Kabu Berry Lab [i-plug(4177) IRセミナー] 2024.3.16
資料 [i-plug] https://kabuberry.com/wp-content/uploads/2024/03/i-plug.pdf
企業サイト https://i-plug.co.jp/
事業内容
新卒ダイレクトリクルーティングサービス「OfferBox」を運営している人材系の会社。2021年にIPO。時価総額は現在46.8億円。
当日は代用取締役CEOの中野CEOが登壇。
「OfferBox」は企業が採用したい学生に直接アプローチできるため、なるべく企業の負担を減らして学生とのマッチングを効率的に図る = その分成功報酬型の単価を減らすというスタイル。
言わば企業と学生のマッチングアプリ的な存在。
そのため学生側もガッツリプロフィールを書かされる模様。
業界でのポジショニングは下記の通り第3位。
着実に伸びてきているが近年は鈍化。
一人の学生は複数の就職アプリを利用するため、分散されている傾向。
サービス構成は下記の通り。
早期定額型のほうが若干安い。事前に大量採用する会社であれば得。
成功報酬型の平均単価は90万円/人のため、多くて38万円/人はかなり安い。
収益は下期偏重型。早期定額型が7割以上。
大量採用を予定している会社のほうが求人数が多い?
景気などの外部環境に影響されやすいと言える。
決定人数は伸びている模様。但し前年度よりは鈍化傾向。
少子化により新卒市場は窓口は狭まるため、長期的に見ると転職市場なども見据える必要があると考えられる。
業績推移・予想
売上高は上昇傾向。営業利益は赤字。
PaceBoxという入社ではなく定着を ゴールにした転職マッチングプラットフォームを提供していたが、企業からは需要があったものの求人が集まらなかった模様。2024年6月28日にサービス終了予定。
2024年3月期 第3四半期 業績ハイライトと業績予想の進捗。
2023年3月期は赤字。今期はなんとか黒字の予定。
株価
現在は株価低迷期。
PaceBoxで赤字が出ている時期から株価が伸び悩んでいる模様。
PaceBoxのサービスを終了し、暫くは安定した収益を得られるOfferBoxで黒字化すればもしかしたら株価は上がる可能性もある。
考察・感想まとめ
PaceBoxのサービス終了後投資は暫く控えるため、売上の伸びを考えると来季の業績は上向くと考えられる。
ヒストリカルPERで見ると過去のミニマム値は35くらい。粗利率が10%行けば良し。
但し新規事業で伸びるという訳ではないため、既存のサービス以外の成長性を考慮すると確実に株価が伸びるかというと何とも言えず。今のサービスが急に倍にいきなり伸びるということは流石にないと思うので・・・
業界的にも今のところモメンタムは少なそう。現在お金の流れがプライム市場 > グロース市場となっており、業界的にも半導体や造船といった銘柄に流れてきているため。
しかし、今までリクナビ・マイナビが覇権を握っていた業界でここまで急成長できるのは凄いと思いと思うし、直近の成長投資は失敗だとしても長期的なポテンシャルをしっかりと持っている企業であると感じた。
既存のOffer Boxの事業推移については今後も引き続き注視したい。
終わりに
社長が言っていた「面接は対面で行うことが多いが、実際のところは将来一緒に働く仲間探しであり、学生と企業が横並びになる必要がある」という考え方は好感を持てました。
座右の銘の「生涯前向き」という言葉通りにこれからも突き進んで頂きたいと思いました。