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かげろゐ通信 5月号-本の黄金週間2024+α-

はじめに

日暮:「今年に入って やっとの単独号ですね」
陽炎:「“本の黄金週間2024”があったからな」
日暮:「さ 前置きはおいておきまして さっそくいっちゃいましょう!」


2024.5.1

【“本の黄金週間”2024 その1】
『嗤う伊右衛門』
著/京極夏彦   角川書店

書房かげろゐfeat緋崎水那 on Instagram: "【“本の黄金週間”2024 その1】 『嗤う伊右衛門』 著/京極夏彦   角川書店 ❌ Don't re-upload picture&text❌ 陽炎:「今回は “鈍器本”で馴染み深い 京極夏彦氏だ」 日暮:「『魍魎の筺』読みましたけど 辞書か! っていう感じでしたね」 陽炎:「うん 近年は『鵼の碑』という“百鬼夜行シリーズ”最新作が発売されたな ──あいかわらず 文庫本でも “鈍器”だったよ」 日暮:「ああいう“鈍器本”見ると 他の本たちがかわいくみえちゃうのが おそろしいですよね」 陽炎:「だが この『嗤う伊右衛門』はそんなことはない 標準的(スタンダード)な文庫本だから 京極作品としては すぐに読めるぞ」 日暮:「初心者向きではないですけどね ──“かくかく しかじか”の漢字表記 はじめてみましたよ」 陽炎:「“斯斯然然”または“斯々然々”」 日暮:「“々”は“おなじ”っていう意味なんですよね(変換でも出てきます)」 陽炎:「しかし あまり感想がいえないのがネックだ ……ミステリー作家あるあるで 辛いところだな」 日暮:「これは ミステリーというよりも時代小説 なのでは?(『四谷怪談』が下地) ──でも 読みすすめていくうちに まるで伏線が回収されていく感覚は気持ちよかったですね ……ただ 学生向きではないのはたしかだけど」 第25回 泉鏡花文学賞 受賞作品(1997年/平成9年) 残念ながら この本だけ“還元”できませんでした #本の黄金週間2024#読了#読了紹介 #京極夏彦#角川書店#文庫本#泉鏡花文学賞" shobou_kageroi on May 1, 2024: "【“本の黄金週間”2024 その1】 『嗤う伊右衛門』 著 instagram.com

陽炎:「今回は “鈍器本”で馴染み深い 京極夏彦氏だ」
日暮:「『魍魎の筺』読みましたけど 辞書か! っていう感じでしたね」
陽炎:「うん 近年は『鵼の碑』という“百鬼夜行シリーズ”最新作が発売されたな
──あいかわらず 文庫本でも “鈍器”だったよ」
日暮:「ああいう“鈍器本”見ると 他の本たちがかわいくみえちゃうのが
おそろしいですよね」
陽炎:「だが この『嗤う伊右衛門』はそんなことはない
標準的(スタンダード)な文庫本だから 京極作品としては すぐに読めるぞ」

Instagram shobou_kageroi(2024.5.1投稿)より 


2024.5.2

【“本の黄金週間”2024 その2】
『煌夜祭』
著/多崎 礼   中央公論新社(中公文庫)

