【エッセイ】非成功者の記念館
前回、「非成功者の自己啓発本」という記事を書いた。
詳しくはそちらを参照してもらえればよいのだが、同じような考えで、「非成功者の記念館」というのもあったら面白いと思う。
私は○○(人物名)記念館をいうようなところが好きだ。
それは有名な人物の功績やそれにまつわる物品を展示し、人物がいかにすごい人かすごい功績を残したかがわかるものだ。大抵観光地や、人物のゆかりの地、出身地にあることが多い。
そんな記念館は勉強にもなるし、色んな発見も多くとても面白い。
もちろんそれはその人物が有名で偉大な人物であるが故に成立するものだ。
そこで私が考えたのが、非成功者の記念館だ。
それは特に何も成し遂げていない人物を対象とした記念館だ。
特に何も成し遂げていない人の年表、
特に何も成し遂げていない人の人物相関図、
特に何も成し遂げていない人が使っていた持ち物、
特に何も成し遂げていない人が住んでいた家の再現
などなど、特に何も成し遂げていない人にまつわる物品を展示するのだ。
有名な人物の記念館でも、知っているだけで深い思い入れがない人も来るだろう。
特に何も成し遂げていない人の方が見た人の今後の人生の参考になるだろう。成功者の人生は自分と重なり合わないので、むしろ非成功者の人生の方が役にたつのではないか。
また、誰の人生にだって大なり小なりドラマはあるものだし、成功したしていないに関わらずそれなりに面白い記念館になるのではないか。
そんなことを考える。
もし自分の記念館が作られたら何が飾られるだろうか。残したくないような恥ずかしい物も後世に残されるのだろうか。
そんな想像をしてみるのもいいかも知れない。