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詩(航海/悲しがり/憎しみへ憎しみ/遠くの友) +少しあとがき

前記事の続きのような詩です。

1つめは、前回のと同じく5月、あとは、前記事をupしようとして読み返すうちにまた書いた、8月のもの。

タイトル通り、ネガティブな言葉は使ってます↓
 

 
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航海
 
きしむ痛みはどこへ散った
砕けた夢は流れに消えた
 
叶わぬ願いは何を食った
刻まれた命は無惨に埋まった
 
始めから なかったらよかったんだ
歪んだものなら ない方がよかった
渦の真ん中でだけは 誰にも責めさせやしない
 
 
飲んだ思いはどこをさまよう
あてない航海 永遠をさまよう
 
波にもまれた叫びが遠吠えする
あるものを消すことはできないはずだ 
神にだって
 
 
全ての人が間違いを生き 
私はこの歪みを生きる
使い果たされるまで 
 
祝えない今日を だけどつぶされる言われはない
黒く塗られたこの地図を ああ 別に 評価したくもないんだ
 
 
叩きつける風 ちぎれる体 断ち切られた心
やまない叫びに
 
かける言葉などありはしない
ただ無限の海を行く
 
 
 
悲しがり
 
空虚の自動人形 ただ埋めるためにだけ 回り続けていく 
意志などない
あなたにはあるのですか ご立派なことですね
それはよかったですね さようなら
 
ろうそくはかき消えて
 
またその闇に投げ捨てるのだ 生まれない心たちを ひとごろしみたいに
 
 
悲しみ過剰の生まれだ
乗せられた石の重みにつぶされる涙から生まれた
 
それさえ奪われるのか なかったことにされるのか
せめてもの叫びさえ上げられないなら
恨みの塊となることを止められないだろう
 
 
悲しみ過剰 過剰 過剰 
もらったものは 全てがムダだという徒労感
 
どれだけ頑張っても そこには何もないんだよ
壁に頭突きしてるだけなんだよ
 
命令により遂行しました ほめてもらえますか?
 
自己責任 ああそう ならば
あなたもあなたの責任を取るべきだが
 
滅べ こんなものは 全て
 
 
埋めて 埋めて 埋めて
生きられなかったたくさんのものたちのために
人知れず息絶えた 私の 心たちのために
 
泣きたいだけ
 
埋めて 埋めて 埋めて
また死んだ 明日を見れなかった心たちのために
 
泣きたいだけ
 
 
 
憎しみへ憎しみ
 
めまいがするほど あなたたちが嫌い
目の前が暗くなる
これほどの憎しみ
 
焼き滅ぼせそう
人が本能だけの生き物なら とっくに 罪のために私も滅んでるね
 
それでも暴力はいけません いけません
人には理性があるのです
おかげで地獄さ
地獄に生き続けるのさ
 
本能だけなら とっくに 罪のために私も滅べたのに
 
それでも暴力はいけません いけません
ならばあなたたちの暴力は何?
 
断絶
 
泥をかき分け かき分け 憎しみを握りしめて
強くくい込む爪の痛み
 
ああ 許さない 決して
このちっぽけな虫の魂で
 
捨てられ 捨てられ 見返られない憎しみを
証のように握りしめている
 
 
 
遠くの友
 
君のことが好きだったから 私は全人類を憎まない
忸怩たる光 ぼうっと痛く 淡く
消せなかったね
 
共に近く いられなかったけど
言いたいこと 1/100も言えなかったけど
あれは私の告白だった そんな君が好きだよ
 
私にだって 心はあったので
ぎゅっとしぼり出された
 
死にゆく心のわずかな光
なお残酷に突き刺さり 今も私を照らすのだ
 
 
その残酷さの上に生きているよ
その痛みの分 人だったよ
 
なければいいとどれほど願って
闇に消えなかった光
手のひらに痛く
 
 
それは君にもらったものじゃなく
私から湧き 私が抱いた
持つことのできた ごくわずかな心
 
だから私は 全人類を憎まない 憎めない
 
今も 手の中に 痛く
 
 
 
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「悲しみ、苦しみ、憎しみ」みたいな言葉って、やっぱり"ネガティブな言葉"ではあるのかな。 
それらをあまりに避けようとするのもイヤだし、表現ってそのためにあるのでは?くらいには思うんですが。

日常生活では吐露を許されないものこそをね。 
読みたい/聴きたい/書きたいっていう。
 
"ちょうど"なものを、その時々で探してて。
 
今、音楽なら、"安定感のあるダーク"をやってくれる、中年期以降のBUCK-TICKが好き、とか。
↑曲によるけど、「ジャスト聴きたい暗さ!!」の曲がたくさん〜〜。ナイス暗さ。
 

気分しだいでは全然触れたくなかったりするから、場を選ぶものだろうとは思います。
でも、生きてたら、辛さ悲しさ苦しさはつきものなわけで。
日々、当たり前にあるから。

なら、せめて、寄り添ってくれる表現がほしいし、自分でもささやかに発したい、と、思うのです。
「目の前には常に感染症」という時代になってしまっているし。
 
書きたかったことを、ジャストではなくても何割かは写せてると思うから、今、upしておきたいです。
 
 
 
…詩を書くととにかく若い頃を思い出すし、「一方的に師匠と思っていたシリーズ」なんかもやりたいんですがね〜〜〜。
寺山修司や中島みゆきのことを…書こうとすると長くなるだろうな。
 
…パク・ミンギュ「三美スーパースターズ 最後のファンクラブ」の感想だって書きたいんだけど!!
(また、「買ったものより借りたものの方が好き」をやってしまった…;)

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