書房かげろゐfeat緋崎水那 on Instagram: "【“本の黄金週間”2024 その2】 『煌夜祭』 著/多崎 礼   中央公論新社(中公文庫) ❌ Don't re-upload picture&text❌ 陽炎:「今回は 本屋大賞2024 ノミネート作品『レーエンデ国物語』 著者のデビュー作の文庫版だ」 日暮:「この方 『煌夜祭』でデビューを飾る以前にも 17年間 公募で落選続きだったんですね ──17年……考えるだけで気が遠くなりそう」 陽炎:「以前 ノベルズを借りて 読んだんだが その時は『わからない』という感想だったな」 日暮:「あらためて 読んでみて どうでした?」 陽炎:「うん 読み進めていけば 点と点が繋がっていったな ──作中の“誇りで腹が膨れるか”はささった」 日暮:「……たしかに 膨れませんね」 陽炎:「最初は 《語り部》がその世界の口頭伝承を物語るものかと思って読みすすめていたんだが……途中で風向きが変わってきて 『ああ なるほど』となったよ」 日暮:「それに この文庫本版には ノベルズにはない書き下ろしがあるんですよね」 陽炎:「書き下ろしのほうは 順番どおりに読むことをおすすめする 作者のあとがきにもあるが 『物語のネタバレ』だからな」 ほぼほぼ 陽炎が代弁したとおりです 『レーエンデ国物語』もいずれ読了紹介できればと思ってますが いつになることやら(期待しないでくださいね) #本の黄金週間2024#読了#読了紹介 #多崎礼#中央公論新社#文庫本" shobou_kageroi on May 2, 2024: "【“本の黄金週間”2024 その2】 『煌夜祭』 著/多崎 instagram.com

陽炎:「今回は 本屋大賞2024 ノミネート作品『レーエンデ国物語』
著者のデビュー作の文庫版だ」
日暮:「この方 『煌夜祭』でデビューを飾る以前にも
17年間 公募で落選続きだったんですね ──17年……考えるだけで気が遠くなりそう」

Instagram shobou_kageroi(2024.5.2投稿)より


2024.5.3

【“本の黄金週間”2024 その3】
『東京プレデターズ チャンネル登録お願いします!』
著/七尾与史   角川春樹事務所(ハルキ文庫)

書房かげろゐfeat緋崎水那 on Instagram: "【“本の黄金週間”2024 その3】 『東京プレデターズ チャンネル登録お願いします!』 著/七尾与史   角川春樹事務所(ハルキ文庫) ❌ Don't re-upload picture&text❌ 日暮:「今回は イマドキな話ですね」 陽炎:「二年前にライブ配信中に起きたある事件を 動画配信で億万長者を夢見る若者三人が その事件を解明していく物語だ」 日暮:「これは 完全にミステリーものなので あんまり詳しいこといえないんですけど〜」 陽炎:「だが 動画配信の酸いも甘いもがちゃんと書かれている ──現実でも犯罪行為を辞さない迷惑系がいるのは 事実だからな (ここ近年 だいぶ厳しいようだが)」 日暮:「動画配信 興味あるんですけど……店主が写真さえもイヤがりますから」 陽炎:「当然だろう」 日暮:「まあ あたしも べつに有名になりたいわけじゃないですしね ──利用されるのは もう嫌ですから」 陽炎:「…………」 あまり「紹介」になってなくて 申し訳ないです #本の黄金週間2024#読了#読了紹介 #七尾与史#角川春樹事務所#文庫本" shobou_kageroi on May 3, 2024: "【“本の黄金週間”2024 その3】 『東京プレデターズ instagram.com

日暮:「今回は イマドキな話ですね」

陽炎:「二年前にライブ配信中に起きたある事件を
動画配信で億万長者を夢見る若者三人が その事件を解明していく物語だ」

Instagram shobou_kageroi(2024.5.3投稿)より


2024.5.4

【“本の黄金週間”2024 その4】
『センセイの鞄』
著/川上弘美   新潮社(新潮文庫)

