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ティーンエイジャー

右下の奥歯。
気付かぬうちに親知らずが生えてきていた。よく見ると、残り3箇所も今か今かと出頃を伺っている。

冬が来た。
決して雪の降る地域ではないけれど、それでも夜の寒さは肺が凍てつく。昼の日差しはなんとも言えない生暖かさを運んでくる季節になった。

冬が来て、親知らずが生えてきた。
そんな私は、10代のカウントダウン残り1ヶ月を切り始めた。
20歳になったら許されも赦されもしなくなるだろうか

今はとにかく焦燥で、毎日なにかに焦っていて、
だけど何に焦っているのか自分でもよく分かっていない。


冬特有の、人との距離感が少し小さく狭くなる感じが個人的に好きだ。
焦燥の最近はそれにうまく助けられている。すっかり人のパーソナルスペースに入るのが上手くなった2024。

昨日、人にキスをした。どうしても見逃せない衝動のゆえだった。きっとこれが若さだろうと信じた。

今日は1人で家にいた。寒かった。
最近の休日はもっぱら、ギターを弾いてお昼を食べて少し眠ったら夜になっていて少し絵を描いてまた寝ている。これでじゅうぶん充実している。
ちょっと人の温もりが足りなくて寂しかったりはする。


なんの話をしていたっけか、私の10代が終わるという話だった
ついに来る、と身構えながらも内心で小さくガッツポーズしていたりさらにその裏では泣いていたりする。感情が迷走、どうでもいいことばっか想像、、、している。

私たちの代、2004年生まれの代、から成人年齢が引き下げになって18でもう成人なんだから、と言われるようになった。成人でもあり未成年でもあるという時代の狭間で生きてきたこの2年。社会に出て働いていたから尚更に振りかざされたこの議論。
18も19もとっても大切な私の時間。成人年齢が引き下げになって何が変わるって言うんだ、変わったことなんて言ってしまえば、職場で何度も「もう成人なんだから、」とつべこべ言ってくる大人たちが多すぎて、心の底から辟易した。
お前らみたいのが大人なんだとすれば

私は一生ティーンエイジャーで居たいよ

でもそれは叶わないし、実際のところはあと1ヶ月の期限付き。

残り1ヶ月、若さにあぐらかいて、思いっきり、存分に、めちゃくちゃに、なにをしてやろう
フルパワーで震えるハートを胸にした私は強い。
なんでもできる。なんでもやってやる。

かかってこい、ラストティーン

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