【エッセイ】私は断続的飽き性だ
私はどちらかというと飽き性だと思う。
それも、普通の飽き性ではない。ちょっと変わった飽き性だと思う。
その性質の名前を「断続的飽き性」と名付けてみた。
普通一般的に飽き性といえば、熱しやすく冷めやすいといったような概念をイメージする。
好きな物ができては消え、また新しいものが好きになり、そしてまた興味がなくなる。
そんなことを繰り返すものだろう。
しかし、私の性格は単純に飽きるだけではない。
すぐに飽きるが、飽きた物事に対してまた再び興味を持つのだ。
長いこと興味を持っている点から見れば、飽き性ではないのだが、その長い期間の内に興味のある時期とない時期を断続的に繰り返すようなイメージなのだ。
簡単に言うと、興味が深い時期と浅い時期が入れ替わるのだ。
そしてその周期は特に一定でもなくて、深さの度合いも様々だ。
一度好きになったものは一度冷めてしまってもどこかでまだ好きなのかもしれない。
一度好きなった女であればなにされても許す的な昔の男のような。
いわば、それは飽き性というよりは、ただ興味の波があるだけなのかも知れないが。
面倒くさい性格だなとも思いながら、良い面もあるんじゃないかと思ってもみる。
鉄などの金属を加工するとき、熱したり冷ましたりを繰り返しながら、金属の強度を上げていく。
また、熱して調理する料理でも、一度冷ますことでより深い味わいになるとも聞く。
このような例と同じように、自分の興味の持った事柄に対しても、一度興味をなくすことで、冷静な目や俯瞰の目で物事を捉える事ができるのではないかと思う。
ずっと熱中していたり、色んなものに目移りしたりするよりも、深く広く物事を捉えることができているのではないかと思う。
そう「思う」よりも「思おうと思っている」が近いかも知れない。
そうだったらいいのにな、みたいな。
これからも私は何度もハマったり飽きたりを繰り返すだろう。
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