書房かげろゐfeat緋崎水那 on Instagram: "【“本の黄金週間”2024 その4】 『センセイの鞄』 著/川上弘美   新潮社(新潮文庫) ❌ Don't re-upload picture&text❌ 燈籠:「ん? これ ひぐらしちゃんが読んでたヤツ?」 陽炎:「ああ ──あいつには まだ早かったようだ」 燈籠:「ふぅん (本を手に取り ページをめくる)」 陽炎:「系統はちがうかもしれんが まるで『こころ』を彷彿とさせるような作品だ」 燈籠:「夏目漱石の?」 陽炎:「先生と私 が主軸の『こころ』に近いな まあ あちらよりドロドロさはない ……短いながらも 穏やかで濃密な時を過ごし 人生をおえたら どれだけいいんだろうな」 燈籠:「たしかに なにげない日常ってさ どれだけ それが大切だったか わかんないよね〜」 陽炎:「むかし 戦いと派閥だけだった わっちらには得がたいものだ ──ただ かなしいかな 人間は「いま生きている 目の前の」ことに注力する 「動いている間」は「ふりかえる」ことなど しないものだ」 燈籠:「記憶は美化されるからね ──「ふりかえる」時は だいたい「自分が停滞してる」時か「おえる」時だろうさ」 陽炎:「そう考えれば わっちにとって“いま”は かえがたいものだよ」 ツキコの視点で終始 書かれる一人称小説 なにげにない日常が各話各話で流れていきます 一人称小説なので センセイの心情変化は図りかねますが ツキコの心情変化は感じとれます #本の黄金週間2024#読了#読了紹介 #川上弘美#新潮社#文庫本" shobou_kageroi on May 4, 2024: "【“本の黄金週間”2024 その4】 『センセイの鞄』 著 instagram.com

燈籠:「ん? これ  ひぐらしちゃんが読んでたヤツ?」
陽炎:「ああ ──あいつには まだ早かったようだ」
燈籠:「ふぅん (本を手に取り ページをめくる)」
陽炎:「系統はちがうかもしれんが
まるで『こころ』を彷彿とさせるような作品だ」
燈籠:「夏目漱石の?」

Instagram shobou_kageroi(2024.5.4投稿)より


2024.5.5

【“本の黄金週間”2024 その5】
『心霊探偵八雲 INITIAL FILE 魂の素数』
著/神永 学    講談社(講談社文庫)

書房かげろゐfeat緋崎水那 on Instagram: "【“本の黄金週間”2024 その5】 『心霊探偵八雲 INITIAL FILE 魂の素数』 著/神永 学    講談社(講談社文庫) ❌ Don't re-upload picture&text❌ 日暮:「『心霊探偵八雲』と『確率捜査官御子柴岳人』の主人公 二人の出会いから始まるんですね〜」 陽炎:「最初にある『これはぼくが彼女に出会う前のできごと──』とあるように “彼女”はまったく出てこない」 日暮:「まあ ある話でニアミスはしてるんですよね〜 名前だけですけど ──でも 『心霊探偵八雲』の時には あんなに好意的で尊敬さえ感じるほどだったのに この話では 八雲くんの御子柴さんに対する印象はサイアクとしか言いようがないですね 心の声ではすごいこと言ってたし……」 陽炎:「だから 『INITIAL FILE』なんだろう 『最初の物語』なんだからな ……親近感でもあるのか?」 日暮:「えっ!? あはは まっさかぁ〜(あさっての方向を見る)」 陽炎:「まあ いかにして『心霊探偵八雲』のような関係性になっていくのが楽しみだが これほど伏線の回収が気持ちいいのはないな 御子柴がなぜ 八雲に興味を抱いたのか チェスの駒 ──もはや それすべてが伏線だ」 燈籠:「う〜ん でもさー アレだよな〜 前読んだミステリーもそうだけど 結構 ていしゅう……(陽炎に口を塞がれる)むぐぐっ!」 陽炎:「ミステリーはネタバレ厳禁だぞ かまきり」 ていしゅう……さて なんなんでしょうね? 他にも 『浮雲心霊奇譚』と 『心霊探偵八雲』に 連なるシリーズもございます #本の黄金週間2024#読了#読了紹介 #神永学#講談社#文庫本#心霊探偵八雲" shobou_kageroi on May 5, 2024: "【“本の黄金週間”2024 その5】 『心霊探偵八雲 IN instagram.com

日暮:「まあ ある話でニアミスはしてるんですよね〜 名前だけですけど
──でも 『心霊探偵八雲』の時には あんなに好意的で尊敬さえ感じるほどだったのに
この話では 八雲くんの御子柴さんに対する印象はサイアクとしか言いようがないですね
心の声ではすごいこと言ってたし……」

陽炎:「だから 『INITIAL FILE』なんだろう 『最初の物語』なんだからな
……親近感でもあるのか?」
日暮:「えっ!? あはは まっさかぁ〜(あさっての方向を見る)」

