#39 愛のことば -2014mix-
今回は2014年7月15日に発売されたスピッツの39thシングル『愛のことば -2014mix-』を見ていきたいと思います。
この曲自体は『ロビンソン』と同じアルバムに入っているほど古い曲なのですが、2014年になってドラマの主題歌に選ばれたことで、リミックスバージョンとして配信限定で発売されました。
ちなみにどこがどうリミックスされているのか、僕にはわかりません…笑
当時から「隠れた名曲」じゃないですが、あの爆売れアルバム『ハチミツ』の中でも屈指の名曲として人気だったらしく、20年ほども経ってついに世に現れた感じですかね。
実はこの曲について以前ガッツリ書いたことがあるのですが、それはそれとして、今回はもう少し簡単に紹介しましょう。
この曲は「反戦歌」、あるいはそこまでいかなくとも戦争の歌です。
そして、そういう重いテーマを取り扱っていることもあってか、この曲は名フレーズぞろいです。
限りある未来を 搾り取る日々から
脱け出そうと誘った 君の目に映る海
このフレーズはスピッツの中でも5本の指には確実に入ってくるであろうフレーズです。僕も激推ししてます。
僕のイメージとしては、ここは”僕”に赤紙が届いた瞬間です。
戦争から生きて帰るのは至難の業ですからね。
その時点で”僕”の人生の終わりは見えたも同然です。
「そんな未来からは脱け出そう」
そう言って涙を浮かべながら”僕”を引き留めようとする”君”のことを思うと、この時点でかなり心が締め付けられます。
あるいは、”海”というのは”君”が思い描く未来、という考え方もできますね。
と、いちいち拾っていったらキリがないので、ピックアップするのはあと1か所だけにします。笑
迷いますがここはCメロかな。
雲間からこぼれ落ちてく 神様達が見える
心の糸が切れるほど 強く抱きしめたなら
出ました、”神様”。
久々に出てきたように思いますが、そもそも古い曲なんでね。
ここでも僕のイメージを紹介すると、この”神様”が悪い意味合いなのはもちろんとして、それを踏まえたうえで「正義」を重ね合わせているのだというふうにとらえています。
戦争においては勝利が正義ということで、その「勝利」をもたらす正義の味方のような描き方をされているのではないか、というところです。
ということで、この”神様”とは「爆弾」のことと考えていいと思います。
説明は省きますが、2番に出てくる”ペットボトル”も同じく爆弾を表現したワードでしょう。
で、結局”愛のことば”は”君”には届きませんし、そもそも”愛のことば”がどんな言葉なのか知っている人もいません。
たぶん”僕”、死んじゃうんで。
そういうところで、反戦歌のテーマに”愛”を選ぶというのがなんというか、ズルいですよねぇ。
この曲はもともとアルバム曲ですが、MVもあります。
MVはYouTubeで見れますし、サブスクでも聴けるのでぜひ。
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