を歌ったフレーズですが、言葉にした瞬間に形になるというイメージがよく表れていると思います。
この曲は”僕”のストレートな気持ちを歌っている曲なので、歌詞を見てもあまりいつものようにひねくれた表現はないですね。
まぁあるとすれば2番のAメロでしょうが、これは世間の「こうあるべき」という考え方に対して反抗的な”僕”が、「人を愛する」という点においてはそうならなかった、ということを表したフレーズ…という感じですかね。
タイトルの”スターゲイザー”は、日本語に直すと「星を見る人」です。
もちろんここでの”星”とは”君”のことですね。
「”君”のことですね」というか、夜空の星に”君”を重ね合わせて、「どうかうまくいきますように…」と祈っているような感じでしょうか。
さて、”僕”の告白はうまくいったのでしょうか?
MVはYouTubeで見れますし、サブスクでも聴けるのでぜひ。