Instagram shobou_kageroi(2024.5.5投稿)より


2024.5.6

【“本の黄金週間”2024 その6(終)】
『心霊探偵八雲 INITIAL FILE 幽霊の定理』
著/神永 学    講談社(講談社文庫)

書房かげろゐfeat緋崎水那 on Instagram: "【“本の黄金週間”2024 その6(終)】 『心霊探偵八雲 INITIAL FILE 幽霊の定理』 著/神永 学    講談社(講談社文庫) ❌ Don't re-upload picture&text❌ 日暮:「昨日 紹介した続きですね〜」 陽炎:「やはり 少しだけだが “彼女”がちらついているな」 日暮:「でも “あの子”がいないかわりに 後藤さんとの関係性がわかりますよね〜」 陽炎:「今回の話は “フェルマー”がキーワードになってくる」 日暮:「ああ! 読んでて ひっかかっちゃいましたよ! ぜったい あの人が怪しいって睨んでたのに ちがったんですから!」 陽炎:「それもひとつの“バイアス”だな」 日暮:「でも この頃の八雲くん 面白いですね〜 心の声が」 伝電:「う〜む〜」 日暮:「どうしました? 伝電さん」 伝電:「この『腐女子』とは『婦女子』の誤字ではないのか? 初版本では 誤字脱字をよく見かけるが── 」 日暮:「…………」 伝電:「それにネコとタチとはなんだ? タチはイタチのことか?」 陽炎:「誤字脱字ではないし 動物のことではないよ ──作中の御子柴みたいなことを訊くな」 日暮:「世の中 知らないほうが幸せなこともありますよ 伝電さん (まぁ この情報過多世界では たいへん難しいと思うけど……)」 これにて “本の黄金週間2024”は終了です お付き合いくださいまして ありがとうございました 通常運転に戻ります #本の黄金週間2024#読了#読了紹介 #神永学#講談社#文庫本#心霊探偵八雲" shobou_kageroi on May 6, 2024: "【“本の黄金週間”2024 その6(終)】 『心霊探偵八雲 instagram.com

日暮:「昨日 紹介した続きですね〜」
陽炎:「やはり 少しだけだが “彼女”がちらついているな」
日暮:「でも “あの子”がいないかわりに 後藤さんとの関係性がわかりますよね〜」
陽炎:「今回の話は “フェルマー”がキーワードになってくる」
日暮:「ああ! 読んでて ひっかかっちゃいましたよ!
ぜったい あの人が怪しいって睨んでたのに ちがったんですから!」
陽炎:「それもひとつの“バイアス”だな」
日暮:「でも この頃の八雲くん 面白いですね〜 心の声が」

Instagram shobou_kageroi(2024.5.6投稿)より


2024.5.18

『確率捜査官御子柴岳人 密室のゲーム』
著/神永 学    KADOKAWA(角川文庫)

日暮:「でも 陽炎さんのいうとおり あまり覚えてなくて正解だと思いますよ?
もう 13年前ですからね」
陽炎:「文庫本でさえ 10年前だからな ──覚えてないわけだ」

Instagram shobou_kageroi(2024.5.6投稿)より


おわりに

日暮:「“本の黄金週間2024” 無事に終えてよかったです」
陽炎:「次回も無事に開催できることを願う」
日暮:「そうですね それで──来月号も単独号ですか?」
陽炎:「いや 反動で6月は控えめになると思うから
6月・7月・8月で 『夏の特大号』でもやろうかと」

日暮:「wow!」

陽炎:「知っているだろ ──夏は苦手なんだ」
日暮:「えー 夏うまれなのに〜」
陽炎:「……おまえもだろ」



“本の黄金週間2024”ありがとうございました
次回の“本の黄金週間”にむけて
おすすめの推し本・推し作家があれば
メッセージを送っていただければ幸いです【緋崎】
※場合によっては 通常の読了で紹介する場合がございます
諸事情につき 個別返信は行なっておりません その点はご容赦ください

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