【勉強法】体系的に学ぶか体験的に学か
新しいことを始めたり学んだりする際の方法にはふたつある。
体系的に学ぶか体験的に学ぶかである。
体系的に学ぶ
体系的に学ぶとはどういう方法だろう。一番皆が知っているのは、国語、数学、理科、社会に代表される学校の勉強だ。
例えば数学(算数)は、まず1,2,3,...のように数字を覚える。数字を知ったら、足し算引き算を覚え、その応用として、掛け算、割り算を学んでいく。さらに応用として学んでいくことで、順にべき乗算、方程式、微分積分などどんどん難しい数式が理解できるようになる。
このような勉強の仕方ができるのは、先人たちが発見理解した知識を体系的に整理した結果があるからだ。
この方法のメリットとしては、
①今の自分の学力レベルがどの程度なのか容易に把握できる
②効率的に知識を吸収できる
③到達点や目標を定めやすい
などが挙げられる。
逆にデメリットとしては、
①学ぶことに対する意欲が低下する
②知識以上のノウハウが生まれにくい
などが挙げられる。
体験的に学ぶ
では、体験的に学ぶとはどういう方法だろう。上記と同じように、学校の授業で例えると、体育の授業だろう。
体を動かすということは、誰かに教えてもらいながら始めるものではない。走るためには、まず右足をひざを曲げながら上前方に移動させ、右足が着地する前に左足をさらに上前方に移動させ、右ひざを伸ばしながら右足から着地することを繰り返すことが必要だ、と言ったことを考えて走っている人はいないだろう。
そのようなことは、他の人が走る姿を見たり、それをまねしたりして、ごく自然に会得していくのだ。
この方法のメリットとしては、
①楽しく学ぶことができる
②新たな発見が得られる場合がある
などが挙げられる。
逆にデメリットとしては、
①やり方を間違うと非効率な努力をしてしまう
②目標到達までどれぐらいの時間がかかるか把握し辛い
などが挙げられる。
正しい学び方
では、どちらの学び方が正しいのだろうか。その答えはないのである。その時々によって、適切な学び方があるのだろう。
先の例で上げたように、やはり数学は体系的に学ぶべきだし、運動は体験的に学ぶべきだ。言い換えると、足し算が分かっていない幼稚園児は微分積分の話に興味は持たないし、走るとはどういうことか1から10まで説明されても、気持ち良く走ることはできない。
複合的に学ぶ
さらに言うと、どちらかふたつにひとつという訳でもない。2つの学び方を複合的に学んでいけばより良い学びの機会が得られるはずだ。
学校の授業の例でいうと、これまでの英語の授業は、単語を学び、熟語を学び、だんだんと複雑な文法を学んで行くことによって、知識を吸収するように設計されている。それに加えて、外国人講師による英会話の授業のような体験的な学びをを取り入れることで、学生の理解向上をサポートしている。
これは、個人での学びの場でも適用できる。
仕事に関する資格を取る場合なら、普段の仕事で理解した体験的な学びを、資格という体系化された勉強を通じて、知識を補強整理する事ができる。
体系化された知識をもってさらに仕事に取り組めば、今までの仕事の効率があがるなどの効果も得られるだろう。
また、趣味においても然りである。
例えば、カラオケが趣味の人だと、体系的に学ぶ場合は、発声の方法を学ぶと言った方法や、音楽の歴史やジャンル、と言ったことを学ぶことができる。
体験的に学ぶ場合は、好きな曲をカラオケにいって思いっきり好きなように歌う。ただひたすら歌う。これだけだ。このような2通りの方法両面から行うことで、楽しみながら理解も深めることができるだろう。
まとめ
このように、学びを行う際には、その方法が体系的なものなのか、体験的なものなのかを意識する事が大切である。体験的に寄りすぎた学びを行っている場合は、その方法は一般的にどのように体系化されているかを知ることでより良い学びが得られるかもしれない。
逆に体系的な学びに寄っている場合は、習得した知識を使って面白いことはできないかとか、別の知識と組み合わせたらどうなるだろうかとかを考えるのもよいし、少し飛躍して難しい課題に取り組んでみるのも面白いだろう。他の分野の人交流するのもよいだろう。
要はどちらかに寄りすぎず、バランスよく勉強する事がよいのではないかと考える。皆様も、終わる事なき知の旅路を進んでいって欲しい。
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