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Kabu Berry Lab [ウイルテック(7087) IRセミナー] 2024.1.12
資料 [ウイルテック] https://kabuberry.com/wp-content/uploads/2024/01/willtec.pdf
企業サイト:https://www.willtec.jp/
事業内容
製造工場における請負、受託、EMS、派遣などのアウトソーシングを行う人材派遣企業。
東証スタンダード。時価総額は現在60.7億円。
当日は上席執行役員の渡邊取締役が登壇。
経営方針は「千変万化」。
2003年に派遣事業の許可を取得してから売上高を伸ばすも、リーマンショックで一度落ち込み、2013年後から再び売上高は増加傾向。
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事業構成比としては現在も製造請負・派遣領域、エンジニア派遣領域で8割以上を占める。しかし事業領域としては多岐に渡る。
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主な事業は以下の4事業に分かれる。
①マニュファクチャリングサポート事業:製造
②コンストラクションサポート事業:建設
③ITサポート事業:IT
④EMS事業:電子機器
その他に海外事業も展開。
派遣業界の中では技術者をメインに雇用していることもあり、景気に左右されやすいものの、事業も幅広いことから比較的安定した部類に入るものと思われる。
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業績推移・予想
売上高は製造請負・製造派遣事業が軟化。顧客の生産調整などが響いているため、売上が減っている。営業利益もマイナスに転落。
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売上高の予想としては今期末には回復する見込み。ただしこの数値は生産調整が一服した場合と考えられる。営業利益も今期は弱気の数字。
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セグメント別の前年同期比の業績。
主力のマニュファクチャリングサポート事業:製造 で売上の低下及び利益の大幅マイナスが見られる。円安による人件費の高騰も大きいと考えられる。
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今後の取り組みとしてはまずEMS事業の拡大を図る模様。
製造のマーケティングから基礎設計まで担っていたものを量産までの全工程を担うことで調達コストを圧縮し、ノウハウも身に付けることで売上のかさ上げを行う。
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もう一つがエンジニア派遣サービスの拡大。
IT分野はこれからも成長領域となるため、積極的に人材を増やしていく。
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最後が海外事業。
こちらは海外の労働者を育成して国内に派遣し、労働に従事してもらうといった内容。日本語教育にも力を入れている模様。
なかなか人材を育てるのには時間もかかりそうだが、期待したいところ。
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株価
本日時点の株価は940円。2022年から現在までは低調気味。
顧客の在庫調整が一服すれば売上高・利益ともに上向くと考えられる。
一方で円高による人件費の高騰を吸収できるかがカギとなる。
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考察・感想まとめ
派遣業界は競争率も激しく、景気が良い今は正社員比率も高くなりがちであるため、人手不足が特に現れやすい状態であると考えられる。
また、前述の通り円安により人件費も上がっており、製造業全体は在庫調整が一服しても派遣社員の雇用が増えるまではもう少し時間がかかる見通し。
一方で事業は多角化しており長期的に見れば売上高も上昇傾向であるため、いきなり短期間で数倍の売上が伸びることも考えにくいが、長期的な成長は期待できると思われる。
終わりに
私自身が製造業の会社に勤めておりますが、現在弊社に来られている技術派遣の方は優秀な方が本当に多く、派遣社員の方がいて成り立っているといっても過言ではないと思っています。そのような中でウイルテックのような会社は非常に大切な存在であり、社会にとって必要不可欠な会社だと思います。
また、なかなか業績が苦しいタイミングでも積極的に今回のようなIRセミナーにも足を運んでPRを行う企業姿勢には感服しました。
今後もぜひ派遣業界をリードする会社として成長していくことを応援したいと思いました。
また、お土産のボールペンはJETSTREAMでした。
JETSTREAM、めちゃくちゃ書きやすいんですよね。
ぜひありがたく使わせて頂きます!
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