フリークライミングでの事故の話
やまにちは。赤い女ライダーまっつん(@red_mattsun)です。
今回は外岩のクライミングでの事故についてお話ししてみたいと思います。
最近身の回りでフリークライミングの事故があり、考えさせられることがあったので
その内容についてお話ししたいと思います。
事故内容についてですが事故と言ってもグラウンドしたとかそういうわけではありません。
リードクライミング中に落下した際に大きく振られて踵を岩に打ち付けて踵が砕けてしまったという事故です。全治は3カ月ほどだったと思います。
落ちたのは3ピン目のクリップをする直前です。
3ピン目は2つめのピンからはだいぶ右上にそれた位置にあって少しかぶっていました。
2ピン目との間隔も結構離れていました。
クライマーは腕が限界にきてそのままクリップできずに落下しました。
落下した先に尖った岩の壁があってそちらに振られて踵をぶつけてしまったということです。
その後はみんなで傷病者を担いで何とかおろし、病院まで自力で行きました。
この事故の原因としてはクライマーが「今落ちたらどうなるか」と言う想像が欠如していたことによると思います。
フリークライミングのボルトのスポーツルートは安全性が高いですが、
注意すべき点を理解しておかないと怪我をする可能性は常にあります。
クライマーは登る前に落ちたら危険な場所を意識しておく必要があると思います。
今回の事故でも3ピン目で落ちるのは絶対ヤバいということは登る前から一目瞭然でした。
あそこで落ちたらどういうことになるか、登る前、また時には登りながらそういう想像をしなければなりません。
そのためには普段からプロテクションの位置と落ちたときのロープ、クライマーの動きを想像しつつ危険を理解できる必要があります。
難しいルートにチャレンジすることは悪いことではありませんし、上達するためにそうするべきではありますが、
落ちたらヤバそうな場所では絶対に落ちてはいけませんし、
場合によってはクライムダウンして安全な場所に戻ったり、ヌンチャクを掴んでセルフを取る等、
怪我をしないための回避行動をとる必要があると思います。
このように、フリークライミングと言えど落ちてはいけない状況を見て、自分の技術とグレードから危険かどうかを判断する想像力が必要だと思います。
怪我をせずに強いクライマーになるためには、そう言った判断力、ルートを見る目を養うということも非常に重要だと思います。
あそこで落ちたらヤバいな、嫌だな、と言う感覚があることは良いことですし、必要な力だと思います。
そういった感覚はスポーツルートだけでなくアルパインでも必要なモノで、
そもそもアルパインクライミングでは絶対にリードは落ちてはいけないとされますが、では落ちないために、どういう登り方をすればいいか、と言うルートを見る目につながると思います。